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#86 新渡戸稲造とエマーソン、カーライル【宮沢賢治とエミリィ・ディキンスン その24】

(続き)

○ 新渡戸稲造とエマーソン、カーライル
先に登場したアメリカの思想家で、エミリィ・ディキンスンに大きな影響を与えたエマーソンは、新渡戸稲造や内村鑑三など、明治・大正期の多く人々に影響を与えたと思われます。

新渡戸と内村は共に、札幌農学校2期生で、生涯の友人。花巻ゆかりクリスチャンでもあります。2人が過ごした札幌農学校は、クラークから大きな影響を受け、岩手や花巻とキリスト教やアメリカ、そしてアマーストをつなぐ存在です。

新渡戸は、イギリスの思想家であるトーマス・カーライルから大きな影響を受け、自分の息子の名前を遠益(トーマス)と名付けした。

そのカーライルはエマーソンに影響を与えた人物で、エマーソンはカーライルと会い、その思想をアメリカへ紹介しました。新渡戸の代表作である「武士道」の中には、「カーライル」が3回登場しますが、「エマーソン」も同じく3回登場し、新渡戸はカーライルと同様にエマーソンからも影響を受けたことが推察されます。

新渡戸が宮沢賢治を前に講演したのは、賢治が盛岡中学1年の時で、賢治がエマーソンを読んでいたと証言されているのは中学3年の時です。講演で新渡戸が語った内容や、賢治がどんな影響を受けたか記録には残っていませんが、講演で新渡戸がエマーソンについて語り、賢治がその影響でエマーソンの本を手に取った可能性もあります。

(続く)

2023(令和5)年10月25日(水)

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