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オサケのビガク

・お酒をなんのために飲むのか。
 ひとつ、ぼくの中で美学があるとすれば、
 美味しいから、飲む。
 これに尽きる。

 呑まれるために、飲むなんてのは持ってのほか。
 ぼくは単純に美味しいと感じたいから飲む。

 思い返せば、ここまでは結構な変遷があったりする。
 大学3年生くらいまでは、基本的にお酒は美味しいものじゃなかった。
 一般的なみんなと同じで、大人はなんでこんな物を飲むんだフェーズ。
 転機は、たまたま入った日本酒に強い居酒屋。
 みたことないような日本酒が星の数ほど、というのは嘘だ。
 結構な数置いてあって、ぼくはおすすめを頼む。
 おすすめの味は、生まれて初めてのうまい。
 一丁前に、すごいフルーツを感じた。

 一度、美味しいを知ると、
 不味いと思っていた酒が、ただ本当に不味かった酒だったとわかる。
 これは大きな発見で、
 砂漠しかないと思っていた場所に、オアシスがある確信。
 伝説の隠された財宝が本当に眠っている事実。
 お酒を飲むことが、宝探しになった。

 そこからはトントン拍子。
 宝探しをしていくうちに、
 ビールも、ワインも、ウィスキーも、ジンも発見できた。
 手には、持ちきれないほどの財宝の山。
 それをこさえて、社会という海に出発進行だ。

 しかし、海は荒れに荒れている。
 海も荒れているが、船乗りたちも荒れている。
 船乗りたちは、なんで船に乗ってるか忘れている。
 船に乗ってること自体を楽しんでる人も現れる。
 実際には楽しんでないのに、楽しんでいるフリをしちゃう人も。

 ぼくが船にのる目的は、宝を見つけること。
 だけれど、船はいつも自分のモノとは限らない。
 自分が船長の時は財宝探しに荒波を超えていけるが、
 違う人が船長の時は、その腕に身を任せるほかない。
 海に出て、船に乗ってれば良いという船長に当たった時は最悪だ。
 社会というのは残酷。
 とは言いつつ、人間適応するモノで、
 船に乗るだけでも、楽しみむ方法を見つけれたりする。
 船内に落ちてる小さい宝をかき集めるの。
 今のところ、ビールだね。
 ビールはほんとに手軽に見つかる宝。

 美学の話に戻ると、
 ぼくは宝探しがしたいです。という話なのだけれど、
 世の中にはそうじゃな人もたくさんいて、
 ぼくはそれを否定するつもりは毛頭ない。
 それに、そこでの楽しみ方も一定わかる大人にはなっちゃってる。
 でもさ、宝探しが一番だよなぁ。
 なんて頑固なぼくが、自分の中でモヤモヤしちゃっている。
 船乗るのだけも楽しいけどさ、
 一緒に宝探し、しに行きませんか?

覗いていただき、ありがとうございます。
宝探しできるとね、ほんと楽しいんだ。

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