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映画「ハルフウェイ」〜余白のある映画

2009年

北川悦吏子監督

岩井俊二と小林武史プロデュースということで

映画というより、ミュージックビデオにセリフがついたみたいな作品。

光の入り方とか、北海道の風景、色、
ふんわりした音楽、salyuの歌うエンディング曲も大好きです。

北海道と言っても、よくある広大な大地礼賛みたいなのじゃなく

どこにでもありそうな日常の景色。
懐かしいような
あたたかいような
風が冷たいような

そんなのを感じさせてくれる撮り方がすごい。

ぼんやりと酒飲みながら風景と音楽を楽しむのもいいし

主人公たちに感情移入して、青春を思い返すのもいい。

北海道の高校3年生のヒロ(北乃きい)と
しゅう(岡田将生)。

しゅうに告白されて付き合いはじめたが、
しゅうが東京の大学に進学することをヒロは知り、
怒り狂う。
しゅうは悩みつつ、一旦ヒロの気持ちを汲んで
東京行きを諦めようとするが、、、。

大まかな台本はあるんでしょうけど

セリフはほぼ役者さんたちのアドリブらしく

ハルフウェイというタイトルは、
実は役者さんの勘違いが由来。

カップル二人が英単語の勉強中

きいちゃんが、halfwayをハルフウェイと読み間違えたらしく、

あーなんかそんなことあったよなー

英単語って、そんな風に覚えたよな、
Christmasをクリストゥマスって覚えたっけ

なんてことを思い出したり。

ふたりの相談にのる先生が
成宮寛貴 白石美帆 大沢たかお
実体験を踏まえてふたりにアドバイスをするので、
こちらも興味深い。

ハルフウェイ (1)_Moment

保健の先生が白石さんって色っぽいでしょ。

成宮くんは、最初からしゅうに彼女と別れることを
暗にすすめるんですけど、

確かに、教師なら、一時的な恋の感情より
本人の能力と将来を考えさせるべきですよね。

自分ならどんなアドバイスをするだろう?

友達ならどんなことを言うかな?

とか、いろんなことを考えて観られる映画。

スピード感のある映画もいいけど

考えるための余白のある映画っていいですね。



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