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クリスマスの精霊の話

13年くらい前の話です。

投資家の友人に招かれて、彼女の知人主催のとある自己啓発セミナーへ参加したことがあった。この頃のわたしは諸々の事情を抱えて若干迷走していたためこういった類のものに手当たり次第突撃していたのだった。

そのセミナーでの一幕で、

「心に描き続けたことは実現する」という、自己啓発セミナーあるあるの話を深掘りしていた時の内容で、「脳は現実を捏造する」みたいな「だから脳は妄想を実現化することができる」っていう 内容で、片目を閉じて見える範囲と、もう片目を閉じて見える範囲が被って今の視界があり、片目のみの視界では各視界の斜め上に一部欠けている場所があるという。

それは、実際片目を閉じて、人差し指を立てた状態の腕を色々な場所に動かすと、確かに、左上と右上に(どちらか片方だったかも)人差し指が消える場所がある。そこのことを言っている。そして、両目を開けるとその何もない場所に、脳がそこら辺の近くの色などから補正して景色を作るといった内容だった。

だから「想像したらないものがあるようになる」という理屈を言っているというわけだ。

「なるほど」

で、次が、

「だからといってこうなりたいと思ったことが何でもかんでも実現するということは、もちろんない」だそうで。ポイントは、「描き〝続ける”」そうです。そうなるような行動を続けていくこと、まあ、当たり前の話ですよね。そういった当たり前の話をしてくださいました。

できると思って、できるようになるような行動を意識・無意識にしていくことによって、できる つまり雑にまとめるとナセバナルってこと。それを、わかりやすく回りくどく懇切丁寧にセミナーしてくださっていたのです。

そのセミナーで、主催者が言いました。

「大人でもたまにサンタクロースをみた事がある、というひとがいて・・・」

ここでは(おそらく)豊かな想像力の賜物か何かで実際いるかいないかではなくそういうものを見る人がいるという話をしたかったのかどうなのか意図はわかりませんが、、


話はさらにさかのぼり、わたしが8歳の時の12月。みた事がありますサンタクロース。クリスマス当日やイブではなかったと記憶しています。

その時は、夜中にふと目が覚めて、窓の外が明るいのに気がつきました。わたしが寝ていたのは日本家屋作りの屋敷の二階。窓の様式は、南の庭がわの壁の、半分から上に四枚ガラス窓で、ガラスの下半分はすりガラスだったので当時のわたしの身長では外が見えません、なのでそっと、少しだけ窓を開けて外を覗くと、庭にトナカイのようなもの二頭に引かれたそりに乗って手綱を引きながらくるくる回るサンタクロースがいたのです(本当なんだから)。そして、明るかったのはそれ全体が発光していたからだったのに気がつきました。

(わあ。サンタさんだ・・・)幼いわたしは思いました。

特に嬉しいとか感動はありませんでした。ただ、きていた服がサンタさんの服じゃなくてもっとなんというか、緑のような赤のようなサテン生地っぽい感じで玉虫色というか、緑にも赤にも見える感じでした。子供だったので、(案外ぼろを着て居るなあ・・・)と思ったものでした。

あまり騒いでこちらに気づかれても怖いと思い、そっと窓を閉じて、添い寝していた母親の布団に戻り眠りました。

次の日の朝母に「昨日サンタさんみた」と言ったら、

「えっ!いいなあ・・・お母さんも見たい!」と言われました。その時の感じからして今思うことがあります。こういった体験の告白後の相手の反応という体験を散々しての判断なのですが、実は母さんも似たようなモノをみたことがあるのでは・・・と思います 何となく・・・。

信じてくれていなくバカにしてる、見下されてる、嘘をついていると思って軽蔑してる、あしらおうとしている、困惑している、気を遣ってくれているなどはわかります。そして、そうなってしまうのも無理はないのも理解できるようにもなりました。

その逆も然り。

どうせ妖怪もののけの時と同じで、嘘つき呼ばわりされるのはわかってるので黙っていて人に話すことはありませんでした。

でも、自分が体験していなくて、ないだろうと思っていることでも、場合によっては「この人が言うなら、そう言うことはあるのかもしれない」と理解を示してくれる性格の相手もいます。

13年前のセミナーに戻ります。このセミナー講師は、これ以外にも自分の経験や知恵を超えた物事にも理解を示してくれていい人前提ですがその先に商業があるのがわかっていたので、この時は余計な話はしませんでしたが、

アルバイト先でプライベートな話もできるようになった貴重な女性が何と不思議な体験が少しだけどある、と言っていたので、他ごとで信用してることもあってこの人ならと思い、

このサンタクロースを見た話をしたのですが・・・・

「それって、落武者じゃない?」

と言われました。いや・・・いくらわたしでもサンタさんと落武者を間違えんよ・・・・


っていう話。

※バカにされてる感じは一切なくほんとにわたしが見間違えてると思っています。

※このアルバイトは細々と続いておりわたしは途中で部署を変わりましたが、この女性の同僚は今でもまだ同僚で時々立ち話をします。

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