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大阪在住 書く人であり、編む人でもあります 得意分野は、着物、落語、相撲、編み物、工作…

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大阪在住 書く人であり、編む人でもあります 得意分野は、着物、落語、相撲、編み物、工作とヘルスケア界隈の関連法規です。 難しいことをわかりやすく、知らなかった人に伝わるように書きたい人。 ご連絡は twinspica.mw(A)gmail.com まで。 (A)→@

マガジン

  • 大関をたった14場所で陥落した男

    株式会社宣伝会議主催、編集ライター養成講座の卒業制作で、伊勢ケ濱部屋の元大関照ノ富士を取材しました。6,000字の記事にまとめ、無事に書き上げましたが、結果は佳作。表彰はされたけど、上位10位にギリギリ食い込めたくらいの結果です。 自分の腕はまだまだだけど、伝えたい思いは大きい。 照ノ富士の復活を待ってるみんなにも、相撲を知らない人にも、自分は差別なんてしないと思ってる人にも、この記事を読んで欲しい。 そんな気持ちを昇華するために、ここにその記事をあげてみようと思う。 課題は6,000字だったから、どうしても編集がうまく行かずに書ききれない思いもあり、ここに上げるのは佳作の記事に推敲を加えた少し長めのお話です。

  • お元気ですか

  • 日記

  • どうも、くりちゃんちの猫ですが、なにか?

    大阪の一軒家で、ヒト2人と猫5匹で暮らしてます。 猫中心の日常を、猫5匹がかわりばんこに語ります。 登場人物と猫 くりちゃん→この家の主(♂) なべこ→この家の主2(♀) 雪丸→真っ白いオッドアイの猫(♂)何をされても怒りません 彌生さん→キジトラ柄、黄色い目の猫(♀)警戒心が以上に強く、めったに心を開きません。雪丸の妹。 黒丸→真っ黒、けど胸毛と下の毛だけ白い猫(♂)運動音痴。気が使える猫。 カンナさん→白キジのおっとりマイペース猫(♀)黒丸の妹。気が使える猫。 こねこちゃん→三毛トラ模様の新入り(♀)好奇心旺盛、ヒトや猫の温もりが大好き。猫独特の「フミフミ」を人のカラダにやる癖がある。

  • ものづくりの記録

    私の手仕事の記録をお知らせするマガジンです。編み物、工作、etc.

最近の記事

ハッピーエンドと花束

他人の影響から、backnumberの曲をきくようになった。 カラオケで、“高嶺の花子さん”を初めてきいたのがきっかけで、登場人物の思考回路がまるで私の様だと感じたのを覚えている。 それからしばらくして、あるドラマで“ハッピーバースデー”という曲が主題歌になっているのをきいて、backnumberの歌の登場人物の情けなさや哀愁がとても気になり始めた。それから、気になるタイトルを1曲ずつ、丁寧にじっくり順番にきくようになった。 だいたいの曲をひととおりきいて、今わたしがリピ

    • 未練

      「あなたは正社員なんだから、ボーナス後といわず、今すぐ買えるはず」 ここまで読んだとき、大切に、ずっと守ってきた細い糸が目に浮かんだ。 入社7年目に、企画から品質保証部に異動した。花形の企画から、地味で堅くて面白みの少ない部署への移動に不満しかなかった。しかし、何かと「気づいてしまう」性格が、書類チェックや工場監査の業務に予想外にはまった。真面目を絵にかいたような同性の上司Aは、丁寧に一から指導し、力量がついたら任せ、何かあったら盾となってくれた。そんな上司は後にも先にもい

      • 豪栄道愛

        照ノ富士の記事をnoteにあげたことがきっかけで、秋場所始まってすぐに、豪栄道愛を公共の場所で語ってしまいました。 嫌なことを語るのって、自分の心に巣食うわだかまりを棚卸しできて、案外気持ちの良いものなんだけど、好きなものをただただ好きだと語るのって、思っていた以上に難しいなぁと改めて思った出来事でした。 豪栄道、初日黒星でドキッとしたけれど、秋場所おわってみたら次点だった。白鵬の壁は高いけど、もう一歩、もう一歩、じりじり、ゆっくりでいいから、高みを目指してほしい。 1

