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誰もが働きやすい地域社会とは

エスイノベーション株式会社でインターンをさせて頂いている早稲田大学の土谷芽衣と申します。現在エスイノベーションでは、若い世代が地方に移住し、働きやすい場を提供する事業を構想しています。そこで今回は若い世代、特に女性が地域社会で活躍するにはどうすれば良いのかについて具体的な支援法、そして課題について紹介します。

地域社会の現状

今回、地域社会の働きやすさについて書く上で指標にするのは、内閣府が出している都道府県別の有業者と管理的職業従事者に占める女性の割合です。

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              出典 内閣府 男女共同参画白書平成29年版

この図から分かることは、
1、平均を下回っているのは、宮崎県や石川県など大都市圏から外れた地方に多い。
2、 女性の就業率が上位の福井県や富山県も管理職に絞ると女性割合は低い。
3、 製造業従事者の割合が多い地域では相対的に女性管理職割合が低い。一方でそういった地域の女性従業員は多い。
です。第二次産業の発達している地域では女性の就業率は高いものの管理職の割合が低いということが分かりました。

現状の問題点

女性管理職の割合はその地域において女性にとって働きやすい環境が整備されているか否かを示す良い指標です。仮に女性が男性と同様に昇進可能であれば女性の管理職割合は、女性が有業者全体に占める割合である43.0%に近づくはずです。しかし、現状では13.4%しかありません。では何が女性の管理職昇進を阻むのでしょうか。私はそこには三つの大きな要因があると考えます。

〇家事育児における女性の負担
〇未だに根強い男女格差
〇子育て支援の不足

家事育児における女性の負担

総務省統計局の社会生活基本調査によると、平成28年の時点で男性の家事関連時間は0.44時間、女性は3.28時間と約2.5時間の差があります。数値にも出ている通り、家事関連に割く時間は明らかに女性の方が多いです。既婚の女性が3時間家事を行い、尚且つ仕事もするのはかなりの負担になります。また、自分の時間をとるのも非常に難しいと思われます。

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  出典 総務省統計局 平成 28 年社会生活基本調査― 生活時間に関する結果 ―

未だに根強い男女格差

未だに日本では女性は家庭、男性は社会に出て働くという考え方を持った人が一定数います。それを顕著に表しているのが第一子出産前後の女性の継続就業率です。内閣府の調査によると第一子の出産前後で退職する女性は33.9%います。 これは妊娠、出産した女性に対する会社やパートナーの理解が低いことが原因の一つだと考えられます。(注)

子育て支援の不足

育児業界では人手不足が深刻で、その解消は急務とされています。子どもを預けたくても保育園が見つからずに預けられずに仕事を断念したり、正社員として働くことを断念したりする人も存在します。

解決策/支援策

ではこれら現状の問題点を解消するにはどういった方法があるのでしょうか。ここで今回は三つのサービスを提示したいと思います。これらはどれも地方でも利用可能となっています。
Bears
ベアーズは、株式会社ベアーズが運営するサービスで、主に
・家事代行サービス
・ハウスクリーニング
・キッズ&ベビーシッター
などを行っています。サービス提供エリアに制限がありますが、比較的多くの場所で利用可能です。「働く女性にオススメの家事代行サービス」第一位を獲得した実績があるほど信頼度、満足度の高い会社です。
https://www.happy-bears.com/


merry maids
メリーメイドは株式会社ダスキンが行っているサービスで
・妊娠前後の家事全般の手伝い
・キッチンや部屋の掃除
・物の整理収納
などを全国47都道府県どこにいても利用できるものです。掃除や産後サポート、家政ふなど充実したサービスを受けられます。
https://www.duskin.jp/merrymaids/

first call
first callは株式会社Mediplatが運営しているサービスで、チャット形式やTV電話で小児科や産婦人科、精神科の医師に相談できるものです。月額550円と比較的安い値段なので、地方で病院に行くべきか否か迷った時に便利です。
https://www.firstcall.md/

感想

今回地方における女性の管理職の割合や子育て支援のサービスについて調べてみて、思っていたよりも子育てや家事を手伝うサービスが充実していることに気が付きました。中には買い物代行のように生活にかなり密着したサービスもあり非常に興味深かったです。
ワークライフバランスを保つためには、仕事以外の時間に自分の為の時間が必要です。その時間が家事や子育てによって削られてしまったら仕事の効率に影響を及ぼしかねません。特に女性は社会で働いている場合でも家事を担っていることが多く、仕事と自分の時間の両立に悩む人も多くいます。今回紹介したサービスがそんな女性を救う手段の一つになれば良いなと思います。

(注)内閣府 『「共同参画」2019年5月号』https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2019/201905/201905_02.html 

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