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【車買取り店の営業⑧】買取・販売 同時商談はコツさえ覚えれば簡単【売上爆上げ】

乗換えの話しがでると苦手意識がでてしまう買取店の営業マン「車の乗換えの商談って苦手だな…。買取りだけ、販売だけなら、慣れてきたからできるようになったけど、、、両方となると何から進めていけばいいのかわからなくなって、あわててしまうな…。誰か簡単にできるコツとか知っていたら教えてください」

といった疑問に答えます。

本記事の内容

  • 買取・販売を同時成約するコツ

  • 買取・販売を即決するとヒーロー

この記事を書いている私は、業界最大手の車買い取り店で2年、国産ディーラーで3年でトータル「車の営業歴は5年」ほど

買取り台数 30台/月
新車販売台数 10台/月を達成し、
年間新車販売台数のトップで社内で表彰されました。

車買取り店の営業マンの悩みとして、買取、販売はそれぞれ出来るのに、同時商談なると急にあわててしまい、結局買取だけ成約ってことがあります。

私も慣れない頃は、乗換えの商談となると、査定をしながら「車の提案もしなきゃ(汗)、、、」といっぱいいっぱいになってました。でも「買取・販売の同時商談のコツを」つかんだら、それから楽にできるようになりました。

そこで今回は買取・販売の同時商談のコツをお伝えし、「乗り換え」と聞くとあわててしまう、買取り営業マンの少しでも助けになればと思い、この記事を書きました。

※3分後で記事は読み終わります。3分後には買取・販売 同時商談で簡単に即決できるようになっているはずです。

買取・販売を同時成約するコツ

買取・販売の商談は簡単です。
買取と販売を分けて考えたら楽になります。

まずは以下で商談の流れを見てみましょう

買取・販売の商談の流れ

1.お客さん来店
    ↓
2.車の鍵をあずかる
    ↓
3.査定
    ↓
4.査定データを本部に送る
(私がいた店では、本部に査定データを送り本部が査定基準額を算出し、返答に15分かかり、その間に商談をするというシステムでした)
    ↓
5.お客さんの席に行き商談開始
(実はお客さんは商談されているとはわかりません)  
    ↓
5-1.乗り換え車の聞き取り
5-2.車を探す
5-3.提案
5-4.見積り
5-5.金額提示
5-6.車の確定
5-7.ローン審査

    ↓
6.本部から査定基準額の返答あり
6-1. 残債確認
    ↓
7.査定基準額の提示
7-1.買取り 成約 or  不成約
    ↓
8.販売 成約 or 不成約
    ↓
9.お客さん退店

とこんな流れです。

商談は5番から8番です、下記で細かくみていきます。

※商談「5-2.車を探す」から「5-4.見積り」までは


の記事で「中古車の値付け」「仕入れ方法」を詳しく解説しています。中古車販売に慣れていない方はまずこちらから先に読むことをお勧めします。

販売手順と買取手順を分けて考えます。

販売手順
5-1.乗り換え車の聞き取り
5-2.車を探す
5-3.提案
5-4.見積もり
5-5.金額提示
5-6.車の確定
5-7.ローン審査
6-1. 残債確認
7.査定基準額の提示

次に具体的にトークと解説をみていきます。

買取・販売のトークと解説

販売商談

ここでは、

店:ドリーム
営業マン:東くん
お客さん:志村さん

とします。

席に着く

東くん「今、ドリーム本部に志村さんのお車の査定データを送っています」

「本部ではお車の買取基準額を算出しています、返答がくるまで15分くらいかかりますのでもうしばらくお待ちください…」

「先ほど、車のお乗り換えを検討しているということでしたが、次の車はもう決まっているんでしょうか?」

志村さん:「いいや、まだどうしようかと悩んでいて、今の車の査定の金額を聞いてから決めようかと思ってるんだよ」

東くん:「なるほど、新車ですか、中古車ですか?」

志村さん:「中古車を探してるんだけど、おたくでもやってるの?」

東くん:「はい、在庫車は少ないのですが、全国のオークション会場から取り寄せすることができますので、どんな車種でも販売可能です」

志村さん:「じゃぁ、ちょっと探してもらおうかな」

東くん:「ありがとうございます。車の条件を聞かせてください」

聞き取りから得られた情報

車種:Honda ステップワゴン4代目 RK1
年式:H24年からH27年 RK1でできるだけ新しい方がいい
色:白か黒
予算:150万円まで、諸費用込み
下取り:あり
支払方法:頭金なし、ローン
購入動機:子供が大きくなってきたので車を大きいのに (ワンボックス) したい。
その他:ステップワゴンは現行モデル(RP1 H27年4月~)ではなく、モデルチェンジ前(RK1 H21年10月~H27年4月)を希望。理由はRK1の形が気に入っている。

