見出し画像

お風呂の湯が無くなるって

子どもにはおもちゃが必要です。
何かをさせようと、何かに集中させようとするにはおもちゃが無いと気を引けないのです。
それはお風呂に入る時だって、そう。

少し前までは、お風呂の呼び出しボタンを鳴らせばウキウキでお風呂場に向かってきていたのです。
シャワーの音やお風呂で見るテレビが楽しかったのかもしれません。
湯船に浸かるのが気持ち良くて好きだったのかもしれません。

ですが、ウチの息子は今ではお風呂に行くのがイヤで仕方ないのです。
とにかく体や頭を洗う時に自由が無いのがイヤ!
湯船に浸かっている間も退屈でイヤ!
そもそもお風呂には行かずにYouTubeとか見ていたいんだよ、ボクは!

ってな感じで、今は呼び出しボタンを鳴らすとリビングの方から泣き声が聞こえてくる始末。
まず脱衣所に連れ出す為にはおもちゃで気を引きながら、テレビを消す。
そして引き続きおもちゃで気を引きながら服を脱がせる。
ようやっと浴室のトビラを開いたと思えば全裸でリビングまでUターンダッシュを決めてみたり。

今ではそれくらいお風呂拒否の息子。
そんな息子をお風呂へ誘致して、かつ退屈を感じさせない為におもちゃが必要になってくるのです。

お風呂遊びセットの、手桶、洗面器、じょうろ、そしてアヒルさん。
こいつらは以前より息子のお風呂時間を支えてきた歴戦の兵達です。
息子はコイツらにそろそろ飽きてきてしまっているのです。
ですが、リビングで遊ぶ用のおもちゃをお風呂に持ち込むのはイマイチ歓迎できるものではありません。

そうして、新しくお風呂遊びのおもちゃに登録されたのがペットボトルなのです。
息子はとにかくペットボトルが大好き。
お父さんやお母さんがペットボトルで飲み物を飲んでいると、絶対にちょうだいしてくるのです。
中身のジュースが欲しいのではなく、ペットボトルを持ちラベルを剥がす事に楽しみを感じているのです。

そして裸になったペットボトルでずっと遊べる。
ウチの息子はそんな子なのです。

そんな行程でお風呂場に置いたペットボトル。
息子も楽しそうに遊んで、気を引くことに多大な貢献をしてくれています。
が。
なんせ容量が大きいのです、2リットル。
そのペットボトルに湯船の湯をパンパンに詰めて、浴槽の外に流す。
それをひたすら繰り返しているのです。

楽しんでいる事を止めるのも忍びないですし、何よりお父さんお母さんが良かれと持ち込んだものを取り上げるのも違う気がします。
どうしたものか、と思っている間にも2リットルずつ浴槽のお湯は流されていくのです。
あまりみみっちい事は言いたくありませんが、光熱費にも影響はあるでしょう。

お風呂の湯が無くなるって!
そう言っても息子には届きません。
一心不乱にお湯を流し出す息子に止めろとも言えず、ペットボトルを取り上げることもできず。
毎日お風呂の度に悩みながら、今日も浴槽のお湯は消えていくのです。

そんなお話。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?