        ハッピーエンドと花束

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        • 大関をたった14場所で陥落した男
          12本
        • お元気ですか
          2本
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          1本
        • ものづくりの記録
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        記事

          zehitomoというサービス②

          (zehitomoというマッチングサービスを利用した記録をまとめた2つめの記録です。ぜひ①からお読みください。有料エリアまで読むと、私がこのサービスをいくらでお願いしたのか、がわかります、というか有料エリアにはそれしか書いてないので興味ない人は読まなくて大丈夫ですよ。) 2人から、こちらの言い値でオファーをもらえるというラッキーに出会え、私は自分が選んだ女性のカメラマン、Aさんとメールアドレスを交換し、当日に向けて準備を開始した。 当日は、東京駅までAさんの車で迎えに来て

          有料
          100

          zehitomoというサービス②

          zehitomoというサービス①

          伊勢ヶ濱部屋への取材が決まった時、私はひとつ大きな壁にぶつかった。 卒業課題の6000字の原稿には、必要に応じていくつかの写真を挿入することを推奨されていた。 実際、雑誌に本文が掲載されるのは40人中たった1人。それも写真はモノクロで、小さく載るに過ぎないだろう。どんな写真でも構わないっちゃ構わない。しかし相撲部屋への取材、きちんと正規のルートで申込み、実現させた、最初で最後かもしれないこの機会に、スマホで写真を撮る、なんてことをしてはいけない、少しでも「ちゃんとした写真」

          zehitomoというサービス①

          ボイラー室で待ってて

          入社した時から憧れつづけた先輩が退職した。 私が入社する前から、設備関連のメンテナンスをする部署にいて、辞めるまでずっとその部署一筋だった、職人気質のかっこいいひと。 機械油で汚れた作業服に、ごつごつした指。だいたいポッケに手を突っ込んで歩いてる。無駄なことは話さないからちょっと怖そうに見えるけど、話しかけたらめっちゃかわいい笑顔で答えてくれる、そんなひと。工場が移転して勤務地が別になってからは、本当にたまにしか見かけなくなってしまい、久しぶりに会うと、白髪が目立つようになっ

          ボイラー室で待ってて

          こねこちゃんがやってきた。

          ぼくの名前は雪丸。真っ白くて左右の目の色が違う雑種の猫だ。 まだ生まれて間もない頃、妹とぼくはおかあさんとはぐれてしまった。迷い込んだお庭で、カラスに襲われそうになっていたところを、そのお庭のおうちの優しいヒトに保護された、いわゆる「保護猫」だ。その後、その親切なヒトが、ぼくらの「本当のおうち」を探してくれて、いまのおうちにやってきた。名古屋というところから、今住んでいる大阪まで、新幹線に乗ってやってきたんだよ。 ぼくのうちには、今、猫が5匹と、ヒトが2人いる。 ヒトの名前

          こねこちゃんがやってきた。

          聞くこと

          インタビュー記事や、イベントの報告記事を読んで、心動かされた時にいつも思う。私が知りたかったことを上手に伝えてくれてありがとう、と。 本当に心動かされる記事に会った時は、どうやったら、こんなに伝わってくるのかと深く感心する。それは、自分が同じようにできなかったからだ。 これまでの私は、自分が見聞を広げたい、知識を得たいと思って他人の講演を聞いたりイベントに参加したりしても、そこで知り得たことを周りに伝えることが苦手だった。決して報告書が上手に作れないわけではなく、ちゃんと聞

          聞くこと

          あとがき(6/26追記あり)

          拙い記事を最後までお読みいただきありがとうございました。 プロローグで書いたように、この記事は、編集ライター養成講座の卒業課題として取材して書いたものです。プロのライターではない私にとって、就業しながら取材記事を書くというだけで大分大きな課題だったのに、取材対象を照ノ富士にしたことで、さらに重い課題へと、自分で足枷を増やしてしまった気分でした。 わたしは、大相撲が好きです。わたしにとっての相撲の楽しみ方は、推している力士の取り組み結果を、夕方仕事が終わった後の番付表でチェ

          あとがき(6/26追記あり)

          大関をたった14場所で陥落した男⑨最強のライバルは自分自身(終)

          “モンゴルへ帰れ“と言われた時の気持ちを聞くと、 「めっちゃ淋しかったですよ」 そう、ぽつりと言った。 冒頭の「カラダぼろぼろ」発言以降は、ずっと強気で明るく、笑顔だった照ノ富士が、一瞬淋しそうな表情をみせた。 その表情に気付いた筆者は、満身創痍の状態にさらに塩を塗るように、嫌なことを思い出させてしまったことを小さく後悔した。 しかし、そんな私の心配をよそに、この三兄弟に悲壮感はない。決して能天気というわけではなく、力強いのだ。 兄たちは口を揃えて言った。 「あとは気持ち

