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対話型セミナー「IDEA of LIFE」第1期を終えて、オンラインセミナーはゲームとして設計すればいいと気づいた話


先日、オンラインでの新セミナープログラム「IDEA of LIFE」(アイデア・オブ・ライフ)第1期が、2日間の全日程を終了しました。

※以下が、セミナー内容の紹介記事です。


IDEA of LIFEは、少人数制の対話型アイデア発想セミナーで、参加者一人一人が、人生で次に実現させたい企画のアイデアを作ることがゴールです。

この記事では、自身初めての
・自主開催、
・オンライン、
・少人数制、
・対話型、
・アイデア発想、
の、セミナーというものを実施して、参加者の皆様のおかげで得られたオンラインでのセミナーやアイデア会議の設計に関する学びを紹介できたらと思います。

今回は、特に2日間のプログラムのうち、1日目を終えたときに、気づき、というか、かなりの反省点がありました。こんなことを言うと、参加費を払って参加してくださった方に失礼だと感じられるかもしれませんが、全員で、「これは微妙だよね」というワークの進め方や空気感を分かって、フィードバックを頂いて、2日目の内容や進め方を大きく変えられたのは主催側と参加者全員にとって大きな収穫でした。この流れを、参加者全員が、自分のオンラインの使い方やアイデア出しのコツとして持ち帰り、今後活かしていって下さったらこれほどうれしいことはありません。(とにかく、ありがとうございました! 第1期の皆様には生涯感謝し、人生の友達として一緒に企画実現の協力をさせていただくことを約束します。皆様すごく温かく、柔軟な思考があり、アイデアを愛してくださっている方々でした。)

以下に、今回の2日間とそれを作るプロセスの中で学んだことを、大きく3つに分けて挙げていきます。


1.オンラインセミナーは全編「ゲーム」として設計する

僕の本業はおもちゃクリエーターです。普段はずっと遊びを作っています。それとあわせて以前から、おもちゃ開発流の企画アイデア発想法に関する講演や研修を、ほぼ対面で数多く行っていました。そして、それらの研修プログラムは、多少の面白発想ワークなどは交えるものの、「遊び」ではなく、だいぶ真面目なものとして作られていました。

今考えると、なぜ遊びのクリエーターなのに、研修は遊びとして設計していなかったのか、不思議なくらいです。

数多くやってきた対話型セミナーが、Zoomになったとたん、今までやってきたことがうまく機能しなくなりました。人数が数人でも、ディスカッションがものすごく難しいのです。初対面から、打ち解けていくまでの時間もかかります。

それに対して、同時期に発売したカードゲームの購入者Zoomプレイ会を何度か実施していたのですが、そっちの方は90分ほどで皆がおしゃべりして仲良くなり、ゲーム終了後にもFacebookで勝手につながって個別に連絡を取り合ったりするようになる。

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セミナー1日目を終えるまで全く気が付いていなかったのですが、オンラインにおける、ゲームの力は、とてつもなく大きかったのです。

簡単に言うと、「さあ、アイデアを出し合おう」となっても、誰から話していいかわからないのに対して、ゲームには明確なルールがあり、最初に親がこれをやって、次に親以外のプレイヤーがどの順番で何の行動をすれば勝ちか、などが決められています。そしてそれは、対戦ゲームだろうと協力ゲームだろうと、必ず笑いが起きて終わる仕掛けになっています。

セミナーも、そうすればよかったんです。アイスブレイクだけがゲームとかそういうのではなく、導入から講義部分、ワーク、発表に至るまでがゲーム。

それで、急遽2日目のプログラムを完全にゲーム化することに取り組み、「IDEA of LIFE」セミナーは実施中に劇的進化を遂げたのでした。

ゲームと聞くと、「遊びに来たわけじゃない、学びに来たんだ」と言われそうで、その勝手な思い込みから、僕は起業以来6年間も、遊びではない研修を提供してきました。今回の経験でおそらく今後の人生が変わりました。そもそも僕の他の人にない強みは、遊びの設計だったのに、なぜそれを活かしていなかったのか、と。

