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第2号 「路傍の奇跡」の奇跡 part1

タイトルに「奇跡」という言葉が付いている本を読んで「奇跡」を学ぶという記事を書いていて、今回がその2回目です。

前回は「奇跡の本から奇跡を学ぶ」というマガジンを作りました、といった内容だったので、実質的には今回が「奇跡」生まれる背景を探っていくことの第1回目ということになります。

そして、その第1回目の本となったのが保江邦夫さんの「路傍の奇跡」です。

鳴海社

なぜこの本を選んだかというと、私の書棚に「奇跡」というタイトルの付いた本が、この「路傍の奇跡」と「奇跡の脳」の2冊あったからであり、それぞれの本の目次を見たところ、「路傍の奇跡」の方にたくさん「奇跡」という言葉が躍っていたからです。

そういった意味では、このマガジンを始めるにあたって、この「路傍の奇跡」が最もふさわしかったといえるかもしれません。

この本の内容は、理論物理学者であり合気道の師範でもある保江邦夫さんの半生記です。また保江邦夫さんは最近は、ジャンルでいうと精神世界の本をたくさん書かれていて、その原因となるような出来事も書かれていたりします。

私は現在、この本の三分の一を再読したところなので、今回は保江さんの出生から物理学者としてスイスでの生活を始めるまでに起こった奇跡を見ていきたいと思います。

そこでまずは、私が読み終えたところまでの、保江さんの身に起きた奇跡を並べて行きたいと思います。

  1. 太平洋戦争時、保江さんの父親が特攻に出撃する直前に終戦となったため、保江さんがこの世界に生を受けることが可能となった。

  2. 高校受験時、当時落ちこぼれだった保江少年が、その年の受験制度が変わったことで進学校に受験できるようになった。

  3. 高校受験時、その年で廃止になった美術の課題で好成績を上げる。

  4. 高校受験の面接時、とっさに答えたことが評価される。

  5. 大学受験前の担任の先生との面談で、学校での成績は学年で後ろの方であったのにもかかわらず、その場の思いつきで東北大学を受験したいといったら認められる。

  6. 大学験時、絶対無理だと思われていた東北大学に、当時起こっていた学生運動の影響で、受験科目が減らされ問題数も少なく偶然解ける問題が出たため合格することができる。

  7. 大学入学後、合気道に打ち込んでいて学業がおろそかになっていたため、3年の進級時に必要単位が足りていなかったが、学生運動の影響で名前を書くだけで単位が取れるようになったため、足らなかった単位を取得できる。

  8. 当時の学生運動のおかげで、3年時に進級する学生が少なかったこともあり、難関といわれた天文学科に入れることになってしまう。

  9. 京都大学の大学院受験の面接時、自分でも考えつかないようなことを流暢に話せたことで理論物理学科に入院できてしまう。

  10. 京都大学から名古屋大学の大学院へ編入することを決意し、名古屋大の高林先生を訪ねその熱意を伝えたところ、高林先生に気に入って貰えて編入試験を受けられるようになる。

  11. 名古屋大学の編入試験の会場に、東北大学と京都大学の出身者がいて後押しをして貰える。

  12. 博士号を取得する前に、前もって求職の手紙をジュネーブ大学に出していたら採用の通知が届いてしまったため、急遽、名古屋大学での博士号が取れることになる。

  13. ジュネーブ大学に職を得ることができたのは、当初採用予定だったドイツ人学生が急遽キャンセルしたためであり、その年の研究室の経費の削減を避けるために、担当教授のデスクにたまたまあった保江さんの書類を見た教授が、その場しのぎで保江さんが採用することにしたため。

  14. ジュネーブ大学では、担当の大学院生を得ることができず、一年の任期で帰国する予定だったが、兵役の関係で休学していた学生が現れ保江さんに担当教授になって欲しいという依頼があったため、その後もジュネーブ大学に勤めることになる。

ここまでが、現在、私が読み終えたところになりますが、保江さんの身に起きた奇跡は、保江さんが何かをした結果というよりは、保江さんが道を外しそうになると奇跡が起きて、その奇跡によって保江さんが歩まなければならない人生を歩むようになっている、といったほうがいいように思えてたりします。

保江さんも本の中で、こういった不思議な巡り合わせの連続について、「目には見えない世界の働きかけがなければ」といったり、「神様の悪ふざけとしか思えない」、「7度目となる神の予定調和が」といった形容をしていたりします。

そう考えると、保江さんは本人が自覚しているかどうかは別にして、この世界で、保江さんが保江さんとしてしなければならないことがあり、それをするために今世生まれてきた、と思えてきたりします。

しかも、ここまで読んだ内容はまだ序章に過ぎず、これからも次々と奇跡は起こっていきます。

とはいえ、ここまで読んでみて、保江さんの言動にある種の共通点を見つけることができます。

  1. 自分は無理だとは考えない。

  2. 思い付きで行動する。

  3. 面接や面談で思っていた以上のことを言い、それが受け入れられる。

これらのことが、「奇跡」を生む原因かどうかの因果関係を証明することはできませんが、きっと何かしらの影響があると考えられるので、これらのことをヒントにして、さらに「路傍の奇跡」の本を読み進めて行きたいと思います。

これは、私の仮説ですが、実はもしかすると、私たちも保江さんと同じくらいの「運」を持って生まれてきているのかもしれません。

ただ、自分の心の持ち方次第で、そういった人が本来持って生まれているはずの「運」を遠ざけているのかもしれません。

そういったことも視野にいれながら、引き続き「路傍の奇跡」の続きを読んでいきたいと思います。


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