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メディアルールの綱引き合戦【ルール表ダウンロード有り】

学級閉鎖で長時間子供たちが家にいることになり、オンライン授業のやりずらさが出ていますね。学校に行っていれば本来ないはずのTVやゲーム、スマホなどの娯楽が家にはたくさん!!約束の時間以上に見てしまうことでの親子喧嘩が絶えないという相談が多々あっています。

オンライン授業中に、こっそり机の下でスマホ見てたんですよ!

画面をOFFにして、しょっちゅう家の中をうろうろして、授業を聞いてない!

とか・・・。

オンライン授業もまだまだやり方などが整っていないし、先生自体が濃厚接触者になっていると、設備のそろっていないご自宅からの授業になっている。先生のご家族の声などが聞こえてくるのは、ちょっと微笑ましいんだけどね。

ここ2年、自粛やなんやで子供たちがとにかく家にいることが多くなっていて、どの家庭でも多かれ少なかれ、メディアルールについて悩ましく思っているんではないでしょうか。

勉強をせず、メディアルールも守らない子

そもそもまったく勉強したくない子っていうのもたくさんおりまして。
塾や自学どころか、普通くらいの量の学校の宿題すらしたくないというタイプのお子さんって、たくさんいますよね。

それでもしぶしぶする子と、絶対机に向かわない子もいる。

「勉強ってなんで必要なの?」
「なんでいっぱい youtube 見たり、ゲームを好きなだけしたらダメなの?」

って聞かれたら、いろんな言葉で説明してはみるんだけど、それでも宿題しない子もいる。笑(したくないって前提だから、大人の話なんて聞く気がない)

「学校の授業のやりかた、ホームワークの考え方が諸外国に比べて根本的に間違っている!」とか、「学校がブラック企業化していて、良い人材が教職を担わない、すでに仕事量がキャパオーバーなのでは」とか、そういった社会問題的な話はたくさんあるんです。

が、そういった話を持ち出しても「宿題をせず、メディアルールを破る」という今日明日のご家庭の悩みにはまったく寄り添えないので、その問題は置いといて…。

「勉強をして、メディアルールを守る」にはどうしたらいいのか。オトナの浅知恵でご褒美を用意してみたり、〇〇しないと罰があるよ!と試行錯誤してみるけど、大人からの一方的なお叱りや押し付けだとあんまり子供の心をつかめない・・・。

しおらぼキッズの中で手を焼いているご家庭で、今はこんなやり方で試してみています。

親と子の欲求(要求)分布を書き出す

「したい(させたい)」「しぶしぶならOK」「したくない(させたくない)」を、それぞれ紙に書き出してもらう。

ざっくり書いてもらったら、ヒアリングしながら詳細を付け足していく。
子どもに限らず、人間は気分次第な面があるので、「習い事に行きたいかどうかはその日による」というなら、「たまに行きたくない日がある」などちゃんと聞いたとおりに書き足していきます。「書写」と書いてあったら、「毛筆と硬筆、どっちが好きなのか」という、内容に関することもちゃんと聞いて書き留めていきます。

不登校気味な子だと、「やりたくない」に「学校に行く」が入るかもしれないけど、遅刻してみんなと一緒じゃなければOKなのか、保健室ならいいのか、途中で早退OKならいいのか、などなど少しずつ聞き出してみます。

そうすると学校の授業の中で、「工作がある日なら行ってもいい」とか「昼休みに嫌いな子とトラブルになりがちで嫌だから、雨の日は逃げ場がなくて嫌」とか、細かな気持ちがだんだんと見えて来ることも。大事なのはわがままに感じることを言っていても、そこには触れない。しっかり書き留めていくこと。

「自学」が嫌いなのは、もしかしたら自学の内容に自由度を許してくれないタイプの担任だから?などが見えて来たとしたら、そのあたりを学校に交渉するというのもアリだと思います。

実際、漢字の書き取り練習が大嫌いで宿題を完了できない子がおり、少しでも気が向くように「自分が好きな色のペンや、筆ペンで漢字ノートに書いてきていいですか?」と担任に交渉したところ、「やらないより好きなペンでやったほうが格段いいよね!」と認めてくれたという。(こういう担任だといいよね)後日漢字ノートを見せてもらったら、1行ごとに違う色の蛍光筆ペンで書かれていて、楽しいノートになってました。

社会貢献的で、道徳的なSDGs(エスディージーズ)についてや、世界地図の書き込みなどでスライドをまとめてくると、学校ウケはいいのかもしれませんが・・・別にいいじゃないですか、ポケモンマップをスライドに貼って、どこでどういう条件の時にレアポケモンに出会ったか書き込んでも。クラスメイトから熱い支持を受けると思いますよ?

