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かきもの

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2019年5月の記事一覧

よふかし。

まぶたは重く 動きも遅いのに
なぜ心は それを開かせるのか
何が逃したものを得るためなのか
私にはわからない
わかる気がないのかもしれない
けれども
夢に落ちる前に 言葉にしておきたかった
瞬くまぶたは音をたてる
閉じた時に空気もしまい込んでしまうから
この音がしてきたらもう
夢に落ちないと…

慌ただしい朝。

電車を一本逃しただけで、
朝話しかけてきたあなたのせいにしてしまう。
1分時間が危うくなっただけで、
あなたに誠意を問うてしまう。
時間の波を読み違えて、
ここまできてしまったのは わたし。

私と同じように、神経を逆立てたものたちが詰まった箱
出来るだけ針を畳んでも、刺さってしまう距離。刺してしまう距離。
抗っても、血を見るだけだから。

少しガタゴトに慣れてくると、痛みも和らいで
ああなぜあの

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君の眼。

ただ愛しいあなたの眼が、
どんな風だったか
今はもう、おぼろげにしか思い出せない。
写真はある、けれども
あの日私とあなたが毎日同じ空間に居た時
あの限りなく青に近い空気の中の二人
あの時見つめあった時の瞳を
もう思い出せないでいます。

目と目が合うことなど、
私が貴方を見つめる時間に比べたら、
ほんの一瞬のことだったけれども、
あの時間が今でも、私の救いなのです。

今の貴方とあの時の貴方との

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