情報は上記のとおり

※解説ざっくりとこんな感じで条件を聞き取ります。走行距離やグレード、装備品など細かいことを聞き取ると車が探しにくくなるので、始めはこれくらいにしときます。

東くん:「では、ちょっと探してきますね」

席を外しオークションを調べる

※オークションでの車の探し方は前回の記事

で分かりやすく説明してあります。

近日中のオークションから3台の車をみつけたので、商談に戻ります。

3台の出品表をお客さんに見せ、反応を見ます。

志村さん:「うーん、Cがまぁまぁかな、いくらくらいになるの?」

といわれたら詳細の金額を出します。

東くん:「わかりました。ちょっと計算してきますね」

計算をして商談に戻ります。

値付けのしかたは前回の記事

で分かりやすく解説しています。

東くん:「このC車ですと160万円ですね」

志村さん:「うーん、予算オーバーだなぁ、まけれないの?」

東くん:「はい、オークションなので1番高い金額を出した業者が買えるんですが、金額を下げてしまうと落札できない可能性が高くなります」

志村さん:「なるほどね」

東くん:「頭金なしで、ローンでということですよね」

志村さん:「せやで」

東くん:「そしたら、まだ本部から査定の結果がでてこないので、ローンの審査を先に通しておきましょう

ローン用紙3枚に記入してもらい、用紙をFAXでローン会社に送ります。

※解説ローンは1か所で通るかわからないので、同時に3社くらい記入して全部同時に審査します。なにごとも時短プレイを心がけます。

このように販売でできることを、まとめて全てやります。ここまでくれば販売商談は95%終了です。

売却商談

車検証を確認すると所有権がついていました。
車検証の所有権の名義の会社にFAXを送るなりで残債を調べる。
(事務員さんがいればやってくれます)

※残債がある場合、お客さんに残債の清算方法を確認します。

・本部からの査定基準額:50万円で回答有り
・ローン審査:通過

本部から査定基準額とローン審査の結果が出たので、商談に戻ります。

査定基準額のプリントを見せる

東くん:「こちらが本部からの基準額です」

志村さん:「50万円かぁ、となるとローンは110万円…?」

「査定額もうちょっと何とかならんの?」

東くん:「査定額は現時点の価格です。納車まで時間がかかりますので金額はそこから下がりますね」

「ただ、今日ご契約いただけたら納車するまでこの金額でいけるように、上司にお願いしてみますけど」

志村さん:「そうなの?じゃ、わかった東くんにお願いするよ!」

この後、残債がないことの確認と、上司からは納車まで50万円の査定額でOKとの承諾が得られたので、契約の手続きに移ります。

・買取:契約書にサインをもらう

・販売:オークション申込金1万円と仮契約書にサインをもらう

これで買取・販売の即決ができました。

簡単ですね!

以上の商談でわかること

  • 販売と買取の商談を分けてすると簡単

  • お客さんは、販売の車が決まると下取りのことを気にしなくなる

  • お客さんは、面倒なので1ヶ所ですませたい

まずは販売の車を決めてから、買取の金額提示をするとやる事が複雑にならずにスムーズに商談が進みます

お客さんにとって、次の車が決まってしまうと、下取りの金額はあまり気にしなくなる傾向にあります。

お客さんの心理としては、下取りと販売を別々のところでお願いするより、全部一度にまとめてやってくれるとこを選びたいので、商談をスムーズに進めることが大事です。

そういう理由でいうと、わたしの経験上車の販売のみよりは、下取りが絡んだ方が即決はしやすかったですね。

買取・販売を即決するとヒーロー

買取・販売を即決するとその日のヒーローになれます。

 その理由はというと

  • 買取・販売の台数ノルマの達成に同時に近づく

  • 一気に売り上げが上がる

  • 店に活気がでる

です。

仕事に慣れてくると、買取するのがあたり前になり刺激がなくなってくるんですが、たまに買取・販売が即決できた日は「どんなもんだ!」と自身で自分を励まし、やる気をさらに奮い断たせてました。そうすると仕事が楽しくなり、また営業に自信がつくようにもなります。

ただ、次の日はもうみんな忘れてるのでヒーロー気分は、その日で終わりです(笑)

さいごに

買取・販売の商談は複雑で商談時間が長く、手順も多くなり大変ですが、即決した瞬間の高揚感は何ともいえないものがあり、営業マンとしてのやりがいを再確認できます。

お客さんからしては、希望の車を直ぐ提案し、同時に下取りまでしてくれる営業マンには「頼りになるなぁ」と思っているはずです

自身、車の買取店の営業マンになる前に、車を売却したことがあり、対応した営業マンが書類ミスをしたり、引き取り日に来なかったりということがありました。そのときはムダに時間がとられ腹が立ちました。

私が買取店の営業になった時は、この営業マンみたいな凡ミスはしないよう、スムーズに取引できるよう心掛けていました。すると契約もどんどん取れ、納車後もお客さんとも良い関係を築いていけるようになりました。

では、今回はこのへんにしておきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回またお会いしましょう。
でわっ!

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