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短歌:重くてごめん

君のこと目で追いかける感情がデカくて制御できない、ごめん/銀猫
きみのことめでおいかけるかんじょうがでかくてせいぎょできない、ごめん

 The Policeの"Every Breath You Take"も、わたしのお気に入りのバラードのひとつです。

 Spotifyで自分の好きな曲をプレイリストにするのが好きなのですが、いろいろな曲のアラカルトで作ることもあれば、ある一曲だけを、オリジナルの他に様々なカバーも加えてプレイリストにすることもあります。この曲は、そんなわたしの偏愛曲のうちの一曲です。

 パートナーと雑談していて、「この曲って、ストーカーだよねー(笑)」と大笑いしました。

ちなみに、歌詞は丁寧に韻を踏んでいて、とてもきれいな響きと意味を持つ美しい曲。深く考えなければ極上のラブソングです。

 でも、「一挙手一投足を見てるよ」とか「息づかいすべて見てるよ」とか「君は僕のものってわかんないの?」とか、ちょっと重くてコワい。

 なんてことを考えて曲の背景などを調べていたら、これ、ほんとうにストーカーの歌だったようでびっくりです。興味をお持ちの方は、こちらをどうぞ。

 そうでした。邦題がまた「見つめていたい」なんていうキュンキュン訳ですもんね。これは歌詞の中の”I'll be watching you.”をキュンキュン訳にしたんだと思います。商業的には名邦訳かと。

 でも、"I'm watching you."ではなくて”I'll be watching you.”なところが、重い。「君を見てるから」ではなくて、「これからもずっと君を見ているから」。

 それでも、受け手がこの曲を愛の曲と解釈するのは、受け手の自由です。そういうところが短歌の解釈にも似ているかも、なんて思ってみたり。

 作ってみたものの少々悩みつつ、この短歌も「せつない短歌」に入れておきます。


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