旬のせり鍋と寒ブリ、そして「みちのく酒紀行」さんで会津の日本酒を♪
昨日の夕方、残業で帰宅が遅くなるとのメールが夫から届いた。
昨年末まで激務だった私の職場と入れ替わるかのように、夫の職場は年明けから残業が多くなっている。
疲れ気味の夫に何か栄養たっぷりで元気が出るものを、そして何か夫が好きなものをと思い、仕事帰りに買い物に立ち寄ったのはいつもの仙台杜の市場。
野菜売り場には、見るからに美味しそうな地元産のせりがたくさん並んでいた。
宮城県の特産品のひとつでもあるせりは、今が旬である。早速買ってきて、昨夜のメインはせり鍋にした。
夫が帰宅してくる前に、たっぷりの白菜とねぎ、そして鶏むね肉をひと口大に切ったものと、せりの根の部分を鍋に入れ、出汁で煮込んでおく。昨夜は鍋の〆に入れるうどんも用意してあったので、いつもの鍋よりつゆだくで。
午後9時頃、夫が帰宅してから鍋を温め直す。沸騰してきたところに洗って切っておいたせりの茎と葉の部分を入れて蓋をすること1分少々。せりに軽く火が通れば、仙台せり鍋の出来上がり。
「せり美味しい!香りいいね!」
夫の嬉しそうな顔にほっとする。
軽く火を通しただけのせりは香り豊かで、シャキシャキの食感が楽しく美味しい。一方、じっくり煮込んだ白菜とねぎは、とろりとした食感と優しい甘さが美味しい。
鍋の他にも何かつまみになるようなものをと昨夜用意したのは、こちらも今が旬の、岩手県産のブリの照り焼き。
脂の乗った寒ブリに軽く片栗粉をまぶし、薄くサラダ油を引いたフライパンへ。両面に焼き目が付いたところで砂糖、酒、醤油、みりんを1:2:2:2で合わせたたれを回しかけ、とろみが出るまで弱火で煮詰めれば出来上がり。
表面はかりっと、身はぎゅっと引き締まったぶりは、照り焼きの濃い味付けにも負けない魚そのものの旨味たっぷり。
そして、もうひとつ。
何か夫の好きなものをと用意しておいたのは、日本酒だった。
昨日、私が仙台杜の市場で買ってきたのは、福島県喜多方市の酒蔵・ほまれ酒造の「會津ほまれ セキレイ純米酒」。
「もしかして、杜の市場のあの酒屋さんで買ってきた?」
「そう!この前おススメされた会津のお酒、買ってきたの。」
夫が言う「あの酒屋」さんとは、仙台杜の市場の中に昨年12月にオープンしたばかりの「みちのく酒紀行」さんのことである。
「飲み比べ!」
「会津晩酌~!!」
夫の嬉しそうな様子に、やっぱりこれを買って良かったとこちらまで嬉しくなった。
私は、先週金曜日にも、仙台杜の市場の「みちのく酒紀行」さんを訪れていた。
店内には東北六県の様々な酒蔵さんのお酒が多数並んでおり、その中にはこれまで私と夫が山形や福島まで買いに出かけていたお気に入りの銘柄もあった。思わずそちらに手が伸びかけたのだが、ふと見上げれば商品棚の上に掲げられた大きな手書きのパネルでおススメされていたのは、これまでに全く飲んだことの無いお酒だった。
それが、南会津・開当男山酒造の「開当男山 純米酒」。
創業300年の酒蔵だという。
「・・・そちらのお酒、美味しいですよ。」
ボードの紹介を読んでいると、店員さんが声を掛けてくれた。
しかも、ちょっと小声で、遠慮がちに。
「淡麗辛口ではないんです。決して辛口ではないお酒なんですけど、でも本当に美味しいんです。食事にも凄く合うお酒なんで、よかったら。」
辛口ではない、と強調するその言葉に、日本酒といえば淡麗辛口というイメージがやはり強いのかなぁと思いつつ
「会津のお酒、好きなんです。美味しいですよね。」
私がそう言うと、店員さんの顔がぱあっと明るくなった。と同時に、声のトーンがそれまでより若干上がった。
「ありがとうございます!そうなんです、会津のお酒、美味しいんです!本当にホンットに美味しいのに安くて、でもあんまり知られてなくて、もったいないです。」
情熱が凄い。酒蔵さんへの愛情と、なんとかして知って欲しいという熱い思いが伝わってくる。
こういう酒屋さん、好き。
「分かりますっ!安いんですよね。会津ほまれとか安いのに美味しくて大好きで。」
私の言葉に店員さんがでしょう?でしょう?と何度も頷く。
「うちのお店、会津のお酒に力を入れてまして、こちらの(開当男山酒造さんの)お酒も、宮城で扱ってるのは多分ウチだけだと思います。」
ウチだけ、なんて言われて、買わずにいられようか。
「1本いただきます!」
「ありがとうございますっっっ!!!」
そうして先日買ってきたのが、先日のnoteに写真だけ載せた「開当男山 純米酒」だった。
これが、おススメされた言葉に全く偽りの無い美味しさだった。
会津のお酒らしいお米の確かな甘みとふくよかな旨味が絶妙。
常温でも美味いが、ぬる燗にすると優しい香りと極上の甘みが口の中に広がり、お世辞抜きに絶品の美味さ。
夫婦で大感激したのが、先週の出来事だった。
昨日買ってきたほまれ酒造の「會津ほまれ セキレイ純米酒」は、先週、開当男山の純米酒を買った際に、
「もしこちらのお酒がお口に合いましたら、次は是非、これも飲み比べしてみてください」
とおススメされていたお酒だった。
「こっちのお酒はまたちょっと味わいが違って、ワイングラスで飲むのも合うような味わいなんですよ。」
そう店員さんが教えてくれたので、帰宅してまずは冷蔵庫へ。夫が帰宅するまで軽く冷やしておいた。
せり鍋を半分ほど食べ終えたところで冷蔵庫から取り出し、いつものお猪口でいただく。
「これもうんまぁぁぁ~い!!!」
夫も私も大感激。
会津のお酒ならではの甘みと旨味を感じさせつつも、こちらは先日のお酒とはまたタイプの違う、すーっと口の中に広がるさらりとした美味さ。
宮城のせり鍋とも、岩手のブリの照り焼きとも相性抜群。
おかげで、昨夜も幸せな晩酌となった。
地元・宮城県にも美味しい日本酒がたくさんあるけれど、会津のお酒も美味しい。
これまでなかなか買いに行けなかったお酒を、これからは地元で買えると思うと楽しみである。
これからも、健康に気を遣いながら、お酒も食事も美味しく楽しんでゆきたいと思う。
※ 今回のnoteで使わせていただいた赤べこの飾り罫線は、いつき@暮らしが趣味さんが作成されたものを使用させていただきました。
いつきさん、素敵な賑やかし帯をありがとうございます!
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