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詩にまつわる

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#戦後詩

第2回「1940年代の詩」お話しのメモ

第2回「1940年代の詩」お話しのメモ

はじめに(お話し用に作った原稿メモです。粗いところや、引用個所の不十分なところもあるかもしれませんが、あくまでメモとしてご覧ください)

 1941年に始まり1945年に終った太平洋戦争、そして戦後、1951年にサンフランシスコ講和条約によって日本が(一応の)主権を取り戻すまでの10年間ということになるのですが、主には太平洋戦争下の営みを取り上げることになります。
 そこでキーパーソンとなるのが「

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鮎川信夫「橋上の人」初出形

鮎川信夫「橋上の人」初出形

7月の読書会前半では、鮎川信夫の「繋船ホテルの朝の歌」を主に読みますが、参考として有名な「橋上の人」の初出形をあげておきます。

橋上の人

高い欄干に肘をつき
澄みたる空に影をもつ 橋上の人よ
啼泣する樹木や
石で作られた涯しない屋根の町の
はるか足下を潜りぬける黒い水の流れ
あなたはまことに感じてゐるのか
澱んだ鈍い時間をかきわけ
櫂で虚を打ちながら 必死に進む舳の方位を

花火をみてゐる橋上

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現代詩を読む会(2)を開催

現代詩を読む会(2)を開催

現代詩を読む会第2回を開催します。
レクチャー中心の第一部と、読書会の第二部の二本立てです。
片方だけでも結構です。
少しでも興味をお持ちの方は、ぜひお越しください。

①1940年代の詩戦争賛美、マチネ・ポエティク、鮎川信夫
②最果タヒの言葉を味わう

2023年7月16日(日)
①13:30~14:30(担当:上念)
②15:00~17:00(担当:上念、シーレ布施)
西宮市大学交流センター

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