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毒親育ちの私と子育て【全文無料公開中】

今回は、カウンセリングのご相談でも多い子育てについてのお話しです。
子育てのご相談で一番多いのが、子どもに対しての怒りのコントロールができないというもの。
本日の投稿では、わたしの子育ての経験から
親が変わる事で子どもに起きる変化について、
お話ししていこうと思います。

毒親だったわたし

わたしは、毒親育ちであり、毒親でした。
ずっと怒りに任せ子どもを叩き、つきとばし、時には蹴る事も。
怪我させそうになったことは数知れず・・・
暴言なんて日常茶飯事。
子ども達が他の子と比べて出来ない事があると、自分の劣等感が刺激されて
その子たちより出来るようになるまで、子ども達の意思を無視して、
練習の強要もしていました。
子ども達をそのまま受け入れる事が難しかったんですよね。
さらに、怒りを爆発させる自分に問題があるのに、
「怒らせるお前が悪い」と怒りに怒りを重ねる始末。
完全なる虐待ですね。
怒りが抑えられず、ドアやタンスを破壊したり、壁に穴をあけたり
頭を壁に打ち付け、子どもの前で発狂する事も珍しくありませんでした。
本当に申し訳ないことをし続けていたと思います。


変わろうと思ったきっかけ

そんなわたしが子どもへの対応を見直すきっかけになったのが、自分の成育環境が歪んでいたという事を知った事でした。
元々、自分の怒りの爆発や精神的な不安定さでの育児は
良くないと思っていました。
自分の親が毒親であることを知ったことで、不健全な育児の原因が分かり
自分の育児を見直す、向き合う事となったわけです。

本当に一進一退の5年間でした。


変わる事は試行錯誤の連続

当初わたしは、改善の一歩として子どもを褒めようとしましたが、
どこを褒めてよいのやら、どうやって褒めればよいのやら、ましてや、怒りが我慢できない自分が悪いのではなく、褒められるようなことをしていない子どもに問題があるとすら考えていました。

常に怒り狂うわたしのせいで、長男は学校でも嘘をつくようになり
それを担任の先生から「お母さんが厳しすぎるから嘘をつくのだと思うから、もう少し肩の力を抜いて見守ってくださいね」と言われた事もあります。

現実世界で承認されない長男は、どんどんゲームの世界にのめり込み、
一時期はゲーム依存の一歩手前の状態でした。

本当に何から手を付けたらよいかわからないくらい、わたし自身も子ども達との関係もめちゃくちゃだったんですよね。

カウンセリングを始めてから、自分と同じようなことに悩んでいるお母さんたちにたくさん出会いました。
毒親育ちのお母さんにとって、自分がされて嫌なことを避ける事は出来ても、子どもにとってプラスの事をしてあげる事は至難の業なんですよね。

わたし自身、あらゆる子育て本や心理学の知識など実行しやすい方法を試行錯誤し、子ども達と向き合ってきました。
もうトライアンドエラーの連続で、最初からうまくできた事なんて一つもありません。一生懸命やっても結果に結びつかなかったり、一時期はうまくできていたのに、急にうまくいかなくなることもたくさんありました。
本当に本当に投げ出したくなる時もあったし、いっその事自分が育てないで
施設などに預けたほうがいいのではと思った事が何度もあります。
自分がこのまま変われなかったら、子ども達を不幸にしてしまうという不安やプレッシャーもありました。

でも、その度にやっぱり子ども達と離れたくない、子ども達には幸せになって欲しいと、自分を奮い立たせてここまで来ました。

わたしは、長男が小学2年生の時に離婚しており、皆さんご存じの通り、親にも頼れません。
日々いっぱいいっぱいで、ずっと子どもにとって適切な育児とは?と今でも考えながら育児しています。


長男に見られた変化

ココロの回復がある程度進んでからは、
「愛着形成」に重点を置き育児をしてきました。
カウンセリングの中でも愛着形成の重要性をお話ししながら、具体的な対策を含めてお話ししてきましたが、それは間違いではなかった、これが育児の正解なのだと確信を持てる出来事があったのです。

それは、長男の性格の変化からでした。

元々とても大人しく、自己主張もせず、いつも自信がなさそうだった長男の行動に変化がみられるようになったのは、わたしの回復プロセスがスタートしてから一年ほどが経過してからでした。
この時は実家も出ており、親子共にわたしの父からのストレスから解放された事も大きな要因だと思います。

わたしのメンタルの安定とともに、長男が積極的に人と関わるようになったり、自分の意見をしっかり持つようになったり、弟に少しづつ優しくできるようになっていったのです。

それから、子どもたちがわたしの顔色を窺う事も徐々に減りました。
顔色を見ながら意見を言う事は、今ではほとんどありません。

精神的な安心感がない為、思春期に入っても甘える事がやめられなかった長男でしたが、徐々に親離れのプロセスを辿っています。

そして、なにより嬉しく思うのが、健全な親子の会話が増えた事や一緒に遊んでもイライラしなくなったことです。
わたしの好きなことが子ども達と共通しているというのもありますが、
以前はわたしが子ども達に合わせる事が非常に苦痛だったんですよね。
年齢というよりは、子ども達と遊ぶこと=自分が犠牲になるという認識が強かったように思います。

他の要因として、わたし自身がプラスの感情を感じやすくなったという事も挙げられると思います。
以前は、「おもしろい」「たのしい」という感情がそこまで強くなかったし、子ども達といてもイライラしてばかりで笑う事がとても少なかったです。
今は、反抗期真っただ中の息子たちですが、反抗されても、言うとおりに動いてくれなくても、以前ほどの怒りの爆発は全くなくなりましたね。
怒りのコントロールが出来ているというよりは、ネガティブな感情の細分化が出来ていることで、怒りを爆発させることが少なくなったように思います。
この感情についての詳しいお話は、いずれ書きたいと思います✨


子どもが変わった事でのわたしの精神的な変化

他にも、子ども達がどんな状態でも受容できるようになった事でわたし自身もすごく精神的に楽になりました。
毎回、不健全な怒り方をするたびに感じていた、罪悪感や自己嫌悪もしなくて済みますからね💦
そして、このままだと子どもたちはどうなってしまうのかという不安からも解放されました。将来への不安がないわけではありませんが、少なくとも自分から連鎖する悪影響が少なくなったことへの安心感はあります。
まだまだ、手がかかる息子たちですが、これからの事を楽しみにできるまでには、わたし自身も変化していると思います。

思考の癖の修正のプロセスは一筋縄ではいきませんが、
それを越えると、見える景色や生きやすい状態は想像を絶するものです。
こんな人生があったのか・・・と思えますよ~!!!

毒親育ちも変われるという希望として、
この記事があなたの役に立ちますように😊

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