シマノ自転車博物館 「ロードバイクの進化」展に行ってきた
こんにちは
自転車が大好きなsilicate meltと申します
ロードパーツが3度のメシよりも大好きなワタクシ
中学〜高校生の頃の将来の夢のひとつが
「シマノ(島野工業株式会社)に入社してロードパーツの開発者になること」でした.
授業中も先生の話などまったく聞いちゃいません
「理想的なWレバーとは如何なるものか?」と妄想をしたり,
ノートの余白にブレーキレバーをデザインしたりする毎日を送っておりました.
フレームビルダーや自転車屋になりたいと思ったことは一度もありません
あくまでパーツ派
そして,サンツアー(マエダ工業)ではなく絶対に「シマノ」
あのころは,今よりもずっと小さな会社でしたね
いまでは,みなさまご存知の通り
「自転車界のインテル」とまで呼ばれるほどの世界的大企業に成長しました
今でもたまに
「もしも自分がシマノに入社していたら,今頃どうなっていたのだろう?」
なんて考えてしまうことがあります
(バブル崩壊直後の就職氷河期でしたし,実際には入社できなかった可能性の方が高いですけどね(笑))
前置きが長くなりました
シマノ自転車博物館の「ロードバイクの進化」展
に行ってきたので,その内容を報告したいと思う
60年代のビンテージから現行モデルまで
どんな展示があるのだろう
楽しみだなぁ
南海鉄道 堺東駅から徒歩5分
シマノ自転車博物館にやってきた
入館料500円を払って入館
QRコードの自動ゲートを入ると,展示のプロローグ
ヒストリーシアターにて「自転車の誕生とあゆみ」を上映していたが,今回は時間がもったいないのでスルー
建物の中央は吹き抜けとなっていた
「ロードバイクの進化展」の会場は4階の特別展示室とのこと
階段を2階へと上がると「自転車ギャラリー」が出迎えてくれた
自転車ギャラリーは左右に分かれており,
右半分の上段がロードレーサー,
左半分の上段がロードレーサーとMTB
左右の下段がツーリング車,実用車,100年以上前の古い自転車
でした.
ココはただの展示ではなくて,収蔵品の保管庫も兼ねているらしい
個人的にソソられた車体のみを簡単に紹介する
LOOK KG176 + DURA-ACE 7400
シマノの初代STIレバー,初代デュアルピボットブレーキ,初代SPDペダル
RALEIGH + DURA-ACE 7400
RALEIGHは1887年に設立された歴史あるイギリスのメーカー
世界最古の自転車ブランドとしてBianchi(1885年,イタリア)が取り上げられることが多いけど,RALEIGHもほぼ同時期に生まれている
かつては欧州プロロードレース界にも継続的に供給していたけれども,90年代の新素材シフトに対応できずに衰退してしまった
僕もこの時代のRALEIGHに乗っていたので懐かしい
このレイノルズ753のRALEIGHはプロが使用した最末期のモデルですね
(ちなみに,いま日本で売られているARAYA系RALEIGHはARAYAの関連工場で国内生産したもので,昔のRALEIGHとは違うものです)
PENNAROLA + Campagnolo SuperRecord
ほとんどがDURA-ACEなのですが,カンパも少しだけありました
10年くらい前にスーパーレコードが復帰したころのモデルですかね
なぜかホイールだけレトロ仕様
COLNAGO + Campagnolo NuovoRecord
"自転車ギャラリー" の中ではこれが最も古そうなロードでした
パーツは70年代のヌーボレコード,ホイールは80年代のカンパ ビクトリーストラダ(このリムは僕も昔使っていて,いまも持っている)
GIANT TCR ADVANCED SL + DURA-ACE 7900
14年くらい前のRabobankのレプリカモデル,初代のDi2ですね
ホイールはWH-7900-C35 チューブラー
いろいろあった中で一番感激したのがコレ↓
シマノ サンテのカタログモデル
シマノのロードコンポといえば,デュラ,アルテ,105の三兄弟ですが,1988年から90年までの3年間だけデュラとアルテの間に
「サンテ(Sante)」という中間グレードコンポが存在しました
サンテについてはネット上にもほとんど情報がないし,リアルで知っているのは,もはや私と同年代かそれ以上の方々だけでしょうね
数あるシマノの歴代コンポの中で,ワタクシが最も好きなのがサンテ
電動メカで復刻してくれないかなぁ
デュラやアルテのDi2にはあまり魅力を感じないが,
サンテのSTIレバーと電動メカは絶対にカッコいいはずだ(笑)
さて,続いてAゾーン「自転車のはじまり」コーナーへと移動
パノラマシアターでは、自転車誕生のドラマ「発明家たちの夢」を上映していたが,30分もかかるのでここもスルー
同じフロアにてレトロなロードレーサーを発見
題名:変速機ロードレーサーの草分け
1935年イタリア製「デイ」
金属パーツは全部鉄製でリムは木製です
ギヤは3段変速
シートチューブ下方にあるレバーで変速するらしい
どんな風に作動するのかまったくイメージがわかない(笑)
変速機はイタリアのビットリア社製
ビットリアはタイヤメーカーだと思っていたけど,パーツも作っていたのですね
坂道ではホイールの左右を入れ替えて大きなギヤも使える仕組み
クイックリリースレバーの発明でこれができるようになった訳ですね
(注:クイックレバーは1927年にトゥーリョ・カンパニョーロが発明した)
お次はBゾーン「自転車のひろがり」コーナー
ここにもいろいろな自転車が展示されていたが,ロードレーサー関係のみをピックアップして紹介する
題名:ツール・ド・フランスに変速機が登場した時代
1937年製,フランス製「マガリー」
先ほどの「デイ」と似ているが,こちらはダウンチューブでのシフトレバー変速になっていた.
