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子育て、親育ち                              【こぐまの ‟読み” ‟書き” ‟算術”    VOL 1】

こぐまの 知的発育に関して 特徴的だったのは                              家電やゲーム機、そしてパソコン という ハード機の操作に対して  並々ならぬ好奇心を示したことから始まっている という点だろう。

まずは 世の赤ちゃんの大半が大好物 「テレビのリモコン」                      トーマスもウルトラマンも 他のおもちゃも 
何にもいらないんじゃないか? と思うくらい 
それに執着するところから始まり、
テレビをつける、消す、音量を操作する、は 秒で覚えた。

次は DVDの操作。
どう覚えたのか 細かく観察していなかったのが悔やまれるが 
気が付いた時には 通常再生だけでなく、巻き戻し、早送り、1,2倍速再生やスロー再生まで しっかり楽しんでいた。                              さすがに予約録画までは 2歳では出来なかったので、こぐまが好きだった「ワクワクさん」は数年分録画してDVDに移しておいた。                   「魚釣り のが見たい」とか言われても、どのディスクか 分からないので「こぐまが探してね」とリモコンとディスクを渡すと、                   迷うことなく ナンバーしか書かれていないディスクの中から一枚を選び出し キャプチャー?というのか 番組の区切りごとに飛ばしながら 目当ての番組を見つけ出す。                                     「それ、どうやったの??」と聞きたいくらいだった。

というか その時点で 「数字、読んでるの?」 と疑問を持ち、尋ねた。   おそらく ‟マーク”としての識別はあるものの それを 「イチ」というのかどうかに まだ確信が持てなかったのだろう 何も答えなかった。      それも こぐまの 特徴だった。


3歳過ぎた頃には 私が アメブロ を始めたこともあり こぐまの興味は   パソコン に向いた。

私自身が パソコンの操作に四苦八苦していたので あまり触らせたくなかったのが正直なところなのだが                            それでも こぐまは 私の隙をみて パソコンを操作し                     アメブロの機能を使いこなすようになった。                          

こぐまが機器の操作から ‟文字”の獲得に飛躍したのは                  ゲームを介してだった。

その当時 最新のゲーム機といえば Wii&dsだったのだが                     我が家には そのどちらもなく、あるのは ととくまが20代の頃遊んだps2 だけだった。

こぐまの 電子機器に対する興味を見て 久しぶりに押し入れから引っ張り出し ps2をテレビに接続してみると 

「これ、何?」「どうやるの?」「動かしてみて?」と大はしゃぎ。                  適当に ドラクエ を入れてやると 質問の嵐。

私自身は その当時 ゲームには興味がなかったので                          尋ねられても大したことは教えられなかった。                         「あとは ととが 帰ってきてから」と早々に退散したが その後も熱心に研究していた。

ととくまが帰宅するや否や 質問の嵐。

ととくまに事情を話したら                     「まだ早いよ~」「文字が読めなきゃ どうしようもないやん」 と…                    ごもっともではあるが ゲームを目にしてしまった以上                    引き下がるこぐまでは ない。                                       「…そうかもしれんけど、 何とかしてあげて」と無責任に丸投げする私。          

仕方なく ととくまは こぐまに「ドラクエ」を伝授しはじめた。                    はじめて見ると なんとか遊べるもので                            冒険に必要ないくつかの魔法を教えてもらったこぐまは                          日中 とと のいない時間は魔法を駆使しながら マップをうろつき                   ととが 帰宅してからは 一緒にストーリーを楽しむスタイルが出来上がった。

画面にひらがなとカタカナで表示されるストーリーを、ととくまが読み聞かせると、こぐまは 1,2か月のうちに 殆どの「ひらがな」「カタカナ」「数字」を覚えてしまった。

しかし ゲーマーになるためには 致命的とも言える弱点も見つかった。   戦闘が苦手なのだ。敵にやられそうになると、石になったように動きっが止まり、瞳孔が開き、呼吸が止まる。見てるこっちが苦しくなるような反応。心配になって声をかけると、我に返って、コントローラーを放り出す。そして「ととがやって…」と消えるような声で言う。
 そんなにショックを受けるなら、やらなきゃいいのに ととくまが勝利すると、とたんに勝ち誇って、ゲームを進めたがる。
 この、特徴的な反応は 結構大きくなるまで続いた。
 

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