期せずして、開発の仕事と、研修の仕事が一本になったのです。

遊び開発が職業でない人にも、もしオンラインでセミナーを作るなら、ゲーム化を考えてみることをおすすめします。これが最も大きな気づきでした。


2.アイデア出しの最大の敵は緊張だと言いながら、緊張させてはいけない

僕はいつも企画・アイデア系の研修で、「とにかく緊張感を少しでも減らす」ことが大事だと言っています。今回もそれを冒頭に言いながら、そもそも不慣れな人が多いオンラインでの対話型という形式にしている時点で、緊張感をこっちが用意してしまっていたわけです。

・Zoom画面で全員がこっちを見ているような感覚
・慣れないツールであたふたしながら、アイデアを考えないといけない状況

アイデアが思いつきにくくなって当たり前です。全員がオンラインツールに慣れているはずがありません。いくらアイスブレイクを冒頭にやったとしても、ツールの壁は短時間では超えられません。これに対して、2日目から変えたのは、

・一人で考えるときは全員で画面を切る(いったん解散)
・対話は、2人(1対1)で話す

という点です。

あわせて、ツールの選択肢を、

・デジタルで共有シートに書き込むか
・自分の手元のアプリケーション(Word、PowerPointなど慣れているもの)に書くか
・手元で、シートに手書きして画面に見せるか

も選択できるようにしました。(2日目の事前に、全員にシートを郵送しました。)

結局、慣れない環境で、全員に同じツールを使って考えることを課した時点で、アイデアの出る量は減ってしまいます。

一方で、オンラインアイデアセミナーの、オフラインにない最大の利点は、「匿名でアイデアを自由に書き込めること」。誰が書いたかわからない共有シートを使って、どのアイデアが誰かを追求しなければ、内気な方でも、ある意味無責任にアイデアをどんどん場に投げられます。これは絶対に仕事の現場でも、すべてのビジネスパーソンに体験して欲しいのですが、この匿名性の作りやすさがアイデア開発に大きい革命をもたらしてくれたと感じています。

とはいえ、Zoomを気にしながら、思考しながら、慣れないツールに書くというのはとてもしんどい作業です。自分なりに一番緊張しないオンラインの使い方を見つけよう、というテーマへ舵を切ったら皆の納得感が出ました。


3.通信トラブルはある想定を前提に、全員の柔軟性が必要

1日目、トラブルが多発しました。最初に参加者全員のFacebookグループを作る宣言をしましたが、Facebookをやっていない方が3人いて、事前課題などがなかなか伝わらなかったことを初め、、

自宅のWifi環境が悪く、1日目ほとんど参加できなかった方もいて、個別にフォローアップをしたり(さらにWifi環境を整える作業も一緒にして)、

PCを持っていなくてiPadで参加した方も3人いて、その想定が抜けていたために、共有書き込みシートが上手く使えない人が出てきたり…。

このシミュレーションは完全に僕が甘かったのですが、全員のデジタルライフは違って当たり前、そしてどんなに用意周到にしても、当日誰かの電波の調子が悪くなって当たり前。Facebookが嫌いな人だっていて当然。講師である僕のPCが壊れる可能性すらあります。

オンラインプログラムは、相当な準備と共に、相当な柔軟性をもって実施しなければならないと分かりました。(そして、運営側がちゃんと作れ、というより、みんなで作っていこう、という前提の共有も。)

準備としては、PC2台と、最悪つなげるスマホ(Zoom以外の通信手段、最後は電話番号まで)。運営スタッフとの、これが起きたら参加者個人に対してこう対応する、などの共有。それを大前提としながら、

別日程での再集合になることすら普通だと理解し共有する。それくらいの気軽さと柔軟性で学びを進めていかないといけないなということが分かりました。

企業などに呼ばれるリアル研修だと、当日何かの事情で行けなくなったりしたら、それこそ切腹を考えるくらいヤバイと思ってしまいます。(正直、それでも何かある可能性はありますが。)

