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苦手な相手にアウェーで勝利も・・・・。勝った嬉しさと同じくらいに溜まるモヤモヤ。5/27 VS京都サンガ

Ciao!!
5月最後の月曜日。空はあいにくの曇りですが皆さんどうお過ごしでしょうか。
我らが浦和レッズは土曜日に京都サンガとサンガスタジアムby KYOCERAで対戦しました。
この試合を振り返っていきたいと思います。

この日のスターティングラインナップは
GKに周作。
最終ラインが右から宏樹、ショレ、マリウス、オギ。
中盤が敦樹と岩尾。
2列目が右から大久保、安居、関根。
トップが慎三さんでした。
福岡戦から明本に代わって宏樹がスタメンに戻ってきましたね。
続いて、京都ですが、
GKに太田選手。
最終ラインが、右から福田選手、アピアタウィア選手、イヨハ選手、麻田選手の4人。
中盤が日本代表に選出の川崎選手、平戸選手、谷内田選手の3枚。
3トップが右から豊川選手、パトリック選手、木村選手の3人。

ポイントは復帰した宏樹がどこまで回復しているのかと、厳しいプレッシングをかけてくる相手に対してどのような改善を見せられるかですね。
去年は京都相手にアウェーで0-1敗戦。
ホームでは先制してから良い流れで試合を進めたものの、追加点を奪えず同点にされてからは勢いに負けてあっさり逆転。
その後すぐにモーベルグの個人技で同点に追いついて何とかドローという試合でした。
どちらも走力で圧倒的に負けてしまい、ボールを回そうにもプレスの圧力で思うようにも出来ずといった内容でした。
そして、それは今季も変わらずで前節の福岡戦は正にそんな試合展開で失点こそしなかったものの攻撃の形は全く作れずゴールレスドローでした。
ここを改善しなければ、昨シーズンのようにプレスを掛けてくる相手に引き分けが続いたり、不用意にいって負けたりと勝ち点を取りこぼす事態に繋がります。
ミッドウィークの川崎戦ではそこに関しての修正が施されていたので、この試合にどう取り入れられているかが注目です。

さて、試合に目を向けてみましょう。
といっても前半は試合としての動きはほとんどなかったですね。
やはりレッズは最後の局面に行く手前が雑になりがちですし、京都はサイドからの攻撃に意識を高くしていましたが、こちらは宏樹と大久保、オギと関根がそれぞれのサイドで粘り強く対応して簡単にクロスを上げさせず、いざ上がったとしてもパトリック1人にショレとマリウスという強度の高いCBがしっかりと寄せて自由にさせず。
お互いに決定機を作らせず、作れずの前半でした。
正直手詰まりかなと閉塞感を持っていたところで後半開始から大久保に代えてモーベルグ投入。
宏樹、敦樹と連携で最後の局面で崩せる選手を入れたことがいきなり結果に出ます。

50分。
安居が得たFK。
25~6mで右40度から45度付近。
モーベルグが左足で狙いますが、これは壁に当たります。
跳ね返ったボールをもう一度収めると、右サイドに持ち出して右足でクロス。
これがファーサイドで完全にフリーになっていた慎三さんへドンピシャのタイミング。
エースのヘディングは福田選手に当たってコースが変わりましたが、ゴールに収まり後半開始早々に先制に成功します。
”セットプレーの時にファーが空いていた”と話し、そこを気づかせずに一撃で仕留めた慎三さんも凄いですけど、やっぱりクロスの質が高かったです。
速すぎず、遅すぎず。
高すぎず、低すぎず。
ディフェンスが見送るしかないクロスは素晴らしいの一言でした。

正直言って、モーベルグはスコルジャさんのフットボールには合わないのかなと思ってました。
プレスの強度は大久保程ではありませんし、外国籍選手でもシャルキーの方が走れる感じですよね。
崩しの局面では1対1で特別なものを持っている選手を重用すると聞いていた前評判とは違って実に泥臭い汗かき役を配置して攻撃より守備に重点を置いた采配をしているスコルジャさんにとってモーベルグは物足りないのかと思いましたよ。
でも、実際に比較してみて再認識したと信じたい。
大久保よりもモーベルグの方がスターターとして必要であると。
そんな45分でしたね。

