感情の正体

先日、4歳の子どもからこんな事を質問されました。

「ねぇパパ、羨ましいってどういうこと?」

保育園のお友達が爪にマニキュアを塗ってきているようで、娘も塗りたい!と言って聞かなかった時のことでした。

話の中で
「羨ましいんだね?」
と答えた時、ポカンとしてそう言われたように思います。

「羨ましいって言うのは、他の人のことを、いいなぁ…って思うことだよ」

なんて教えてあげて。

そしたら、一瞬「へぇ…」となったものの。
しばらくマニキュアマニキュア言ってましたが(^_^;)

また、それとは別の機会のこと。

仕事で小学生と話していたとき。

「ホッとするって、どういう意味?」

と聞かれました。

その時は、ちょっと一緒に考えてみて

「例えば、トイレを我慢して我慢して、やっと行けた時とかどんな気持ち?そんな時、ホッとするって言うかな」

なんて答えたように記憶しています。

と、前置きが長くなりましたが。

ここでは

『感情』

をテーマに思うことを書きたいと思います。

※※※

私たちは生きている中で、体験に付随して様々な感情が沸き起こるわけですが。
子ども自身は意外とその正体に気づいていません。

自分が感じている気持ちは何なのか。

今、どんな気持ちでいるのか。

それが分からなかったり、気づかなかったりとする。
そしてこれは、大人である私たちにも同様に言えることではないか、と思っています。

「疲れた」
「しんどいな」

という気持ちを、気付かぬうちに(もしくは気づいていても)積み重ねていて、そのうちに心身に不調をきたしたり。

夫婦で言い合いになっている時に、「怒ってないよ!」と明らかに怒った口調で言ったり。

(「怒ってないよ!」のくだりなんかは、我が家ではあるあるです(^_^;))

子どもは、感情そのものを理解できていないことが多い。

大人は、感情そのものに理解を向けていないことが多い。

ちょっとした違いはあるけれど、感情に気づいていない、という点では共通していると思います。

そして、いずれにしても大切なこと。

それは、今自分の感じている気持ちの正体に目を向けて
「自分は○○な気持ちを感じている」
と言語化することだと思っています。

その目的は…以下の三つ。

①感受性を豊かにしていくこと。
②感情の正体に気づくことで心のモヤモヤを晴らし、大切な感情を抑圧させないこと。
③言語化することにより他者に共感、理解してもらうこと。

これらのことが挙げられるかな、と思っています。

特に子どもは、喜怒哀楽に富んだ存在。

楽しければ笑うし、嫌だったら泣く。

お友達と喧嘩すれば怒るし、びっくりした時はその場で固まる。

大人になれば感情をある程度コントロールするようにもなり、また一日の中でそこまで感情の変化もなくなるかと思いますが。
子どもはと言えば、さっきまで笑ってたと思えば急に泣き出したり。

変化が激しい、ですよね。

しかしながら、意外と子ども自身はその感情の正体や変化に気づいていないものです。

そもそも、人間の感情はどのようにして発達していくのか。

Lewisによれば、以下のように述べられています。

生まれた瞬間…満足、苦痛、興味
生後3ヶ月…満足、喜び、苦痛、悲しみ、嫌悪、興味
(満足⇒喜び 苦痛⇒悲しみ、嫌悪)
生後6ヶ月…満足、喜び、苦痛、悲しみ、嫌悪、怒り、恐怖、興味、驚き
(嫌悪⇒怒り、恐怖 興味⇒驚き)
生後9ヶ月…喜怒哀楽の基本的感情が出揃う
生後24ヶ月…照れ、妬み、共感
(自己意識、自己認知の機能が発達)
生後36ヶ月…当惑、恥、誇り、罪悪感
(他者の存在を認知)

3歳にして、ここまでの感情を抱けるようになるのか、と驚きですが。。

ただ、感情の発達と、その感情の正体を知っているか、その感情に気づいているかは別問題。

お友達と喧嘩して泣いちゃった時。
嫌々ながらに、朝保育園や幼稚園に登園する時。
今までできなかったことが新しくできた時。
家族で楽しく過ごせている瞬間。

そんな時に、子どもの気持ちに寄り添って、声をかけてあげること。

「○○ができて、嬉しい気持ちだね」

と。

今、どんな気持ちかな?ということを意図的に注目してあげることが、子どもの発達を育むことに繋がる。

そう思います。

「今、どんな気持ち?」

を大切に子育てしていきたいな、、

と記事を書きつつ、自分自身もまた感じています(^_^;)

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