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武器になる哲学

この本は哲学の本なのですが、そこら辺のある哲学入門書よりも読みやすく初心者でも躓きにくい構成になっています。

今回は、本の中身というよりも何故初心者でも読みやすいようになっているのかをまとめていきたいと思います。

・時系列順に並べられていない
・分野別になっている
・著者との対話

特にこの3つの要素があるから読みやすいのだと思います。

時系列順に並べられていない

一見すると時系列順に並べられていないのは読みにくいのではないか?と思うと思います。

哲学を専門にしようとするなら、時系列順にみていった方がいいと思いますが、何となく興味を持ったとか、人生に役立てたいというぐらいの想いなら「武器になる哲学」を読んだ方がいいです。
なんせ武器になりますからね笑

では、なぜ時系列順だと読みにくいのか?
それは、初期の哲学は今では当たり前だよねという内容を分かりづらく書いているからです。


哲学の歴史は紀元前から続いています。名前を聞いたことがありそうなソクラテスでも、紀元前400年頃です。この頃の日本はせっせと稲作をしている弥生時代初期ですね。

この時代では画期的な考えや思想でも今では間違ってたり、陳腐だったりするものが多いからです。稲作や金属器なんて今じゃ当たり前ですもんね。そんなもんなんです。

だから、哲学の入門書を初めから頑張って読もうとしても初めの50ページくらいで、読む意味はないんじゃないかと思い挫折してしまうのが多いんですよね。

「武器になる哲学」はこの部分のネックを取っ払っています。

分野別になっている

時系列順に並べられていないなら、どのように並べられてるのか?と言うと、分野別になっています。

この分野の分け方は、組織社会思考の4つに分けています。

その上で、50のキーコンセプトとして哲学の思想を取り上げビジネスパーソンとして大切な要素を取り上げています。

この本の使い方は初めから読むのでもいいし、自分の興味のある分野だけを読んでみるでもいいと思います。

そして、自分が刺さるキーコンセプトを一つ一つ深ぼっていってより自分の血肉にしていけばいいと思います。

このような、自分が知りたい部分だけをつまんで読むという読み方ができる良い本だと思います。

著者との対話

これは僕だけなのかもしれませんが、本を読み進めていくうちにめちゃくちゃ納得できるタイミングがあります。モヤモヤが晴れて目の前の道がスッキリするようなイメージです。

ここの納得感というのを出しているのが、この本を読みやすくしている一番の要因かもしれません。

もちろん知識の量も僕とは比べ物にならない程あるとは思いますが、とはいえ言い換え表現や例が分かりやすく理解しやすいです。

哲学は難しいものだと思います。原著を読んだとしても全く意味なんて分かりません。この分かりにくさを多くの人が分かりやすいように言い換えをしたり要約をしているのは著者の言語力のおかげとしか言いようがありません。

まとめ

個人的にこの本の使い方は辞書の様なものだと思っています。
目次を読んで今の自分に必要だなと思うキーコンセプトを読み、さらに自分で調べて転用するのが一番いい使い方だと思っています。

だからこそ、これからも僕は「武器になる哲学」を手元に置いてふとした瞬間に振り返るのだと思います。

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