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動画制作の会社で面接受けたら赤裸々に厳しい事情を説明された話

どうも、ハイパーモードです。
最近仕事を辞めて転職活動の真っ最中なのですが、転職活動中に受けた動画制作の会社から面白い話をいくつか頂いたので記録として記事を書きます。

端的に言うと「動画制作(編集)は今後稼ぐのが厳しくなる」という話です。

なぜ動画制作の会社で面接を受けたの?

もともと動画制作に興味があったからです。学生の頃にインターンで入ってた会社が動画メディアの企業で、そこで動画編集を手伝ってました。その時に動画編集って楽しいな〜と感じたので、今さらながら動画制作の会社に2社ほど応募しました。

(実は前から動画制作の会社には応募したりしていたのですが、大抵は書類審査で落ちました。がっくり)

どうして動画制作だと稼げないの?

そもそも動画制作の単価はどこから絞り出されているのかというと「広告費」です。

これはあくまで例えですが、広告主がTV広告に1000万円出したら、TV関係者が500万円を動画制作会社に依頼します。そうすればザックリですが500万円くらいの利益が手に入ります。

けど、現在はメディアの種類が多様化しすぎていて、広告主はTV広告以外にもSNSやYouTubeに広告を出したいです。となれば限られた広告予算はTV以外にも省かれます。もともと1000万円をTV広告に投じる予定だったのに、ほかに省きすぎて500万円くらいになっちゃいました。

こうなったらTV関係者は困ります。今までより利益が薄くなっちゃった…何とかして500万を丸々多く確保したい。なので100万円で、できるだけ高品質な動画制作をやってくれる会社を探します。

動画制作側は今まで500万円くらい貰えていた案件が、100万円で提示されました。やってられません。そんな仕事は引き受け……ます。

なぜなら動画制作会社自体がかなり増えているからです。なのでどんなに単価が安くなっても可能な限り引き受けたい。

それだけならまだしも、動画制作ツールが安価になり、最近は無料でも結構良い動画編集アプリが出てきているから個人事業主も増えてきてます。

なんなら副業が叫ばれて動画編集に興味を持つ人が増えてます。そんな人たちにクラウドソーシングで仕事依頼すれば、めっちゃ安い単価で引き受けてくれます。

こんな超レッドオーシャンな状態な訳ですから、どんなに単価が安くても引き受けない訳にはいきません。

そしてこれは別にテレビに限らず、YouTuberも同じです。YouTuberも収益に波はあるっぽいですが、結局は同じで取り分は多く確保したい。なら、取り分を多く確保するために動画の制作や編集に携わってくれる会社への費用は安く抑えたい。いっそ会社ではなく個人事業主、またはクラウドソーシングへ依頼するのでもいい。

そうなってくると動画制作の会社としてはYouTubeなら何とかなるよね!という訳にもいかなくなる。たぶんSNS(Twitter、Instagramなど)も同じ。

だったらYouTubeの動画制作とか、編集とか、それだけじゃなくてYouTubeの運営自体まで手伝えばいいじゃん…という話にもなるけど、話を聞く限りそれらを引き受けても厳しいっぽい。

そりゃYouTubeがこれだけ話題になれば「YouTubeの運営も手伝えます!」「TikTokやります!」と差別化を図る企業も増えてくるか…

個人的に衝撃を受けた点

話を聞く限り、結構しんどいっぽいです。
動画が好きだから応募した、趣味で動画作っているから応募した…と、動画に夢と希望を抱いて応募する人数はめちゃくちゃいるっぽいですが、入社してすぐ退職する人も結構多いっぽい。あと忙しすぎて病むとか。徹夜はザラだとか。

そういった話も衝撃的ですが、もっと衝撃を受けたのが「時代の進化」です。

僕がそれまで思っていたのは、動画制作の会社は高度なスキルを持っているから、個人やフリーランスと直接ぶつかることは早々ないだろうと安易に考えていましたが、話を聞く限り、これほど個人の参入に脅威を抱いている話をされたのは驚きました。

特に現在の動画編集ツールの進化。これだけ簡単に動画編集できるツールが無数にあり、尚且つ無料で簡単にできるものが増えていると、ますます「動画編集だけできます」は価値がなくなる…という話をされてました。

多分Office系ソフト使えるくらいのと同じレベルで「動画編集できます」と将来的に語られるかもしれないですね。すでになってるかも。CupCat使ってたらAdobe必要?とすら思っちゃうし。

TikTokerなんてPC使ってない人すらいるし…PC使わなくてもフォロワーを集められる動画を作れる時代なんだ。

なので動画制作会社にとっては編集だけ、ではなく、撮影とか、分析とか、諸々、諸々できても忙しい…そんな状態。

おまけにツールがどんどん進化して、競争も激しくなって、案件の単価もどんどん安くなってる。さて、この先に未来はあるか?

たぶん動画制作会社だけの話じゃない

副業とか、本業で動画編集の仕事をするのも同じかも。

よくYouTubeの広告で「こんにちは、私は動画編集で月20万を稼いでいる〇〇です」みたいな怪しい副業広告(たぶん詐欺ですが)や、Twitterとかで動画編集で稼いでまーす的な人がいるので『あれ?自分でもやれるかも?』とかちょっと考えていましたが…動画制作会社の人の話を聞くと止めた方がいい感じがしてきました。

これだけツールが進化して、誰でも動画が作れる時代になってきていて、特別なスキルという訳でも無くなっていて、単価も安くなって、競争も激しくなっているのに、これからも安定して稼ぎを得られるとは考えにくい。

やるとしても副業で、お小遣い稼ぎのレベルで留めるべきかもしれない。

ちなみに動画制作会社に転職する人で多い割合は、もともと動画制作会社で働いていたけど、独立してフリーランスになった人だそうです。なぜ彼らが転職してきたのかというと「仕事が獲れないから」だそうな。独立したけど生活が苦しくなって止むを得ず再び動画制作会社に転職した…なので、もともとスキルがある人が転職するのが普通っぽいですね。キツい。

それでも動画制作で稼ぐなら?

自分でメディアを立ち上げたり、あるいはVFXじゃないですかね?

自身がYouTubeチャンネルを運営して軌道に乗せることができたら、少なくとも動画制作で収益を得ることができます。

あとはVFXなど、動画制作の分野でも高度なスキルを持てばチャンスあるかも?という雑感です。最近はメタバースも注目されてますし、「Unreal Engine」で映画も作られてます。あとVFXなら動画制作だけでなくゲーム業界からの仕事もあり得そうな…なのでVFX方面でスキルを獲得できれば強いんじゃないかな?と勝手に考えてます。根拠は薄いです。

個人的には今後は「体験」がより重視される時代なので、いっそ動画だけじゃなくゲームも作れるくらいになったら…と。ゲームと映像の境目が、より薄くなるのかな…と考えているので。すみません、これは個人的な想像なので気にしないでください。


以上です。
雑多な文章ですが、何かの参考になれれば幸いです。

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