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0から始める理科の勉強法
おはろん、迷える学生の味方、しらすです。
読者の中には「理科が苦手で、どうも覚えられない」とか「子供が理科ができなくて困っている」とかの悩みを抱えている人、実は多いのではないだろうか。
かくいう私もその一人だった。しかも、私は数学が得意で理科が苦手だったのだ。理系に進んだ私でも悩んだことなのだから、この悩みを抱えている人は数知れないと思う。
この記事では、私の実体験などをもとに理科の勉強法やすぐに使える考え方をいくつか紹介しようと思う。
それでは、今回も最後までご覧あれ...。
0.初めに:問題文に書いてない部分を意識する
初めに理科という科目について少し話そう。
理科や地理、政治経済(公民)などの科目には共通点がある。それは今の現実世界の話であることだ。
例えば、植物の光合成についての問題が出題された。問題では、いくつか実験が行われることが多い。しかし、問題文に直接「ただし、植物は光合成をする、つまり二酸化炭素を光エネルギーを得ることで酸素に変えること」みたいな条件文は書かれない。
物理の話が出てきてもそうだ。「100gの立方体が斜面で停止している」みたいなことは書いてあっても、「ただし物体には地球の重力が働くものとする」とか「垂直抗力が必ずこの方向に働く」といったことは問題文には書かれていない。
では、なぜ書かれていないのか。簡単だ。それが当たり前だからだ。私はこれを隠し条件と呼んでいる。問題作成者は別に隠しているわけではないのだが、理科の初心者である私たちからすればそれは当たり前ではなく、隠れているのと同じだろう。
理科を勉強はしてるけど伸び悩んでいる人は、まずはこの隠し条件を意識してみるとよい。実際、私はこの隠し条件を意識するだけで点数が上がったり理解が早まった。
物理化学の話になってしまうが、実践例としては以下のような感じである。
・溶解度の話→何が「溶質」で何が「溶媒」かをちゃんと書きだす
・物理の力学→どの物体にどんな力が働いているかを矢印で書けるようにする
まずは、この隠し条件を正しく記述できるようになることが理科が得意になるためのはじめの一歩であり、最終的にお世話になる意識だろう。
このことは理科を勉強する上で一生役に立つスキルなので、早めに身につけてしまおう。
1.理科をよく知ろう
「理科って何だろう?」
これを知っているだけでだいぶ理科に対する考え方が変わると思う。
理科の「理」という字は訓読みで「ことわり」と読む。この言葉には「物事の筋道、条理」という意味がある。
理科とは、実際の物事がどうなっているか、その筋道を学ぶ教科なのである。
逆にいえば、物事や現象のルールを本当にわかっているのか教えてくれ、と問題作成者は言っているのである。
例えば、原子とイオン(中3の範囲の話)には以下のようなルールがある。
・原子は一個の原子核と複数の電子(マイナスの特性)からなり、原子核は陽子(プラスの特性)と中性子からなる。
・電子の数はある数になりたがる性質を持っている(2,8,18など、この数になると安定する)。
・電子は何らかの力を与えると取ったりつけたりできる。(例えば電離など)
・電子を取ったりつけたりして安定した形になった原子のようなもののことをイオンと呼んでいる。
このルールを把握していないと、イオン結合がかかわる問題については手を付けられずに終わってしまう。それなのに問題文にはここに書いたことが一つも書かれていない。
ここからわかること、それは「理科は、いかにルールに従うか」がカギとなるということだ!そのルールというのは、隠し条件になっているので、問題文には書いてないことが多い。この隠し条件を覚えて使えるようになれば、理科は間違いなく定期テストなら80点を、模試なら偏差値55を超える。
では、そもそも勉強をあまりしていない人、苦手を克服したいけど何したらよいのかわからない、そういう人は基本形として以下のことをたくさんやってみよう。
2.1.単語をたくさん見て話そう
教科書をひとたび眺めると、初めて登場する重要単語は太字で書かれている(上記のように)。まずは理科という世界に慣れるために、新しく出てきた単語はたくさん読み、それについて沢山話そう。
そうすることで理科の世界になじめてくる。
「イオン」って何だろう。「光合成」って何だろう。「玄武岩」って何だろう。「音」って何だろう。それらを理科的な説明ができることが、理科の始まりだと思っている。
2.2.システムを覚えよう
単語が分かってきたら、実際の現象や日常でどのように作用しているかを教科書や資料集、問題集や実際に外に行くことで確認してみよう。
例えば、光合成は以下のようなシステムでできている(中学生向け)。
言葉で説明すると、「葉っぱの中にある葉緑体が植物の中にある水と空気中の二酸化炭素を、太陽光の光エネルギーを使って、栄養分と酸素を作り出す。」という感じ。
ここでポイントなのが、この要素のどれが抜けても、どこか一つでも間違っていれば間違いになることである。葉緑体がない葉っぱは光合成しないし、光合成をしたら出すのは酸素だけではない。なので、理科の物事を覚えるときは、その中身をセットで覚えなくてはならない。それが「システムをおぼえること」である。
2.3.実際の映像や画像を見てイメージしよう
色々言ってきたが、やはり現実世界の話が99%なので、実際に実験を見てみたり、実物を動画や画像を通して見てみるのが一番だ。理科がそもそも嫌いだという人は、まずはこういうところから理科になじみを持ってもらえるといいだろう。
おそらく中学生ならば、資料集みたいな図鑑のようなものをもらっているはず。それがなくてもYoutubeなどで調べれば結構出てくる。それを参考に教科書に載っている事柄を、実際の現象として覚えてしまおう。
ちなみに光合成だとこういうものがある。
まとめ
今回紹介した理科の勉強法ををまとめる。
・理科は現実世界の話。問題文に書かれない隠し条件を把握することが大事
・理科は、ルールに従うゲーム。まずはルールを覚えよう。
・理科になじみを持つために、単語をたくさん見て使おう。
・単語がわかってきたら、次はシステムを覚えよう。
・理科が嫌いなら、映像や画像で実験を見てみよう。
この記事は、理科の勉強法がわからない、理科を勉強してもいまいち点数が伸びない人向けに書いたのだが、点数が上がってからも同じ意識をしていればさらに点数を伸ばせたり、初めて習った分野でも理解が早まったりいいことづくめだ。
私自身、理科の受験勉強は苦戦していた。それがセンター試験当日は物理で84/100、化学では70/100を獲得できた(両方とも当時の自己新記録!)。
これで理科の点数が上がれば幸いである。
他教科の勉強法は以下の記事でも紹介している。
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