さて試合に戻りまして、ここから京都が少し前がかり過ぎではないかという位に圧力を前にかけてきました。
53分。
ショレが自陣エリア右でパトリックに押される形で倒されましたがノーファウル。
そこから上げられたクロスに豊川選手が飛び込みますが、ダイビングヘッドはバーに直撃。
跳ね返ったボールの競り合いも最終的に周作が掻き出してCKに逃げることに成功しました。
明らかに前荷重で襲い掛かってくる気満々の京都相手にスコルジャさんは早めの交代で手当て。
59分に慎三さん、オギ、岩尾を下げてカンテ、明本、平野を投入。
カウンタープレスかけられる走力を送り出しました。

それでも中々捕まえきれずに4分後の63分。
宏樹の持ち出しをセンターライン自陣より右サイドで奪われて繋がれます。
谷内田選手が右に出したボールが福田選手、豊川選手と繋がってそこからエリア手前センターでショレを背負ったパトリック選手へ。
これをダイレクトで叩かれると起点になった谷内田選手が飛び込んでミドル。
モーベルグに当たって跳ね上がったボールはゴールバーの上を飛び越えました。
京都攻勢の中、反撃に出たいレッズは66分。
相手スローインからパトリック選手に付けたボールを今度はお返しとばかりにマリウスが一撃。
パトリック選手は倒れますがノーファウルでレッズボール。
平野、安居と繋がってカンテへ。
エリア手前左からシュートを撃ちますが、これはゴール左へ外れました。

ここからまた拮抗した状態に突入。
どちらも良く走り、お互いの良さを消し合う展開でした。
87分には左サイドの平戸選手からエリア手前右にいた山田選手へサイドチェンジが入ってシュート。
続く89分、今度はマリウスが左CKからフリーでヘディング。
91分、FKからのこぼれ球をエリア中央からアピアタウィア選手が狙いますが、全て枠を捉えられず。

そして、迎えた92分。
右サイドからのFK。
右45度35m位ですかね。
中に選手が集まる中、エリア外で待つ敦樹へ横パス。
受けた敦樹がそこからミドル。
これが凄かった。
この暑いコンディションの中90分走りっぱなしで疲れているのは間違いない中でよく抑えられバウンドして伸びる軌道のミドル。
GKの太田選手は素晴らしい反応だったと思いますよ。
でも、弾いた場所が悪かった。
更にその前にいたアピアタウィア選手も足が止まってしまいましたね。
一早く反応していたカンテに前を取られてしまい、もう何も出来ず。
背番号11はこれをしっかりと押し込んで試合を決定づける追加点。

クリーンシートだけは避けたい京都はここから猛攻。
94分から95分波状攻撃を仕掛けますが、最後は周作がボールをキープして防ぎ切り、試合終了。
去年1敗1分けの苦手な相手に2-0というスコアで勝ちを収めました。

そう、2-0なんです。
本来は完勝で嬉しいさ一杯(((o(*゚▽゚*)o)))なハズなんですけど、正直、そんな気になれないですよね・・・・。

結局、この試合のゴールはセットプレーの2発。
それも流れの中から決定的なシーンは作れませんでした。
これは前節の福岡戦もそうで、180分間で効果的な攻撃が出来ていないことになるんですよね。
試合前のポイントに上げさせてもらいましたが、やっぱりプレス掛けてくる相手に強度で勝てない箇所があると一気にそこを突かれますよね。
それは岩尾なんですけど、正直、岩尾だけの問題でもないんですよね。
プレスを嫌がって最終ラインに岩尾が落ちるじゃないですか。
ビルドアップが安定しますけど、これでまず攻め手が一枚減るんですよ。
で、後ろが3枚になって、SBが上がる形になるので当然、攻撃はサイドなんですよね。
数的有利を使ってサイドを深くまで侵略して逆サイドの選手を入れて3枚で攻めるって言うのがこの戦術の基本ですよ。
これに対応してきた相手を崩すために色々オプションがあるわけです。
でも、ですね。
まず、レッズのサイドのクオリティが低いんですよ。
SBは量・質ともに申し分ないです。
でも、その前。
攻撃の一番地であるサイドアタッカーが弱い。
大久保と関根はそれぞれ良い所はありますよ。
大久保は運動量あるし、何より単独で1枚2枚切り崩せるドリブルっていう武器があります。
関根も運動量は十分ですし、球際の強さが甦り、ゴチャゴチャっとした中でもスペースに入り込めます。
味方のスペースメイキングもしっかりとしてますよ。
でもですね。
”ファイナルサードでの質”って言われたときにはJの中でも最低ランクなんじゃないかって位に精度が落ちるんですよね。
大久保に至っては病気か呪いにでもかかってるんじゃないかと疑いたくなるレベルです。
クロスが抜けて逆サイドのタッチを出ることなんてザラ。
酷い時はサイドから上げたクロスが全部ゴールキックになるんですよ。
これでは相手としては自信もって対応できますよね。

