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「好きなところ100」を書いたら、気づいたこと


僕が大好きな、「好きなところ100」という商品があります。


相手の好きなところを100個書いて贈るプレゼントブックです。

先月、4歳になった娘の誕生日に、娘の好きなところを100個書いてあげました。

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最初、「100個って書けるものなのかなあ」と思いながら始めたのですが、最愛の娘のことなので、あっという間に100ページが埋まりました。それでもまだ、書き忘れたことがどんどん思い出されました。書きながら生まれたときからのことをいろいろ想い出してぽろぽろ泣けてきました。書き終わったときには、今の100倍、娘のことが好きになっていました。娘のためというより、自分のために書いたような感じになってしまいました。

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4歳の娘は、ようやくひらがなを一文字一文字読めるようになったところで、数ページは一生懸命読んでいましたが、飽きてポイして、すぐにおもちゃで遊び始めました。

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子供からしたら、こんなよくわからないただの冊子、大人になる前になくしてしまうかもしれないけど、もしも大人になってからふと見つけて、読んだらどう思うのかな、などと想像しつつ。

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これを書いてみて思ったのが、好きなところを100個書ける対象って、この世にいくつあるのかな。

自分自身の好きなところを、100個書けるかな。書いたら、どんな気持ちになるのかな。自分のことをもっと好きになれるかな。

娘と同じように、妻の好きなところを100個書けるかな。

家族以外に、好きなところを100個書ける友達は、いるのかな。

活動や、仕事や、作品や、趣味で、好きなところを100個書けるものは、どれだけあるのかな。

例えば僕は、お笑いグループの「ラーメンズ」が大好きで、20~30代の頃、10年間毎日のようにDVDを見ていました。それでも、好きなところを100個挙げるのはだいぶ難しそう。コントの好きな場面とかなら挙げられるけど。

バンドの「ユニコーン」と奥田民生が大好きで、約30年人生を支えてもらいました。ユニコーンの好きなところも、曲のポイントとかならいくらでも言えそうだけど、バンド自体の好きなところは、書けるかな……?

アプリゲームの「にゃんこ大戦争」も大好きで、8年間、1日も欠かさず遊んでいるけど、好きなところ100個、挙げられるかなあ。

そんな中、今の仕事の好きなところを試しに100個箇条書きしてみたら、あっさりできた。仕事...… こんなに大変なのに、好きなところ100個書けるんだなあ。

もし、仕事仲間でも、友達でも、たくさんのことをしゃべって、一緒の時間を過ごして、お互いに好きなところを100個書けるようになったとしたら、いいチームになったり、親友になったりするのかな。
まず、好きなところ3つ、でもいいから、みんなで書き合ってみたら、いいことがあるかもしれない。

嫌いな人や苦手な人の好きなところを探して、100個書こうとしたら、自然にコミュニケーションが増えて、少しは仲良くなっていけるかなあ。

自分が作ったり、開発に関わったりしている商品やサービスの好きなところは、100個書けるかなあ。好きなところを100個書けるくらいの商品じゃないと、赤の他人になんて到底伝わらないのかもしれないなあ。10個でも好きなところを言える商品が、他の人にも伝わるのかも。


なんてことを想像しました。

100個でも足りないくらい、好きなところを大きな声で言える対象があることは、すごく幸せで、本当に幸運です。これからも、そんな人や物事と出会えたり、作り出せたりしたらいいなあと思います。

仕事や商品を作るとき、多くの人にニーズがあるものを考えようなどと言って、自分の好きを無視してしまうことがよく起こりますが、自分の好きを無視したら、それを世界に届ける前に、ちょっと壁にぶつかっただけで飽きてしまうのが人間の性であり、人間の限界です。だから、何かを好きでたまらなくて、「好きなものは好きなんだ!」と言える人が、他の人の「スキ」も作れるクリエーターなんだろうな、と思います。

僕はおもちゃ・ゲーム・笑い・遊びを作る仕事は、やっぱり好きなお笑い、文章、音楽、マンガ、ゲームなどを参考にします。好きなクリエーターの方や作品、商品を深く掘って、それらをずっと貪って、構造をとらえて、その表面に自分が好きな世界観を塗っていくようにしてものづくりをしています。自分が最も上手く料理できる情報は、自分が好きで好きでたまらないものの中にあるんだと思います。

これから世の中で流行りが来そうだから、みたいな理由で新規事業やらスタートアップやらを起こしても上手くいかないでしょう。

逆に言うと、起業には強さとか体力とか、人並外れた能力が必要だと思われるかもしれないけど、誰にも負けないくらい本気で好きになれる力があれば、弱くても、体力がなくても、たくさんの人を喜ばせられます。必ずできる。

あなたが好きなところを100個言える相手は誰ですか? 何ですか? それを、遠慮しないでとことん好きになって、世界に向かって言い続けることで、壁を突破して、ちょっぴり人生が変わるかもしれません。

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