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税理士試験 固定資産税の受験記vol.2~勉強方法&試験当日~

令和4年8月4日に税理士試験の固定資産税を受験しました。
想像したよりも困難な試験でしたが、自分の能力向上には繋がった1年間だったと思います。
これから固定資産税を受験しようとする方への参考になれば幸いです。

受験勉強

固定資産税についてはケアレスミスを潰す!これに尽きると思います。
なので5月~受験前日の項目に書いたことだけでも見ていただければと思います。

年内

2021年9月開講 固定資産税初学者一発合格コース(資格の大原)を受講しました。
その少し前から受験専念するため、勤めていた会計事務所を退所しており、2021年8月に行われた税理士試験では法人税法が自己採点ではボーダーにも届かなかったので、法人税法の経験者年内完結コースを同時に受講していました。(結果的に法人税法は合格していました)

そのため、年内は法人税の勉強を中心に行っており、固定資産税は確認テストでも平均点程度を取れれば十分だと思いつつ力を入れていませんでした。

と言っても年内の授業は範囲も狭く、計算も簡単なものばかりなので、時間を割かずとも模試でよい点数を取れていたと思います。

年明け~4月

法人税の合格がわかったため、1月からは国税徴収法と固定資産税を勉強しました。
どちらもミニ税法というだけあり、分量は少なく、受験専念であれば結構余裕があるので仕事もたまにしつつ勉強しました。

計算においてはとにかく計算式を体に染み込ませます。
必要な情報の拾い出し~計算式の書き出しはほとんど勝手に手が動くレベルまでやりました。

理論は3月までに一周暗記し、4月中に一周暗記し直せると5月以降が随分楽になるのでおすすめです。(法人税も同様の方法でした)
通常は直前模試が始まるあたりが受験生の山となりますが、その2~3週間前倒して忙しさのピークを持っていく感覚でやっていると精神的にもかなり楽になります。

5月~受験前日

直前期ですが、特に計算は苦労しました。
私は問題解くのは早いのですが、ケアレスミスが多い方でした。
個別の問題の集合体である法人税や簿記論では問題ないのですが、固定資産税では計算は2問、最終値まで合わせる必要があります。

一つのミスで最終値が合わなくなるので、いかにミスをなくすかについては試験のギリギリまで考え続けました。

問題のミスする場合には大きく分けて3つあると思います。
①知識不足
②解き慣れていない(問題の読み飛ばしもここに含まれます)
③ケアレスミス(資料の読み取りミス、転記ミス、計算機の叩きミスなど)

①についてはテキストの読み込み不足。
②については場数を踏みつつ、ゆっくり問題を読んでも時間が余るくらい算式を早く組めるようにすることで解消できます。
そして③のミスを解消することが固定資産税の受験については超!!必要な要素だと思います。(私がケアレスミスマンだからかもしれません)
一つのミスをケアレスミスだからと無視せず、
なぜミスしたのか?
それはどういう状態で起こりうるか?
二度と同じミスしないために何を改善すればよいか?
を突き詰めます。どんなミスもたいていのミスは突き詰めると原因があります。
これを繰り返し行っていると自分のミスの傾向などがわかってくるため、終盤の模試はミスもほとんどなくなりました。

ちなみに直前期の模試ですが
大原はだいたい上位2~4割を推移。
TACは平均程度。
全国統一模試はともにA判定でした。
※計算はずっと平均点より少し高いぐらいでした。全統でもC判定。全統以降にケアレスミス防止の成果が出てきて満点を取れるようになりました。

理論は別の記事で書こうと思いますが、固定資産税はボリュームが少ないので、終盤は実際に時間を測りながら筆記で覚えました。
(私と同じく、緊張しいで本番で真っ白になるタイプの方は一度は書く練習しておくべきだと思います)

試験当日

いよいよ試験当日。
1コマ目の国税徴収法は試験問題が簡単だったこともあり、いい精神状態で固定資産税を迎えることができました。
全統の結果を見ても普通に受ければ普通に受かる。これを念じながらゆっくり問題を解くことを意識して受けました。

試験開始前に回答用紙を眺めて違和感を覚えます。
解答用紙多くないか・・?
あと宅地の問題は2年度分を答えさせるのか、時間は足りないな。などと算段を立てていきます。

「試験を始めてください」

計算

・・・・はい、意味がわからない。
何度か電卓を叩き直すうちに問題おかしくないか?と気づきます。
どう考えても与えられている資料に不備がある・・・
(または教えられていない計算の規定があるのか?)

冗談でなく、一年間の勉強の走馬灯が流れました。

完全に揺さぶられ、思考停止しつつも、ここで落ち着いて回答できる人が受かるはず、と自分に言い聞かせながら一応最終値まで出しました。

後にわかりますが、やはり問題に不備があったようです。(訂正などなし)

理論

計算が終わった時点で120分の試験時間のうち、100分程使っていました。
理論も講義で少しだけ取り上げた程度の見たことのない問題でした。

残り20分。簡潔に書いて知識はあるという事をアピールする程度にして、あとは採点者を信じよう。と空欄を作らないことを意識しつつ回答しました。

試験を終えて

試験の帰り道は問題に対する怒りがありましたが、上位10%は必ず受かると考えると、冷静さを失わずに解ければ受かる試験だったなと思います。
今回の事を踏まえると税理士試験自体「おすすめしない」となってしまいますが、そう言ってもしょうがないので。
固定資産税にあっては全体像を理解するのは難しくない試験です。
国税徴収法と比べても取り組みやすい試験だったので、おすすめ度は高いです。ボリュームの少なさ、理論の取り組みやすさを踏まえると働きながら取ることも十分に可能な試験です。本試験でのイレギュラーが出ても冷静に対処しましょう。

結果は12月に報告しますね。


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