それ以上にオンラインは、全員が最初から最後まで同期し続けることの方が幸運です。特に、「アイデア発想の最大の敵は緊張感」だということを一番伝えたい僕としては、通信が変になることで誰かが緊張することがない前提を作り、遊ぶように研修を進めていかないといけないな、というとても大きな気づきを頂きました。


以上の他にも、たくさんたくさん学ばせていただきました。総じて言うと、オンライン研修は、アクシデント→対応→ミス→リトライ…までが楽しいゲームである方がいいという様に考えがまとまりました。

2日目終了後にも新しい気づきは数多くあり、それを反映させて準備したのが、「IDEA of LIFE」第2期です。8/26(水)と9/9(水)の夜、全2日です。

※2021年1月追記:第3期は2021年3月2日(火)、3月16日(火)です。お申し込みは以下Peatixより。


人生でやりたい企画を考え、実行したい方はもちろん、正直まだ完成形には至っていないであろうオンラインでのアイデア作りというものを体感して、一緒に考えて、これからの自身のオンライン仕事に活かしたいという方にも来て欲しいです。以下に、メンバー募集チラシの画像(とテキスト抜き出し)を貼りますので、よろしければご一読いただき、ご参加ください。

僕は2期のメンバーの方々とも、人生の友達になり、一生感謝し続けることになるでしょう。皆様と出会い、一緒に人生を変えるアイデアを遊ぶように考えられることを願っています。

IDEAofLIFEチラシ200730

>チラシ文章

「いつかこんな感じのことがしたいな」という目標を持っている方。

難しい課題を抱え、「アイデアを考えないと…」と、悶々としている方。

具体的な考えはないけれど、人生で新しいことを始めたいと思っている方。

あなたの人生観に沿った企画を作り、実現させましょう。



オンライン会議ツール「Zoom」と、各種デジタル/アナログツールを使ったアイデア発想術や、オンラインアイデア会議の手法を学びながら、2日間のプログラムを通して実現への一歩を踏み出したい企画アイデアをひとりひとりが作ります。一緒に受講する同期メンバーとつながり、それぞれのやりたいことを実現する人生の友達を作ることも目的です。

【第2期 開催要項 ※全2日間のプログラムです】

Day1 2020/8/26(水) 19:00-21:00 (終了後オンライン懇親会)
 - 企画を考える前の、アイデアが集まるお題のつくり方(講義とワーク)
 - 各種ツールを用いたアイデア発想法と、ファシリテーション術

Day2  2020/9/9(水) 19:00-21:00 (終了後オンライン懇親会)
 - 各自のお題に対する企画アイデアを、全員の対話によって考える
 - やってみたい一歩目の行動を言葉にする

場所:Zoom の指定URL
使用ツール:Zoom、Googleスプレッドシート/スライド
定員: 4名~最大8名 ※今回のメンバーが第2期同期です。
講師: 高橋晋平・大久保奈美 
※講師プロフィール→ https://note.com/simpeiidea/n/nce3f4c0354f4
主催: IDEA of LIFE事務局
受講費:  33,000円(税込) ※事前の銀行振り込みとなり、個人or法人宛てに指定通りの領収証を発行いたします。
参加申し込み: 以下のURLからGoogleフォームに飛び、必要事項を記入して送信してください。数日中にご返信差し上げます。
→ https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdgkdOzefRAJI_gkCA81PVcMFPuYyAKBiMuDW4SjYpd8V39yA/viewform


【例えばこんな方と一緒に学びたいです】
・今、アイデアを出したい課題が具体的にある方
・キャリアで迷っている、または悩みがある方
・人生や仕事で新しいことを起こしたい方
・会社の事業領域と個人の人生観を重ね合わせて新しい仕事を作りたい、またはそんなことができるチームをつくりたい方
・アイデア発想法とファシリテーション(自己向け/他者向け、オフライン/オンライン)を学びたい方
・オンラインアイデア会議のコツを学びたい方
・会社で企画がなかなか通らない方
・社内に、アイデア発想文化を浸透させたい方
・人生のアイデアを一緒に考え、実現へ向けて協力し合う仲間を作りたい方
・オンライン研修の設計について学びを深めたい方 etc...

お気軽なご参加、何卒よろしくお願いいたします。↓


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