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考えたこと。(エッセイ)

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2016年10月の記事一覧

「死ななくても良い理由」。

 「死ななくても良い理由」という言葉がよぎったので、これについて考えてみる。

 とはいっても、「死ななくても良い理由」は何か (どのような理由があるか) を問うのではない。「死ななくても良い理由」を問うこととは何か、を問う。理由そのものを探すのではなく、そもそもここで問われているものは何なのかを問う。

 この作業を通じて、この問い自体が「死」を選択しやすくするものであるということを指摘したい。

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消費社会と欲求の観念 ―消費社会論はどのような人間を発見したのか―

 

 2014年10月ごろに公開したので、いまから2年前くらいに書いたもの。

 出来が悪いこともあったりなんだりでもう二度と読み返したくないと思っていたけれど、なんとなくいまなら読み直せそうだったので、公開してみる。

 ちなみに、もっと大きな話 (消費が道徳問題となってきた歴史と、その問題構成についての話) に位置づく予定のアイディアスケッチだった。具体的な対象の分析を含んでいないので、この

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「傷つきやすい子ども」という主題の歴史社会学についてのアイディアスケッチ ―― 人々・観念・表象の循環関係

 これまたアイディアスケッチ。2014/6/17に公開。

 続きを書くつもりである程度構想もねっていたが、放置した。

 なんとなく公開。

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Ⅰ 「ありのままの子ども」という概念の分析 ― その主題のなかに存在する要素を分けてみる

 「ありのままの他者」といった考え方それ自体は、人間関係の語り方の典型である (恋愛についての諸言説を想起)。同様に、「ありのままの子ども」という考え

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