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2022年6月11日
見たことのない世界を少しでも見てみたくて知らなかったことを少しでも知りたくて選んだ本を読んでいるのに読み進めるほどにただ知識としてだけ頭の中に入ってきているような事実に気付いて自分の経験してきた世界との境界線が色濃く浮き彫りになってあっちはより非現実的にこっちはより現実的に感じるようになってしまって結局自分は自分の知り得る世界でしか生きられていないんだなと変え難い何かを突き付けられているようで言葉に表せられないような複雑な気持ちになるけれどそれでも知りたいことは沢山あってでもその知らない世界っていうのは結局自分が選んだ知らない世界なだけであってひょっとしたらただの野次馬なのかもしれないし知らないということすら知らないと言うか気付いていないことの方がきっと多過ぎてやっぱり自分が生きているのは自分の知り得る限りの世界なんだと痛感してだからこそ例えそんな小さな世界であっても自分にとっての全てであることには変わりないのでただ一生懸命生きるしかないしそもそも知りたいと思ったことを知れる環境にありぼそぼそとお菓子をつまみながらこれを読んでいた自分はやはり幸せな野次馬なのかもしれない。
(もの食う人びと/辺見庸)
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