          大関をたった14場所で陥落した男⑨最強のライバルは自分自身(終)

          大関をたった14場所で陥落した男⑧見えない日本人ファースト

          稀勢の里の優勝をテレビで観ていた筆者は、違和感を抱いていた。 千秋楽、稀勢の里は照ノ富士との一番で、立ち合い、豪快に「変化」した。にもかかわらず、観客も解説者も実況担当も、誰もそれを批判しなかったからだ。 前日、大関・照ノ富士の変化を残念だと感じた私は、稀勢の里のそれも同じくらい残念だった。どちらも、優勝がかかった大一番に、休場ギリギリの手負い状態。変化を選ばざるを得なかったということに変わりはない。それをわかっていても、やはり変化は相撲ファンにとって残念なものなのだ。 照ノ

          大関をたった14場所で陥落した男⑧見えない日本人ファースト

          大関をたった14場所で陥落した男⑦「変化」の駆け引き

          「相手への声援が大きいと逆に燃えて気合いが入る。それで勝てると、どうだい! って。負けると恥ずかしいけどね」 土俵に上がれば、鬼の形相と豪快な取り口で観客を魅了。けれど普段はこんなに愛嬌がある感情豊かな青年だ。 そんな照ノ富士が、16年ぶりに誕生した日本人横綱・稀勢の里と優勝を争った2017年の春場所。千秋楽に直接対決を控えた14日目の琴奨菊戦で、レイシャルハラスメント※ と言えるブーイングを受けた。 ―モンゴルへ帰れ― 立ち合いで「変化」したことに対し沸いたブーイング

          大関をたった14場所で陥落した男⑦「変化」の駆け引き

          大関をたった14場所で陥落した男⑥大部屋からの脱出  付き人・駿馬の存在

          とはいえ、入門3年目の照ノ富士は、大所帯の中では下っ端。 移籍直後の番付は幕下10枚目だが、「若い衆」でいる間は入門年がモノを言う。 30畳の大部屋に、20人程の力士が生活するこの部屋で、最初に与えられた寝床は、炊事場のすぐ横、最も居心地の悪いスペースだった。 「早く関取になって個室貰うぞ! そう思って頑張った」 有言実行の照ノ富士は、移籍直後の2場所を、いずれも6勝1敗の好成績で終え、9月には十両に昇進。晴れて個室を手に入れた。同時に、駿馬が照ノ富士の付き人となった。

          大関をたった14場所で陥落した男⑥大部屋からの脱出  付き人・駿馬の存在

          大関をたった14場所で陥落した男⑤いざ、伊勢ヶ濱部屋へ

          2013年、春場所終了とともに間垣部屋は閉鎖した。 正式に閉鎖の話を聞いたのは1月上旬。読売新聞の朝刊で報じられた日の夜に、親方から告げられた。 その後時間を空けず、移籍先が一門外の伊勢ヶ濱部屋に決まった。間垣親方と伊勢ヶ濱親方が同郷(青森県津軽地方)という縁もあったのかもしれないが、それは異例のことだった。 「横綱のいる部屋で関取衆も多い。大きな部屋ってこともあるけど、一番の不安は一門が違うことでした」 通常、相撲界では部屋単位や一門単位で行動する。一門が違えば、交わること

          大関をたった14場所で陥落した男⑤いざ、伊勢ヶ濱部屋へ

          大関をたった14場所で陥落した男④わがまま末っ子の誕生

          照ノ富士に、間垣部屋に入ったばかりの頃を尋ねると、「この二人めっちゃ厳しかったんですよ」といたずらっぽく笑った。 「いつも、なんでやねんって思ってた」 当時、間垣部屋の昼のちゃんこ当番は照矢の仕事だった。ある日、照矢から「魚のさばき方」を教えると言われた。魚は食べるのも嫌いな照ノ富士。一度教えてもらうと次からは毎回やらなくてはならない。それが嫌で逃げ回っていた。 勝手なもので、当の照矢は「そんなこと言った? 」と、首を傾げ、すかさず駿馬が「でも、ガナも何匹かはさばいだよね」

          大関をたった14場所で陥落した男④わがまま末っ子の誕生