短歌:思い込み
若かった頃に当時の同僚と何気なく話していたことで、忘れられないものがあります。
「どんなひとが好き?(恋愛対象)」という話題だったのですが、彼女は、
「自分を好きと言ってくれるひと」
と答えました。
当時のわたしにはまったく理解できない感情(考え方)で、「じゃあ、好きと言ってくれるひとならどんなひとでもいいってこと?」というわたしの問いに対して、
「誰でもというのは語弊があるけれど、でも好きになってくれるひとは好きになれる。それが第一条件」
という答えも衝撃的でした。
いまならわかります。いくら自分が前のめりに誰かを好きになっても、そのひとが自分を好きになってくれない限り、何も進展しません。
恋愛は相手があってこそ成り立つものですから、独善的な考え方しかできないと、悩みごとは禅問答のようなものになってしまいそうです。
この間、彼女が夢に出てきて(というか、彼女と過去に経験した出来事が再現されて)、この哲学的な会話を思い出しました。
彼女、いまはどこで何をしているのかな。
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