カノープスの冒険2 11

カノ8

一生懸命探しているうちに陽が暮れてきました。
「いそがなくちゃ。ドルチェの方にいたのかな?」
その時、絵にそっくりなうさぎが海を見ているのに気づき、カノープスは駆け寄りました。
「きょうちゃん、ですか?」
うさぎは不思議そうに振り返りました。
「そうよ。どうして、あたしの名前を知っているの?」
「僕、カノープスです。ドルチェと一緒に、あなたを探していたんです。もう帰る時間が近づいているって、忘れていませんか?」
「ドルチェが? え? ええ~! もうそんな時間なの? あたし、まだシャチのすごい姿を見てないわよ」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?