見出し画像

【毎日投稿】LOVOTから考える本当の意味での「ロボット」とは

 おはろん。Qさま3時間スペシャルを見て、炊飯できるお弁当箱に感動したしらすです。

 今日の気づきメモ。

LOVOTという家庭用ロボットを知っているだろうか?

画像1

 この見た目が可愛らしいロボットがLOVOTだ。自粛期間を経て売り上げが増加したとのこと。

 このロボット、様々な最新技術が使われている。例えば、頭部についたセンサーで音声の判別や障害物検知、人か物かをサーモグラフィーで検知するなどで、呼ぶとどこにいるかを正確に察知するそう。

 また、もう一つの最大の特徴といえば、体温の再現と触り心地だろう。内部にあるコアから発される熱や内部のファン、更に特殊な素材などにより36℃あたりを維持しながら生き物のような触り心地を実現したのだそう。

 ほかにもリアルタイムで生成される特殊な鳴き声、自動運転により部屋中を駆け回るなど様々な技術の結晶のようなペットロボットである。これの実現のために機械学習が使われていることは言うまでもない。

ロボットとは何か

 突然だが、読者は「ロボットとは何か」と問われてどう答えるだろうか。辞書を引くと以下のように出てくる。

1 電気・磁気などを動力源とし、精巧な機械装置によって人間に似た動作をする人形。人造人間。
2 目的の作業・操作をコンピューターの制御で自動的に行う機械や装置。人間の姿に似るものに限らない。自動機械。「産業ロボット」
3 自分の意志でなく、他人に操られて動く人間。傀儡 (かいらい) 。「軍部のロボットである大統領」

 ロボットとは、元々チェコの作家チャペックが作品の中で「robota」という「働く」という意味の単語から作った造語。以上のような意味があるみたいだ。

 3の意味はいいとしてまとめると、ロボットとは電気などでコンピュータを動かしそれを制御することで目的を達成させる装置のことである

 ここで注目したいのは、2つ目の意味に記載されている「人間の姿に似るものに限らない」という記述。LOVOTのように新生物の形をしていてもロボットである。

濁ってきた生物との境目

 では、こんな質問をしてみよう。

 「LOVOTは生き物か?」

 内部構造を調べて知った私からすれば、原義に従えば答えはNoだ。しかし、コンピュータという概念をよくわかっていない少年少女に同じ質問をしても同じ返答が返ってくるだろうか?

 LOVOTは自分で動く。しゃべる。体温がある。目をリアルに動かせる。ものと人の違いを理解できる。我々人間や周りの生物と違わぬ立ち振る舞いをするその姿だけを見れば、我々はそれを新たな生物としてふるまうのではないだろうか。

 たとえば、服を着せてみたり、話しかけてみたり、ペットによくやることをLOVOTにもする姿は容易に想像できる。(想像できない方はYoutubeで"LOVOT"と検索すると、その姿を拝見できる)

 さて、さらに踏み込んだ質問をする。こうした扱いをされるLOVOTと動物のペットとの概念的な境目はどこだろうか?LOVOTが発売された今、当然ながらまだ境界線のようなものが存在する(はずである)ものの、次第にロボットと動物や人間との境界みたいなものはなくなってきている。

まとめ:ロボットの生物化、生物のロボット化

 トランスヒューマニズムという言葉はご存じだろうか?人間は機械と融合することでより一層革新的な能力を得られると考える思想である。例えば手や頭にマイクロチップを埋め込んで体内にデータを保存したり、体内のチップで電子決済などのやり取りをするということ。スウェーデンなど北欧を中心に栄えている技術だ。

 LOVOTとトランスヒューマニズムなどにより、ロボットは生物に近づき、生物はロボットに近づく。これが今の調子で進めば、いずれロボットと生物の差異などなくなるかもしれない

 想像してみると恐ろしいかもしれないが、今目の前にいる人が実はロボットであることもSFの世界観だけでとどまらずあり得る可能性があるのだ。

 シンギュラリティが2045年に起こるなどと言われているが、それと同時に生物とロボットは見た目では判断できなくなる、それもある意味シンギュラリティであるとも思える。

 そんなことを考えているが、研究はしていなかったしらすであった。

いつも最後までお読みいただきありがとうございます。少しのサポートがブログなどクリエイト活動の励みになります。