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村上春樹「スプートニクの恋人」〜カルマ?知らんがな

かなり前に読んだ本ですが
なぜかふと読みたくなって
ブックオフで買いました。

月がふたつある話だと思い込んでいましたが、
それは1Q84でした。

こっちはドッペルゲンガーの話でした。

以前読んだ時は理解できなかったけど

今回は私なりに解釈してみました。


村上春樹的
摩訶不思議な、
霊界と物質界の行き来の話。カルマの物語。

・・・・
ミュウは、すみれの母親の魂を持って生まれた人。

だから、すみれの父親を見た時、
一瞬言葉を失った。

すみれの父親は、フェルディナンドに
そっくりだった?

すみれはミュウに魅かれた。
とてつもなく。
母親の身代わりを求めるように。

ミュウが見たドッペルゲンガーは、
すみれの父親と誰かが
不倫していた過去?

また、
不倫相手が実は自分の前世でもある。

複雑に絡み合う前世の魂たち。

それを見たすみれの母親の悲しみが
ミュウを苦しめる。

前世に苦しめられる。

人はそれをカルマと呼ぶのかもしれない。

しかし、カルマがどうこうなんて
神様に言われても、知らんがな、、。

・・・・

ミュウは、生きながら死んでる人。

すみれと夫を喪失した魂のまま
ミュウに宿ってしまったから。

観覧車で、ミュウは気付いてしまった。

裕福で何不自由なく生きてると思っていた
自分が、
実は生まれながら、
罪を背負って生まれたことを。

すみれが行方不明になったのは、
すみれも何かに気づいたから。

ミュウへの想いは、母親への想い。

・・・・

みんな前世からの何かを背負って生きている。

それにある日突然気付かされる。

井戸にズドンと落とされるが如く
打ちのめされて気づく。

同時に真の望みを知る。

・・・・

すみれは、日本に戻って、僕と
本当の意味で2人で生き続けるのだと
思う。
たとえ、性行為ができなかったとしても。

不倫してた生徒の母親も僕も、
自分を誤魔化すために
性行為を代償にしていた。

ミュウももしかしたら、
若い頃、
性を代償行為にしていたのかもしれない。

代償行為が、心の拠り所。

そんな自分に気づいた、、。

・・・・

子どもは、親の心を映す鏡だと思う。

両親の虚しさを見せてくれる。

盗む物は全てセット。
母ちゃん父ちゃん、俺たちセットだろ?
何やってんだよ!

警備員は、僕の写し鏡。

何かを羨む心。

好きな人と繋がれる人への羨望。

・・・・
ミュウはいつか生き返るだろうか?

絶望の淵から這い出るだろうか?

・・・・
自分がもしも映画監督なら
映画化したいと思う。

でも、難しいんだろうな。

どんなにすごい監督が撮っても
三流のエロ映画にしかならない。

すみれはその辺の女優じゃできない。

きれいじゃダメ。
ブスでもダメ。
オシャレじゃダメ。
ダサくてもダメ。

すみれのパパは
やっぱり推しさんしかいない。



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