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人類には2種類ある。※エヴァの裏感想

シンエヴァンゲリオン感想の追記です。


爽やかに終わった感想文でしたが、いらない裏感想を付け加えるよッ!!



気分が落ち着いて他の方の感想を読んで回ったりしています。
意外だったのですが、私はものすごく感動したけど、絶望や失望した人も多いようです。

そして恐ろしいことに気付いてしまいました。
以下は仮説です。

私が今回の物語に感動できたのは、登場人物(または庵野さん)の抱えていた問題に共鳴し、その解決に希望を感じられたから。
感動できた人たちは皆、そうだったのではないか?

(それは必ずしも現実の問題解決が完了できたからではない。そんな直接的なことではない。それでもどこかに希望を見出せたかどうか)

「庵野さん(の描く物語)に共鳴して感動できた人たち」「できずに失望した人たち」
もっと言えば、
「庵野さんと同化した人たち」「同化できなかった人たち」

に分断されたのではないか?

エヴァンゲリオンという物語が最終的に導き出した答えは、「人類補完計画を拒否し、ATフィールドがある世界で、個個として生きること」「個個として存在する他人同士でも絆を作り希望を見出せること」だったはず。

しかし、現実に生まれたのは、「庵野さんに人類補完されて希望を感じた人たち」と、「庵野さんに同化できずATフィールドのある世界で絶望を感じた人たち」の世界だった。
希望と幸せを目指した物語とは裏腹に、フォースインパクトが起きてしまったのだ。

人類には2種類ある。庵野秀明と、庵野秀明以外だ。


……いいや違う!!


「エヴァをフィクションと認識(庵野さんを他人)したうえで、描かれた物語から自分なりの希望を見出す」=「エヴァの結末に共感はできなかったがそれはそれとして納得して(自分とは違う他者と認識)、自分ならどうするかの結論を探す・別のところに希望を探しに行く」=「ATフィールドを保ちつつ希望を模索する」

(エヴァに限らずどんな物語もそう)

これが真説だ。

フォースインパクトは起こっていないし、世界は恐ろしくなんかない。

あぶないあぶない。

あやうくLCLの海に溶けるところでした。



(もちろん、本当は作者と物語は別物で、作者と作品を同一視しずぎるのはよろしくない。シンジはシンジでありアスカはアスカでありレイはレイでありゲンドウはゲンドウであり庵野さんではない。というのはわかっている。ただこのほうが面白いかなと思ってこんな書き方をしてしまいました。すいません)


シンジくんを救ったマリはたしかに現実にはいない。でも、「君はよくやってる」という台詞を私たちにくれた庵野さんはそこにいる。それでいいんじゃないですか。

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