話を戻して・・・

これが実際に書いてもらった紙です。私がかなり悪筆なので、子供が書いた字と大してかわらず、ヒアリング箇所がわかりにくくてすいません…。

上が子供、下が親の紙ですね。

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ヒアリングシート(上が子供、下が親)

見事に親と子で、やりたいこと、やりたくないことが逆の位置に。笑
これじゃ毎日喧嘩になるわけだ~。

子供のほうで、「しぶしぶ」がほとんどないあたり、極端な性格であることがうかがえます。メディア依存度が高くなる子は、この極端さが顕著に出るような気がしています。

親側の「やめてほしいこと」のなかに隠れているかもしれないもの

「やめてほしいこと」の中に、ストレスからわざとやっていたり、癖になっているようなことが書かれていた場合は、親子関係向上やストレス軽減の中で自然と治まる可能性があるため、「治せ!」と要求しなくて大丈夫です。(そのように親御さんに説明。単に反抗期ゆえの行動ってことも)

たとえば爪を噛むとか、髪の毛を抜くとかいう癖があった場合は、その行為自体をやめなさい!と言っても仕方なく、指摘することで行為を悪化させる恐れもあります。子供自身がストレスと付き合うために必要だからやっているので、ストレスが減ったら自然と頻度が減るのと同じく、治ったように見えても、環境が変わったときなどにまた始まることもあります。

将来かわいいネイルができるようになるために、どうやったら爪を噛まないかチャレンジしてみる?と話し合って、長期休みのときにマニキュアを塗ってみただけで改善したことも。

抜毛が癖なら、帽子を家でもかぶるとか、抜毛後の頭皮に着色できる髪用ファンデーションを買ってあげるとか、その行為自体をとがめないほうが安心してくれます。(まさに無意識にプチプチ抜いてるのを目撃したときは、おやつに誘うなど自然に気をそらしてあげましょう)

こうやって、子供と親と両方の話を聞き取りながら、お互いに「しぶしぶ」領域を交渉しつつ増やしていきます。そして、ルールで決めたことは、小言を言いません(特に親側!!)。1~2週間後に、「このルールは厳しすぎた、甘すぎた」などと必ず意見が出るはずなので、再度話し合いをすることを約束して、次のステップにうつります。

なんとなくわかったかもしれませんが、この用紙にそれぞれ書き出して聞き取りをする、という行為自体が軽いカウンセリングの役目をはたしており、子供としては「否定せず聞いてくれる」「ルール決めに自分の意見を取り入れてくれた」という信頼実績を積む作業になります。

子供がやる気になってもらうため、最初は多少、子供に甘めに設定するといいかもしれません!

ルール表をつくる

上に基本ルールをいくつか。
横のクリップは、現在のフェーズを示しています。
下に「基本」「加点」「減点」の内容。

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メディアルール表「天国と地獄」

スタートは、真ん中からです。「基本のこと」を守っていたら、ここは最低限許されている自由ですね。

イラストは、よく〈学び舎しおらぼのチラシでも使うここの↓です。笑

一番上のご褒美が甘すぎるように思えますが、子供に興味を持ってもらうことと、「基本のこと」が毎日守れなさそう…というのもあり、まずはこれでやってみることにします。1~2週間後にもう一回ルール見直しをするので、調整はそこでやります。

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「基本のこと」を守ることを目的とした作り

私自身は、年齢に応じた制限はかけたほうがいいとは思っていますが、ゲーム も youtube もOK派です。うちの子は、youtube で絵の描き方などを見て、賞を取ったりしてますしね・・・知識の宝庫です。(正しい情報の探し方やリテラシーは教える必要があります!)

せっかくなので印刷して、「我が家のメディアルール作り」として使えるよう、用紙を置いておきますね↓↓

木下家のルール
うちのルール・・・

参考に、我が家Ver.を置いておきます。ここからのスタートなので、どうやって調整して行こうかな…。うちは、天国と地獄にフィーバー太枠を作って、「ここに長くいるとスペシャルイベントが派生する」って伝えています。

お小遣い?釣り?新しいゲーム??とウッキウキしてましたが、地獄にもフィーバーイベントあるのよ…  ふふふ…お気をつけください…

これでうまく行く子も、もちろん行かない子もいます!でも、やってみて損はないはず。子供と直接向き合うと、喧嘩になってしまうもの。そういう時は、別の大人に間に入ってヒアリング役をしてもらいましょう。

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