少しずつ、生成AIを授業に
Google for Education認定トレーナー/コーチの笠原です。
勤務校では生成AIの利用について保護者許諾を集めており、授業でも少しずつ通う可能な状況を整えられています。
とはいえ、不用意に使わせることはあまりよくないだろうということもあって、様子を見ながら少しずつ活用させていこうと企画を練っているところです。
そのような中で少しずつ授業でも活用してみようということで、高校1年生の授業でChatGPTを導入する授業をはじめてみました。
アカウント登録からスタートして、プライバシーの設定を教えるところからゆっくりと時間をかけてスタートしています。
プロンプトの違いを試してみる
生成AIの使い方はアイデア次第でなんでもできますが、いきなり授業で高度なことをやるのは難しいところです。
複雑に入り組んだコードをいきなり渡して、なんだか出力が面白い!!とだけ思っても、あまり国語の授業としては発展していかないような気もしています。
そこで、貴重な授業時間ではあるのですが、最初は生徒の普段の感覚に近い使い方からスタートして、色々と生徒一緒に遊んでみました。
1.検索代わりに使ってみると…
生徒がやりがちなことで、もっとも最初に思いつくのが「検索の代わり」にだけChatGPTを使うことです。
これはよく知られているとおり、検索機能を使わない生成AIだと高い確率でハルシネーション、虚偽を含む情報が出力されるので、避けた方が良い使い方です。
そのため、最初に生徒にChatGPTに対して、自分の通っている高校のことを聞いてみるように指示を出しました。
もちろん、ChatGPTの出してくる回答はあまり正解がないというものになります。
最初にこうやって「堂々と嘘をつく」というところを自分の手で確かめさせると、流石に生徒も安易に生成AIに書いたことをコピペでOKとは考えにくくなります。きちんと性質を理解してもらうことがスタートとしてはとても大事だと考えます。
2.工夫して命令してみる
一問一答的な使い方が上手くいかないことを伝えた上で、今回の授業で教えたことは、以下のような形のプロンプトです。
そして、具体例としては以下のようなものを示してみました。
たった、これだけのシンプルな型ですが、一問一答ではなかなか使い方が難しいと感じたところに、このくらいの質問の仕方をするとかなり変化があると体験してもらいました。
どうしてもChatGPT3.5だと、このプロンプトだと暴走して一人芝居を始めたりスゴい勢いで質問を投げかけられたりと上手くいかないケースも多いのですが、その場合は「再生成」という手段があることも教えながら、遊んでもらいました。
3.さらに色々なプロンプトを
ここまで触ってもらった上で、さらに複雑なプロンプトを紹介してみました。
この本で出てくるプロンプトを教室の都合に合わせて改良して、生徒には使ってもらいました。
さすがにここまで手の込んだプロンプトにして、対話を繰り返してもらうと、ChatGPTがかなり面白いツールだということには気付いてももらえたようです。
今回も読んでいただきありがとうございました。シェア、コメント、いいね!をしてくれたら嬉しいです。
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