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Invent or Die - 未来の設計者たちへ:第四回 中島聡 x 増井雄一郎 書き起こし その8

2018年11月26日(月)に開催された「Invent or Die - 未来の設計者たちへ:第四回 中島聡 x 増井雄一郎」の書き起こしです。
ソフトウェアエンジニアである中島聡と、高校在学中からプログラミングをはじめ大学時代に起業、現在でも第一線で続ける有名エンジニアの増井雄一郎氏がエンジニアの未来に関して議論します。

中島:あと、聞きたかったのは、どうやったらもっとエンジニア増やせるかなって言う。

増井:そうですね。結局まず一つは、学生の時から理系しかエンジニアにならないって言う、エンジンには理系が必要だっていうところから、僕は変えなきゃなと思っていて、子供向けのいろんなのやってるんですけど、小中学生向けのプログラミングコンテストの審査員とか、小学生は女の子が多いです結構、中学生からぐっと女の子が減るんです。男性の理系の人がエンジニアになるんだってイメージが強すぎて。そこら辺から変えないと増えないんじゃないかなと思います。

中島:それは、アメリカですら言われてるからね。

増井:もう一つは僕はエンジニアはプログラムをIT系の会社でエンジニアに、それこそアプリを作る会社じゃなくて、普通の事業会社でエンジニアリングをやる事ってもっと増えていいと思うんですよね。高校生の時にやってたのは、あるチェーン店ですごいちっちゃいプログラムを作ったりとか、そういった形のエンジニアがもっと増えるべきだと思っていて、他の事業のことが分かってるとか、他のスキルがある人がプログラミングでそれをもっと自動化したりとか、それをもっとをテコの原理で伸ばしてくみたい所に、そういったことができるエンジニア が増えていくって、伸びていった方がいいんじゃないかなと思っています。

中島:それは、僕は日本とアメリカの違いは感じるかも。アメリカは普通の企業が一生懸命でエンジニアを採って、自分たちの中で作らないとっていう危機感は持っているけど、日本は相変わらず、なんかどっかのIT企業に頼っているという。けっきょくますますソフトウェアを作っている時代だから、放送だって小売だってどうやってアマゾンと戦うんだみたいなこと考えるとエンジニアなしにやっていけないよね。

増井:そうですね。25、6とか20代後半から30代前半ぐらいでエンジニアに転職したいとか勉強したいって人、けっこう相談くるんですよ。だけど、彼らにどうやったらエンジンになってもらえるのかって、何度も考えるんですけど、すごい難しいですよね。どういう彼らにエンジニアリングを覚えてもらう場所がまずないっていうのがあって、エンジニアリングスクールみたいなのはいくつかありますけど、じゃあそこに行けばいいのか、それでも自分で学習できる今いろんなサービスもありますし、それとも教えればできるようになるのか、どういうルートを通らせれば、なりたいと思う人増えたんですけど、それになるための教材とか勉強するコンテンツを僕がまだ勧めるのがなくて、それがどうやったら作れるんだって僕も課題感としてむしろあります。

中島:それこそオンラインでできそうな気もするけどね。今ないのかもしれないけど。僕のところに質問くるのは、やっぱり大学の時に何をやりたいかわからないから、そのまま就職しちゃいましたと。で、何年か働いてやっと気が付き、でこれは、エンジニアスキルを持ってると、会社のためにもなるし自分の転職も有利だなって気がつくのは25、7とかで、まぁ遅くはないわけ、実質的にはね。だけどどうやって勉強するかはけっこう課題だね、仕事しなきゃならないし。

増井:その人たちは、僕らエンジニアが持っていなバックグラウンドを持っているので、ほんとはそれを生かしたアディショナルスキルとして、もっと展開、それがあることで広がりを持てるよっていろんなところで話したい。

中島:僕よく聞かれるんだよな。何言語でやったらいいでしょうか?言語の問題じゃんだけど、ほんとは。毎週のようにメルマガに質問がきて、今週もあったなPythonとRubyどっちがいいでしょうか?

