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夏休みのお化け屋敷や、昆虫の森

・小学校4,5年の夏休みまでは、ぼくの周りに色々なものがありました。
 それが、お化け屋敷や、昆虫の森です。

 今では、ほぼほぼ開拓されてなくなってしまったものですが。
 ぼくのいくつかの夏休み期間には、まだ残ってる時がありました。
 その時は、まだ未開拓って感じで、
 ぼくはマンションに住んでたんですが、
 まだ、周りには団地や空き地、
 誰も住んでないようで、住んでそうな廃墟、などなど。
 ぼくの住み始めたマンションが開拓の第一号って状態。
 やれ、変なおじさんだ、おばさんだ。
 なんてのも日常的に聞いてたように思います。

 そんな時代、ぼくらなんかが夏休みに何をしていたか。
 そりゃゲームですよ!っていうのも間違いではないのですが、
 結構、探検によく行きました。
 なんていっても、開拓中の開拓地ですから、
 あそこは危ない、入っちゃダメです。
 みたいなのがたくさんありました。
 夏休みのぼくらには、そんな場所は魅力的でした。
 日常では、常識のぼくが止めてくれてますが、
 夏休みのぼくは一味違います。
 日常ではないわけですから、常識のぼくは劣勢です。
 ぼくらはよく、冒険に行きました。

 思い出せば色々あるのでしょうが、
 今思い出せるのは2つです。
 お化け屋敷と昆虫の森。

 お化け屋敷って一応付けましたが、
 正確にいうと、
 普通の屋敷に、お化けの存在を感じた出来事です。
 普通と言っても、結構汚い屋敷でした。
 屋敷でもなく、洋風のビル…アパート、そんなところです。
 そのアパートは4,5階建くらいで、すごい洋風な感じ。
 廃墟寸前、これが一番しっくりきます。
 誰も住んでなさそうだけど、住んでるかも。
 これくらいです。
 そんなところに、ぼくらは4,5人で乗り込みました。
 真昼間でした。
 太陽の光が結構建物に入っていたので、すごい明るく、
 普通だと怖いなんて思わなかったかもしれない。
 だけど、そもそも禁止されたことをしてるぼくらは、
 ドキドキしてるので、それが怖さに変わります。
 階段をちょっとづつ、金曜ロードショーで見たスパイ映画のように、
 慎重に上がって行きました。
 何か、音が聞こえてくるんですよね。
 人の声だと思うでしょう。
 それが違うんです、ピアノの音でした。
 誰かがピアノを弾いてるような音。
 それが、微かに聞こえてくるんです。
 ぼくらはすでにビクビクですから、誰か一人がこれに気づいた途端、
 全速力でダッシュ、さっきまで気づかれないようにしていたのに、
 階段がとんでもない音を出してました。
 なんだったんでしょうね。
 ぼくは、一応今でも幽霊かなって思ってます。

 昆虫の森の話は、そんなストーリー性はないです。
 ただ、行っちゃダメと言われるフェンスの先には、
 ぼくらの昆虫の森が広がっていましたよ。
 そんなくらいです。
 いつも、誰かに見られてないかを確認して、
 さくっと登ります。
 そのあと、森を探検する。
 カブトムシやクワガタなんて滅多にいないですが、
 見つければヒーロー。
 いつもぼくらはカマキリだったり、バッタを見つけてました。
 今では、そんなぼくらをヒーローにしてくれた森も、
 すごい綺麗なマンションに生まれ変わっています。
 今のぼくらだったら、どこを探検するんだろうな。

覗いていただき、ありがとうございます。
ノスタルジックに浸っているより、頭にこびりついた記憶なんです。

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