次にそこに至るまでのプロセスも今は問題ですよ。
今のレッズはサイドアタックを仕掛ける前段階で慎三さんのポストに楔を入れることが絶対に必要です。
大久保、関根のセットアップの時の敦樹と安居のかかわり方も正直不満です。
慎三さんが落ちてポストしない限りこの2人の選択肢は後ろ向きが基本。
ここがバックパスを1stチョイスにしてしまうと速い攻撃なんて出来ませんよね。
もちろん、緩急つけるためであるなら大歓迎ですけど、この2人からサイドアタックが始まることなんて100回あって何回あるかなって位に無いです。
攻撃のスイッチ役である慎三さんのポストですけど、トップの選手が落ちてきてボールを受けて捌く。
そうすると基本的に前の枚数減りますよね。
これでサイドを攻略してクロスが上がったとして中の枚数はトップ下。
最近では安居ですけど、それと逆サイドのアタッカーしかいないわけですよ。

クロスの精度が低い、中の枚数が足りない。
これで点になる可能性上がりますかね?
私には無理だと思います。
これがね。
プレッシングがそこまでキツくない相手とやるとですね。
岩尾が随時下がるわけではないので敦樹も前向きにプレーできるのでそれでもチャンスを作ることが出来てるんですよ。
だから、どれだけ枚数かけてるかっていうのが今のレッズのアタックに大切かってわかりますよね。

去年ね。
このフットボールでダメだったわけですよ。
セレッソに2敗、京都に1分け1敗、福岡に2分け、鳥栖に1勝1敗、広島に1敗1分け。
失礼ですけど特に福岡と京都に勝てないってなんだよって思いますよ。
それも内容が良い試合でもないんです。
走り負けて、回す集中力を欠いてロストして押し込まれる。
攻め手が無いからブロックの前を回すしかできず、結局は後ろに下げる。
相手はプレスに行くのかブロックするのかを簡単に選択出来てボールを持っていても主導権は常に相手が握っているような試合ばかりでした。

今年はね。
マリウスが入って、オギも戻ってきて、宏樹に代表が無いから最終ラインが本当に安定してます。
周作も相変わらず調子を維持してくれてます。
早々に失点しないからリスクを無暗に取らずに時間を使って1点取って勝つ。

実に効率的です。
でも、これってスタイルの定着になりますかね?
マリウス、ショレ、宏樹、周作の誰が欠けても出来ないフットボールってストライカー1人が抜けたらできなくなるフットボールとどこが違うんでしょう。
どっちも再現性無いですよね?

勝ったら嬉しいですよ。
試合になれば、どんな手を使ってでも勝ってほしい。
オウンゴールでも疑惑のPKでも点取って勝てれば嬉しいです。
でもね、今のフットボールはなんかスッキリしないんですよ。
その理由も分かってます。
これが観る側の偏見だってことも分かってます。
でも、声を大にして言いたい。

相手の方が絶対に勝ちたいと思ってるし、こんな試合に負けて納得なんて出来ないと思うってことです。

前のめりでミスする選手に”何やってんだ”と思うのと同じく”頑張ってんな”と思う不思議な気持ちになるのと一緒です。
どこかお手軽で一部の選手に責任押し付けてるように見えるフットボールは見ていてダレるし、面白くないんです。
ミスしても淡々として、何度同じミスしても次も試合に出られる。
宏樹がケガばっかするのはそういうところにもあるんじゃないかなと思いますよ。
このままじゃショレかマリウスもケガしますよ。
そうなってからじゃ遅いんすよ。
特に岩波が出れば、全く去年と同じになるわけですしね。
去年の良かったところは残して、ダメだったところに少しずつで良いんで手を加えて欲しい。
岩尾が要らないとか、大久保が要らないとかそういうことではないんです。
全員が戦力で相手に応じて少しずつ変わって欲しいってことです。
勝ったからといって代えないのは絶対にダメです。
恐らく、水曜日は宏樹は出ないでしょう。
それだけでなく手を加えて良いと思いますよ。
連戦ですし、相手は広島です。
走り負けない為にもぜひ、選手の入れ替えを試してほしいと思います。

さて、色々取っ散らかってしまいましたが、私が何を言いたいかといえば、勝って兜の緒を締めよということで、内容で勝っているわけではない状況に安心することなく広島戦に向けて気を引き締めようと勝手に思っているということです。

次回は5/31 ホームでの広島戦のレビューをしていきたいと思います。
ではでは ごきげんよう。Arrivederci(。>ω<)ノ゙

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