青森県産のドンコでどんこ汁
昨日は祝日で仕事が休み。
夫と二人、久しぶりに塩釜方面に買い出しに出かけた。
いつもなら塩釜といえば仲卸市場。
だが、世の中は三連休初日。
観光スポットでもある塩釜仲卸市場はおそらく混雑しているだろうと予想し、久しぶりにJR本塩釜駅構内にある田清魚店さんに出かけた。
こちらのお店、面積的には小規模ながら、鮮魚も加工品も品揃えが豊富な上にお惣菜も美味しく、なのに列車到着時以外はあまり混雑していないという、ある意味、穴場的なお店でもある。
お店に着いたのが昼過ぎだったので、まずは昼食用のお弁当を購入。
この日は、ほっき飯弁当とほたて弁当にまず驚かされた。どちらもごはんが見えないほどに具の貝が乗っている。さらに、その横には色も鮮やかな紅鮭弁当や、大きなサバが半身まるごと乗っている上にホタテも添えられているという豪華な焼きサバ弁当など。どれも、見るからに美味しそうで、目移りしてしまう。
悩んだ末、私はほっき飯弁当、夫は焼きサバ弁当をチョイス。
どちらもボリュームたっぷりなのに1,000円しないのがありがたい。塩釜方面を旅行される方には是非お勧めしたいお弁当である。
そして、晩酌用の魚。
地元産のお刺身はどれも美味しそう。鮮魚も様々。干物も美味しそうだし、煮魚用のノドグロも、新鮮そのもので魅力的。
しかし、せっかくならば、近所のスーパーでは買えないものを買って帰りたい。
選んだのはこちら。
「どんこ汁、好き?」
「大好き!」
夫に尋ねたところ即答されたので、こちらを購入。
ちょうど、今の我が家には美味しい熟成味噌がある。ついでに先日くるみ味噌を作るために買ってきた安い白味噌もあるので、合わせ味噌にしても良さそう。
その日の夜は、味噌仕立てのどんこ汁で鍋にした。
先日、蔵王町で買ってきた大根を厚めのいちょう切りに。白菜はざく切り。切った野菜を鍋に入れたらぶつ切りのどんこを肝ごと鍋に入れ、水を入れて火にかける。軽く煮立って来たらアクをすくい、味噌と、切った油揚げを入れてさらに煮込む。仕上げにネギを乗せれば出来上がり。
「うわぁぁぁー!何年ぶりだべ?」
夫が歓喜の声を上げる。
野菜と味噌の旨味に、濃厚などんこの肝の味わいがさらに溶けてたまらない美味しさ。中骨からごろりと外れるどんこの身は、ぎゅっと引き締まって食べ応えたっぷり。ひれの近くは固い小骨があって食べ辛いのが難点ではあるけれど、小骨を外す面倒くささを補って余りあるほど美味い。下品と思いつつ、骨をしゃぶってしまうほど美味い。
「実家の味に近い?」
私は夫に尋ねてみた。
どんこ汁は、東北の郷土料理とされている。
どんこ自体は北海道でも獲れるので、私も北海道にいた時にいただいたどんこで作ったことがあるが、宮城の家庭で作られたどんこ汁を食べたことは無い。
夫は大喜びでぱくぱく食べてくれているが、果たして、味付けは思い出の味と同じなのか。
不安に思いつつ尋ねたのだが、夫の答えは
「(昔の味を)覚えてねぇ。けど、これ超美味え!」
きっぱりとそう言われた。
安心した。
ちなみに熱々のどんこ汁に合わせ、まずは前日買ってきて冷やしておいてサッポロクラシックで乾杯。
北海道限定のビールだが、宮城の「やまや」さんで北海道フェアが開催されていて購入することが出来た。
久しぶりの美味しさ。
日本酒は、塩釜の本店で夫が買ってくれた、浦霞の純米酒「そぞろ」をぬる燗でいただく。
(ちなみに我が家では、ビール代は家計に含むが日本酒はお互いのお小遣いで購入するルールにしている。)
青森の魚と宮城の野菜、そして宮城のお酒で、昨夜も幸せな晩酌だった。
私は北海道生まれとはいえ、寒さは得意ではない。
けれど、寒くなると美味しい魚がたくさん出回る上に、燗酒とお鍋を楽しめるのが嬉しい。
これからの季節、健康に気を付けながら、しっかり食べて楽しく過ごそうと思う。
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