植村直己の生き様に学ぶ
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昨夜、植村直己著「青春を山に賭けて」を読んだ。
加藤文太郎氏とともに但馬出身の日本を代表する登山家であり冒険家でもある植村直己氏。
実際彼は加藤文太郎に憧れ、小さい頃から地元の蘇武岳に登っていたらしい。
そんな彼だが、結果的に加藤氏の遺志を引き継ぐ形で日本人初めてのエベレスト登頂を含め、世界で初めて5大陸最高峰登頂に成功。
隣町の出身ということもあり、小さい頃から小学校で名前だけはよく伺っていた。
とはいえ、具体的に何が凄いのかいまいちピンときてなかったのが本当のところ。
でもこの彼の冒険記を読むとやはり凄い人なんだなあと思った。
流石、野口健氏が登山家を志すきっかけになった本だけのことはある。
何が凄いって行動力が半端ない。
明治大学まで行ったのに落ち着くことなく、外国の山に登りたい一心で就職で先ずは資金を集めるために語学が喋れないのに片道切符でアメリカに行き観光ビザで不法労働に勤しんだり、禁止されていると強硬な姿勢を示す警察や軍に掛け合って、説得して登山許可証を出してもらったり、果ては急に思い立って、ピラニアや強盗に殺されかかったりしながらアマゾン川を下る冒険をなんなくやり遂げたり等。
語学ができなくとも、スキーや筏下りが未経験でも、危険でも、とりあえず出たとこ勝負。
こういう図太さというか、危険を顧みずガンガン前にいくメンタリティが今の日本に欠けているんだと思う。
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今、企業においてもコンプライアンスやリスクマネジメントと言った安全を重視する流れが強くなってきている。
それはそれでいいことなんだろうけれども、そのことが社会全体に萎縮的な空気を生み出し、企業の活力を奪っていることもまた事実。
でもやってみないと成功もないし、改善点も見つからない。道を切り開くことなどできない。
もちろん最低限の法律は守りつつも、それ以外は周りのくだらない声なんて気にせず、行動していく大切さを植村直己氏は教えてくれているように思うのである。
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