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町役場で働いていた私がAPになったら人生変わった

さかのぼること12年前。
大学を卒業した私は、東京を離れて実家に戻り、町役場で働く毎日を送っていました。
そんな私が、なぜ今テレビ業界で働き、APとなったのかを振り返ってみようと思います。

就職戦争に敗れた大学生時代

小さい頃からテレビが好きで、好きな番組はめちゃイケ。岡村さんの「オファーシリーズ」に感動し、
ナインティナインさんの大ファンになりました。
大学生になった私は、好きが講じて色々なテレビ番組の観覧に行くのが趣味になっているほどでした。
その当時は「こうやってテレビ番組が作られてるんだ…キラキラした世界、すごいなぁ」と漠然と思っていました。

そして就職活動が激化する大学生当時。
「やりたい仕事って何だろう…。とりあえず就職先を見つけなきゃ。」
私は具体的な目標も人生設計も無く、就職試験を受けては落ち、受けては落ちるを繰り返していました。
ずっと大好きだったテレビの世界で働きたいとも思いましたが、夢のまた夢…とどこかであきらめ、別の道を探す日々でした。
周囲の友達は次々に就職先を決め、焦りは募っていく一方。

結局私は最後まで就職先が決まらず、実家に帰る選択をしました。

小さな町役場の職員が、テレビ業界へ

地元で見つけた就職先は、勤務一年間という期限付きの小さな町役場の臨時職員でした。
環境対策課という部署に配属された私は、地域の住民の方にゴミの出し方をレクチャーしたり、水質汚染の調査補助、害獣駆除の依頼など、さまざまな仕事を行わせてもらいました。
8時30分に始業し、17時定時に業務終了。
与えられた職務を行い、職員みんなが住民のために働く、そんな職場が私は好きでした。
しかし一年間という期限は嫌でもやってきます。

職を失った私は、また新たな仕事を探さなければいけなくなりました。
そこで、「本当にやりたいことは何だろう?」と自問自答する毎日が始まりました。
就職サイトを見ても、ハローワークに通っても、心の片隅にあるのは、ずっと夢だったテレビ業界で働くこと。
無職の私が失うものなんて何もない、後悔しない選択をしよう!
そう一念発起し、テレビ業界で働くためにどうしたらよいか調べ始めました。
そして見つけたサイトが、株式会社シオンの派遣部門のスタッフ募集でした。
シオンでは、「ぐるぐるナインティナイン」や「ナイナイサイズ!」などナインティナインの番組を多数制作しており、「夢は大きく、いつかナインティナインさんの番組で働きたい!」と応募をし、テレビ業界人生がスタートすることになりました。

ナインティナインとの出会い

下準備をしないまま走り出してしまったため、東京での住処も無く、千葉で1人暮らしをする兄のワンルームに居候させてもらい、AD生活が始まりました。
初めて配属されたのは、節約レシピを紹介する料理バラエティー特番。
分からないことだらけの中で、置いていかれないように必死に働いていた気がします。
全てが新鮮で目まぐるしく、あっという間に時間が過ぎていきました。

そして、いくつかの特番とレギュラー番組でADを担当し、1年以上が経過した時のこと。
念願だった「ぐるぐるナインティナイン」への配属が決まりました。
夢がかなった瞬間でした。
私がぐるナイに配属された2010年、岡村さんは仕事を休養中だったため、復帰第一弾で初めてナインティナインのお2人がそろったのを見た時、鳥肌が立ったのを今でも覚えています。

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APという仕事

ADとして「ゴチになります!」企画を担当し、2016年APに転向することにしました。
APはアシスタントプロデューサー、つまりプロデューサーの補佐です。
予算管理や、キャスティング、撮影場所の仕込みなど、業務は多岐にわたります。
APに大切な業務の1つとして、出演者の方々が気持ちよく撮影に臨める環境を作る、という仕事があると思います。
トーク番組の合間にお水を出したり、お仕置きを受けて水浸しになった出演者を素早くシャワーに連れて行ったり、出演者の方が撮影に全力でのぞめる環境を作るため、そのケアが大切な業務の一環です。

ある収録終わり、ゲストの俳優の方がドラマ告知のPRコメントを撮影するために撮影現場に残っていました。
他の出演者の方々は次々と控室に戻る中、ナインティナインの2人はその俳優の方が撮影を終えるまで待機し、見届けて挨拶をしていました。
また収録の休憩中、1人で座っているゲストの方に矢部さんが話しかける光景をよく目にします。
番組のホストであるナインティナインさん自身が、ゲストに来てくれた方々に気持ちよく撮影してもらえるよう、いつも周りを気にかけています。
そんなお2人の背中を見て、より良い撮影の空気が作れるよう頑張ろうと思えるのです。

いずれプロデューサーになるため邁進中の身ではありますが、いつも忘れないようにしているのは、初めてテレビの世界に踏み込んだ時のワクワク感です。
「テレビの時代は終わった」と言われることもありますが、まだまだワクワクできることがたくさんあるんじゃないかと私は思っています。
視聴者の方が見たいもの、まだ見たことのないもの、テレビはやっぱりおもしろいと思ってもらえるような番組を届けていきたいと思います。

町役場で働いていた私がAPになったら、おもしろい人生が待っていました。
少し遠回りをして、違う職種を通ってはきたけれど、私にはこの道のりが必要だったのかなと思います。

今就職活動中の方、将来なりたい職業に悩んでいる方、このnoteを見てこんな人生もあるんだな、と思ってもらえたら…。
始めるのに遅いことはありません。
テレビ業界に少しでも興味がある方は、ぜひ足を踏み入れてみてください。

株式会社シオン
アシスタントプロデューサー
沼能 亜弥

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