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対談連載 中島聡×草場 壽一 #4「3Dプリンタは楽しい-デザインではなくエンジニアリング」

もくじ

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3Dプリンタは楽しい-デザインではなくエンジニアリング

前回の配信

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対談連載 中島聡×草場 壽一 #3「エンジニアから起業家になるには」 

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新しいことは理解されない
ユーザーとして株を買う
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ブロックチェーンとNFTの考察

3Dプリンタは楽しい

草場:中島さんは先日、3Dプリンターの話題を投稿されてましたが、単純に面白いなと思ったからでしょうか。

中島:そうです。3Dプリンターのグループとか作ったら楽しいじゃないですか。自分が作ったものをみんなに見せ合うとか、どうやって作ったとか、どのマシン使ったとか、どういうツール使ったとか、なんだったら設計図公開したりとか。私はまだはじめて1週間しか経ってないのですが、もう、すごい真剣です。
会社のロゴを3次元で作ったのですが、結構大変でした。こういうのを作ろうとすると実は大変で、デザインスキルというよりも、エンジニアリングスキルが必要です。どういうツールを使ってどうやってやるか。どうやってこの綺麗なクオリティでプリントするかなど。
今は、なぜもっと早く3Dプリンターを持たなかったんだろうっていうぐらい楽しいです。
エンジニアとしての技量がすごい試されるんですよ。これはもうハードも絡んでるので、そのハードをちゃんと動くようにメンテナンスしてあげて、ソフトを使いこなさないと、いい仕事ができない。でも使いこなすと自分が思った通りのものができるので、エンジニアの、何ていうのかな、楽しみとしては最高です。

草場:3Dプリンターで食品制作を大学で研究してる人がシンラボに興味を持っていて、コスト面で結局回収できないって話を聞いたのですが、そういう共通のプロジェクトを作るの、すごいありですね。中島さんが興味を持たれたのは何故ですか。

中島:どうしても家庭に必要なものが手に入らなくて、自分で作るしかないとことがありました。

草場:そういうことなんですね。

中島:はい。一度、針金とかで作ってみたのですが、全然うまくいかなくて、3Dプリンターで作るしかないなと。それはまだ作っていないのですが、それの予行練習をはじめて、だいぶいいですね。
話どんどん深くなっちゃうけど、3Dプリンターって普通3Dデザインツールがあるじゃないですか。mayaとかBlenderとか、Autodeskとか。あれ3D空間で物を動かしてデザインするってのが普通なんですけど、実はすごいやりにくいんです。二次元の画面で三次元を扱うので。
特にエンジニアリングスキルを使って、例えばこことここは完璧に1:2にしたいとか、ここの厚さは2ミリにしたいとかって、アートを作ってるんだったらあの作り方でいいんですけど、エンジニアとして3Dモデルを使うには、3Dエディターはそぐってないと思うんですよ。プログラミングでやるべきだと思って探してたら、すごい良いツールを見つけて、Shapeスクリプトって言うんですけど、やたらすごいですよ。それを作っているのは、1人のエンジニアなのですが、僕はその人の友達になりたいぐらいなんだけど。
それはプログラムを書いてデザインするんですけど、もうばっちりですよ。僕みたいなエンジニアとってはたまらなく嬉しい。

草場:考えてる人がやっぱりいるんですね。既に作ってる人が。

中島:そうなると本当にもうそれこそエンジニアの活躍する場なので、最高ですよ。
3Dプリンターは、デザインスキルがいるんじゃないかとか思う人がいるかもしれないけど、全然そんなことなくて、どちらかというとエンジニアリングですよ。

草場:3Dプリンタープロジェクトはぜひ立ち上げましょう。実際のものができてくるって面白いですよね。
他にも最近注目されているテクノロジーはありますか。

中島:あとはドローンですね。ドローンは1個会社を作りました。ただ私自身、さすがに時間がなくて、どうも全然手をつけられてないです。何ていうのかな、伸びる分野でいうとやっぱりAIってのはどちらかというとツールなので、3DプリンターとVR、AR、ドローン、ロボット辺りかなと。
ソフトウェアも面白いんだけど、ソフトウェアはソフトウェアだけじゃないですか。それはそれでいろいろ面白いものがあって進化していくんだけど、やっぱりちょっとハードが絡む方がぐっと面白くなりますよね。難しい部分はあるのだけど。で、今言ったものってみんなハードが絡んでるじゃないですか。3Dプリンターはもちろんだけど、ドローンもロボットも。ここからはソフトウェアはツールであってそれを使って、何かロボットを動かすとか、ドローンをコントロールするとか、綺麗に3Dプリントするとかっていうフェーズに移りつつあるかなっていうふうに僕は感じていて。だから、これから要求されるスキル、仕事としてはこっちかなと思います。

草場:このハード的なやつを共同で、例えばリモートでプロジェクトやるとしたら、それぞれが自分で機材買って、いろいろ作りながらオンラインでコミュニケーションとってく形ですかね。私はどうしても工場のイメージが強いので、こういうのって、一箇所に集まってみんなでやんないといけないと思ってるのですけど。

中島:そうだね、ロボットとかをゼロから作ると大変かもしれないけど、僕が買った3Dプリンターは3万円もしないぐらいなので、みんな1人ずつ持てるし、ドローンも今安いのはすごく安いですから。だからそれぞれが持って、ソフトウェアだけ共有しながら、設計図も共有してもいいけど、っていうのでもいけるんじゃないかな。だからシンラボの中に部があってもいいですよね、3Dプリンター部とか。どっちかっていうとミッションドリブンじゃなくて、テクノロジードリブンだけど、まずはテクノロジーをみんなで使いこなそうよみたいな。その中でこういう応用があるっていう話をしていけばいいわけじゃないですか。

草場:本当に楽しむですね。うちも最近Nreal2台買っていろいろ試してますので、確かにこういうのを共同でやって行って、ミッションドリブンはもちろん大事なんですけど、純粋にテクノロジーが楽しいから使うっていう人たちもやはりいて、その人たちが一緒に集まってまず使ってやるっていうのはすごく面白い取り組みだと思うので、部の検討をして、共同でぜひ進めていきましょう。
3Dプリンター、買ってみます。3万円ぐらいなんですね。今後実験的ではあるんですけども、自分のやりたいことを実現していくっていうシンラボを、どんどん推進していきたいなと思いました。
この1年はこうやって共同のプロジェクトを立ち上げながら、ぜひ連携を強めてインパクトを生んでいくことができればというふうに思いました。ありがとうございます。

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