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ゲームプランナーになるにあたり有用なスキル

はじめに

こんにちは。Twitterや質問箱で何度か頂いた質問に「プランナーになるにあたってあった方が良いスキルや知識などありますか」といったものがありました。今回はその質問について私が答えられる範囲で改めて記載しておこうと思い投稿します。ただ下記のものは持っていて損はないというものですので、これがないとゲームプランナーになれない!という事ではないのでご承知おきください。

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1.プログラム知識

もちろんあるに越した事はないです。プランナーはプログラマー向けに仕様書を用意する事が多いですしスクリプト(簡易的なプログラムのようなもの)を組むこともあるからです。どこまで勉強すれば良いかなどあると思いますが、自分はC言語から始めて簡単なシューティングゲームを作れるくらいまでの知識程度です。それでもLuaなどC言語ベースのスクリプトなら十分組んでいけます。

ただしいざプログラム知識を身につけた時に気を付けたい点があります。それは企画を考えたり、プログラマーと仕様の相談をしたりする時です。

企画を考える際には「プログラム的に難しいだろうな」とか「処理負荷が高そうだな」とかネタを制限する方向に考えないようにしましょう。発想が萎縮してしまいせっかくのアイディアが小さくまとまってしまう事になります。それよりもプログラム知識があるからこそ「あの技術を利用してこういう事ができるんじゃないか」と発想を広げる方向へ持っていきたいところです。

プログラマーと相談をする際はあまり自分のプログラム知識を前提にした話を披露しない方が良いです。相手はプログラムのエキスパートです。わざわざプランナーから言われなくとも十分に分かっており、にわか知識のプランナーほどプログラマーから嫌われるものはありません。たとえプログラムのことを多少知っていて「こうした方が良い!」と思っていても、専門家でないと分からない様々な事情があるのです。完全にプランナー目線で話をしましょう。

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2.モデリング知識

MayaやBlender、Houdiniなど主に3Dモデリングなどに用いられるソフトをDCCツールと呼びます。覚えれば簡単なモデルや背景などは自作できるようになるのでオススメです。なぜかというとゲームのイメージを伝える時、例えば企画書や仕様書では図を用いるのが一番手っ取り早いです。ただ他のゲームのスクショや自分で描いた絵などでは伝わりにくい場合があるので、そういう時は自分でモデルを作り、後述するゲームエディタ上に配置してそれをスクショしましょう。ここでポイントとなるのはあまり凝ったものは作らないという事です。理由は2つあり、1つは時間がもったいないという事です。簡素なモデルで伝わるものに情熱を注いでも得られるものは少ないです。もう1つは具体的なイメージを伝えすぎると、作る人のイメージまで絞られてしまう事があるからです。自分のこだわり具合や相手の力量にもよりますが、相手はその道のプロなので適したものを作ってくれるはずです。

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3.ゲームエンジン(エディタ)知識

昨今UE4やUnityなどのゲームエンジンは当たり前のようにゲーム業界で使われています。そしてプランナーが触るのはエンジンの中でも主にエディタ部分です。独自のエンジン、エディタを用いている会社でも、前述したものと作りや概念が似ている事も多いので覚えておいて決して損はないです。というかもう必修レベルになりつつあります。特にレベルデザイナーにとって強力な武器になります。いわゆるグレーボクシングというエディタ上でプリミティブなモデルを組み合わせたり加工したりして、簡単な地形モデルを構築して遊びを確認していく手法は多くのゲーム開発で使われています(特にUE4では最初から自由に動き回れるキャラが用意されている点も魅力です)主に開発初期段階、プランナーがこういうステージにしたい!というイメージをディレクターやデザイナーなどに伝えるためにあります。時にはそのイメージモデルを下書きとして利用し、デザイナーが外見だけ綺麗に整えたものをゲームにそのまま載せる場合もあります。また、UE4だとブループリントというビジュアルスクリプトを用いれば開くドアやワープ装置など簡単なギミックを作ることもできます。ただブループリントの理解までは不要な開発ケースもあるので、そこまで重く捉えなくて大丈夫かもしれません。(直近の開発ではUE4を使っていましたが、私はブループリントには一切手をつけずにレベルデザイン業務を行なっていました)

その他

他に使えると有利なツールというとExcel(関数やマクロの理解があるとより◎)やPowerPointはもちろんのこと、画像編集ができるPhotoshopなどが一般的に挙げられます。個人的に知っておくと便利なものはMindMapと呼ばれるアイディア連想ツールです。企画書やネタ出しをする時に用いるもので、アイディア出しに困ったら使うと良いと思います。

最後に

上記の知識は無いよりあった方が良いというものでもありますが、持っているとゲームプランナーとして働く上で必ず重宝するものと思います。求められるスキルや知識は現場によって様々ではありますが基本的な部分として押さえておいて損はないでしょう。あなたが上記の知識を覚え、即戦力として働けることができれば幸いです。

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