ブランディング会社を立ち上げてみてわかったこと
ブランディングにフォーカスした会社「SINCE.」を立ち上げてみて、半年ぐらいでわかったことがたくさんありました。
今日はその話をしたいと思います。
ブランディングという言葉の定義は決まっていない
小さなところでは、ブランディングという言葉の定義ってあるようでないということがわかりました。
ブランディングってなに?
と思う人が僕を含めてたくさんいますが、ブランディングというのはこれというものではなく、いろんな方の「ああいう」「こういう」が集まってできているようなものなのです。
だから、権威のある人や声の大きい人がいうところのブランディングが、ブランディングなのだというイメージになりがちです。
となると、ブランディングを学ぼうと思っている人がいたとして、教える人がどういう意味合いでブランディングを語っているかを見極めないと、あらぬ方向のブランディングを学ぶ羽目になるということだってあるわけです。
僕が直接話を伺ったものだけでもたくさんあって、ブランディングとは安いものを高く売る手段だ!とか、ストーリーであるとか、ブランディングとはすなわち言葉であるなど、いろいろな解釈を伺い知ることができました。
僕はブランディングというのは大変すごいものだと思っていたので、定義はそれぞれでやればいいんだとわかったときは少し拍子抜けでした。
でも逆に、もしかしたら僕がブランディングの定義というかイメージをつくるチャンスがあるんじゃないかと思ってしまったりして、ブランディングに対する興味は深まるばかりなのでした。
ブランディングを買いたい人がいない
小さなところでは、なんて言っておきながら、あんまり小さな話に聞こえなくなってまいりましたが、一方の大きなところ。
これがびっくりというか大問題なのです。
それは、ブランディングという商品を買い求める顧客が見当たらないことでした。
どういうことかというと、僕はブランディングの会社を立ち上げたわけですから、もちろん商品というか提供するものはブランディングなわけです。
だのに、売り物はあるのに、それを欲しいと思うお客さんがいないのです。
例えば、ブランディングどうですか〜と丸の内で大声をあげてみたところで、一つくださいなと言ってくる人などいやしません。
これがバナナいかがっすか〜だとしたら、あっバナナほしいかも!と思う人はいるかもしれません。
なぜ欲しいと思わないのか?
一つは、ブランディングはバナナでいうところのフルーツです。つまり、カテゴリーネームです。
フルーツいかがですか?と言われたら、何のフルーツ?って思うでしょう。それだけを聞いても、欲しいには直結しにくいということがあります。
もう一つは、ブランディングと聞いて想起できないという問題です。
バナナと聞けば色や形や味なんかが頭の中に浮かぶでしょう。それに比べてブランディングときたら、クエスチョンマークが浮かんでしまう人がほとんどではないでしょうか。
インターネット社会となった現代、想起されないものを売るというのはとても難しいことです。
言うなれば、検索ワードになんて入れたらいいかわからないものは、売れにくいのは当然です。
多くの人が想起できる商品を開発することが大事
僕はブランディング会社と名乗っておきながら、商品はブランディングのみならず、健康食品会社が健康ではなくサプリを売るように、多くの人が想起できる商品を開発して、そちらを売っていくことも必要だったのです。
ただ、カテゴリーブランドとしてブランディングというワードが強いという事実はあります。
ここのポジショニングはしっかりと考えながら、ブランディングという商品だけで勝負するのではなく、ヒット商品を生み出すことが大事だということが、ブランディング会社を立ち上げて半年ぐらいでわかったことでした。
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