五輪強行開催の問題点について直視・発言しているアスリート

この投稿の趣旨

大半のアスリートが沈黙したり、「感謝」というフワッとした言葉で、なんら自分たちの(間接的な)加害責任について顧みないなかで、痛みを感じている人の気持ちを否定せずに自分ごととして考えて、声をあげている人がわずかですが、います。

そのような勇気と良識がある人をしっかりと記録して模範として讃えていく必要があると思います。それがスポーツ界の未来を守ります。素直にアスリートを応援することができます。子どもたちが夢を描くことに親が躊躇しなくてすみます。

この議論を腫れ物にさわるようにタブー視することは問題の解決になりません。次世代にその負の歴史のツケを回すだけです。

加害歴史の直視の模範とされるドイツでも戦後すぐは「ナチ犯罪」についてふれることはタブー視されました。その後、親子の間でさえ分断を招くような事態となりました。解決は次世代に委ねられました。

小山田圭吾氏は、長らく加害事実を反省・謝罪することなく放置していたために強い社会的制裁をうけました。

今、直視して、議論を深める必要があります。もちろん文化大革命のように「吊るしあげろ」「自己批判しろ」という話ではありません。

以下のような点について意見を表明してほしいのです。

・どのような葛藤があったのか?
・現状の感染拡大状況をどう感じるのか?
・五輪開催と感染拡大について間接的にせよ影響があったと思うかどうか
・あなたがたの「感謝」の対象から大切な誰かが漏れていないか?
・このまま沈黙したり何事もなかったように過ごしたら、スポーツ界の未来に禍根を残すという指摘はどう思うのか?

平尾剛さん/元ラグビー日本代表

ラグビー元日本代表・平尾剛氏が怒りの提言「スポーツと五輪を切り離せ」「金まみれ問題の検証が必要」 | 東スポ | 2021年08月18日 

『やっぱりスポーツには魅力がある。つい感動する。それを再確認した。同時に改めて気がついたのは、スポーツと五輪は違うなということです。僕の心が動いたのはスポーツであって、五輪ではない』

『五輪が終わって約6割の人がやってよかったという結果も出ている。これは「スポーツ」を見て多くの人が感動したっていうことです。実際に見たのは五輪じゃない。大会の仕組みそのものは見えませんから。』

『スポーツと五輪を切り離し、きちんと五輪に関する問題を蒸し返して検証をすることが必要です。』


新谷仁美さん/1万m代表

五輪反対も率直に語った陸上・新谷仁美 諦めず走り抜いた1万m(毎日新聞) 

「アスリートだけがやりたい、やれることを信じたいと言っても、このご時世ではわがままだと思う。国民の皆様と一緒に納得できる大会にしたいからこそ、国民の声を聞いた上でアスリートは発信しないといけない」

「強行突破にしか思えない。命優先で考えてほしいということで私は今年の五輪開催に反対しています。アスリートとしては、どういう答えが望ましいか分からない。本当に今年に入って結構悩んでいます」

山口香さん/日本オリンピック委員会理事/ソウル五輪柔道メダリスト

ダブスタ、リスク無視、女性蔑視...。コロナ五輪を「感動したからそれでいい」にしてはいけない 山口香・元日本オリンピック委員会理事が考える東京五輪の遺産と傷跡(中央公論) 

五輪開催「意義ない」と山口香氏 JOC理事、可否判断に憂慮

忖度や従順は美徳じゃない 山口香さんからスポーツ村へ

山口香JOC理事「今回の五輪は危険でアンフェア(不公平)なものになる」







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