増井:必ず聞かれますね。

中島:言語はなんでもいいんだけど、僕ななんでもいいから作ってみなさいっていっているけど。作りたいものがないと続かないから。そう言われたからってね。

増井:方法がわからないと、作りたいものは出ないんですけど、ある程度。

中島:僕なんか、アセンブラから始まったから

増井:僕らも昔とずいぶんと違いますからね。

中島:ゲームとか作ってたから、それはそれでラッキーだったのかもね。子供の頃だからあまり気にしない。そういう意味では、ゲームでも作るのがいいかもね。純粋にスキルセットをためてくっての。でも今更ゲーム作る気にはならないか。

増井:みんなゲーム好きとは限らないです、子供の頃だったら喜んでゲーム、作ってましたし。

中島:よくあるライフゲームを作るとか。

増井:もう、ライフゲームって言えばほとんどの人がわからないと思いますけど。

中島:ライフゲームは10回くらい作ったかも。いろんな言語で。

増井:そういうのは、SameGameとか僕はよく作るのがあって、同じものをいろんな言語で作ってますね。

中島:いい練習になるよね。

増井:自分の型みたいのがあるので、それをやって再実装したり。

中島:だからそういう話をちゃんとした方がいいのかもね。例えばSameGameとかねライフゲームを作るって僕らにとっては、新しく手に入れた型なんで試し斬りするような感じじゃない。だからそうゆうのを本当はしないと、こうスキルとしてアップしないのかも。で、いきなりなんか、僕メルマガで答えちゃって、会計士をやっていて「プログラミング勉強してるんです、何をしたらいいでしょう」「じゃあ会計ソフトを作ったどうしたらどうでしょう」って返事を出したら、なんかすごく悩んでるらしく

増井:会計ソフトは難しいですね

中島:どっから手をつけていいのか分からないみたいで

増井:それは税金用の電卓を作るとかそういうような話からのが多分良かったのかと思いますけど。そうゆう意味ではプログラムを書くって、ものを作る全体の実はごく一部じゃないですか。企画をしてそれがどうやって形にするべきか考えて、それを設計してプログラミングして、それを実際使ってもらうためには、場合によってはマニュアル書いたり、営業入れたりとかいろんなことがある。いろいろあるって言うその全体像がわからないので、プログラムの勉強とかで、みんなそこになかなかいかないってのは気がするんですよね。

中島:そういう意味でいうと、よくいう車輪の再発明ってのはいいのかもね。ルールが決まってるからね。僕がマイクロソフトの時に僕の下にMITからきたのは優秀なやつだったけど、そいつが最初にプログラミングしたのはテトリスのクローンだった。

増井:皆そうですよね、勉強するときは。新しいものを作る、技術新しくてもいいけど、別に作るものが新しい必要はないので。

中島:そいつが面白いのは、テトリスを作った理由が、その同じ部屋にいたそのルームメイトがテトリスが大好きで、毎日してたと。でそいつにいじわるをするためにテトリスクローンを作って、わざとうまくはまらないのを落とすっていうので、ほんとに気がつかないぐらいのクローンを作ってそいつのコンピュータに入れて、で失敗するのを遊んでみてたっていう。

増井:すごいですね。ものすごい難易度が高いテトリスですね。

中島:それを聞いた瞬間にこいつを雇うしかないと思って雇ったら、本当に優秀だった。この前久しぶりに会ったら、ナンプレを自動的に解くプログラムを書いていて、僕が「あ僕ナンプレ自動生成プログラムがあるから、その二つのプログラム同士をデートさせようか」って言ったけど、そうすると僕らは要らないっていう。。

増井:そうですね。コンピュータが作ってコンピュータが解くっていう、それ眺めて楽しむだけ。

中島:って話でふたりで盛り上がってたら、お互いの奥さんが、なんかこの人たち話してるの、みたいな。

増井:わかります。

中島:そういえば、奥さんはプログラミングとか関係ないの?

増井:全然、そうじゃない奥さんを探しました。

中島:うちもそうなんで。でも、いつもメルマガを一応みてくれてて、添削だけはしてくれる。でも専門用語が出てくると全然ついてこれなくて。

増井:でも、別の人に読んでもらうってのはいいですね。プログラムが分からない人に読んでもらって分かるようにかけるのが一番なので。

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