ハブがウイングナットなのは,カンパのハブが当時のフランスにはまだ普及していなかったということか?
題名:日本のレーシングパーツが世界の舞台へ
シマノのパーツがShimano-flandriaチームとして最初に欧州デビューしたときのもの.1973年のツールのステージで2勝したモデル
コンポは初代DURA-ACE 7200
ハンドル,ステム,ピラーは栄SR,サドルはユニカニトール
リヤメカは初代の「クレーン」モデルですね
題名:エアロダイナミクスに挑戦したレーサー
出ました! 1980年製 DURA-ACE AX
この昭和風味の未来感がイイですね
1980年前後にロードレース界全般にエアロブームがあった
シマノもロードレーサーの空力抵抗軽減が重要であることをよく理解していて,その頃から風洞実験に基づくパーツ開発をしていた
しかしワタクシがサイクルスポーツをはじめた1986年には,AXシリーズは既に黒歴史となっていたらしく,雑誌でたま〜に写真を見かける程度
既にショップにも売られていないし,とても謎の多いコンポでした
販売期間も短く,実際に乗っていた人は見たことがないです
その後,インターネットが普及してからDURA-ACE AX関連のいろいろな情報も広まり,「販売しながら同時並行で開発も進められ,3年間でリヤメカが何度も改良されていた」とか,「AXはシマノの社内では失敗作と認識されていた」などの事実を知ったのは,相当後になってからでした
当時(1980年代後半)のロード乗りの間では
「パーツがエアロでも体の空気抵抗の方が大きいのだから意味がないよね」
とか
「エアロにこだわるよりも真面目にトレーニングした方が速くなれるハズ」といった雰囲気がありました
現代のロードパーツはエアロ設計が当たり前の時代です.
かつて "失敗作" の烙印を押されたAXを堂々と展示し再評価される時代がやってきた訳です
DURA-ACE AXは時代を先取りしすぎた不遇のコンポでしたね.
シマノが製品化した最初のエアロブレーキレバー
エアロタイプのセンタープルブレーキ
ダウンチューブマウントのダブルレバー
踏み面がペダルの軸に一致するように作られたDDペダル
バーエンドまでエアロ仕様
まだカーボンモノコックの造形ができなかったから,ラグレスのスチールフレームにフィンをつけたり,ホイールもアルミのリムハイトを少し高くする程度です.
ダウンチューブの下の方に取り付けられたエアロボトル
余計なことばかり書いていたら随分長くなってしまった
今日の目的は「ロードバイクの進化展」なのだ
先を急ごう
題名:過酷な「鉄人レース」に挑む
2021年シーポ・シャドー-R
フロントフォークもシートチューブもありません(笑)
こんなTTバイクあったのですね.初めて見ました
題名:日本製で世界と勝負
1964年 片倉シルク・スピードマスター
東京オリンピック出場車(大宮政志選手が使用)
"日本製"とあるのはフレームだけで,ディレーラー3点セット,クランク,ピラーがカンパのレコード,ブレーキはユニバーサルのセンタープル,ステムとハンドルはアンブロッシオ,サドルはユニカニトールでした.
タイヤは新品のVittoria CORSA EVO SC がついていました.
題名:オリンピック出場の夢をかなえた自転車
2020年 MERIDA SCULTURA 8000-E
東京オリンピック出場車(増田成幸選手が使用)
もう4年も経つのですね.
しかし,ディスクブレーキ&ワイヤレスDi2の新車群に見慣れてしまうと,
ついこの前まで第一線で活躍していたこのバイクが
もはや古く感じてしまいますねぇ(悲しいけど)
DURA-ACEの油圧ディスクブレーキとDi2の電動シフトを体験できるデモ装置があった.画面のタッチパネルで起動します.
油圧は引きが軽くて,Di2はチェンジがスパスパ決まると聞いていたけど,試して見たら,俺のアルテグラ6800とそんなに大差ないように感じた
油圧ブレーキと電動シフトって,本当にこの程度のものなのか???
想像していたのと全然違うのだが...
DURA-ACEはこんなに多くの部品からできているのですよ...という展示
STIレバーとリヤメカ,フロントメカは完全に電子部品ですね
3階は展示がないので,4階まで上がる
堺の自転車産業史
世界・日本の自転車史
4階の展示の目玉は
その名も Street of Bicycle Components
展示棚に歴代DURA-ACE(中段)と歴代XTR(下段)のフルセットが並んでいた.
ここのスゴイところは,最上段に各時代ごとのライバルメーカーのドライブトレインも展示していること
切磋琢磨してきたライバルメーカーをリスペクトしているのでしょうね
まずは,シマノが最初に製造,販売したフリーホイールから
シマノの歴史はここから始まった
その上段にはカンパ グランスポーツ
これはレーシングというよりもツーリング系のメカですね
初代DURA-ACE (1973年)
2階のShimano-Flandriaでじっくりと見たばかりだから新鮮味がない(笑)
その上にはサンツアー Grand-Prix
ここの展示の裏側は,写真にあるように収蔵庫になっていました.
DURA-ACE以外のコンポや研究開発に使用したライバルメーカーのパーツもたくさんあるのでしょうね
少しずつでも,見せてほしいなぁ(笑)
DURA-ACE EX 7200 series (1978年)
友達がこれのフルセットで組まれたミヤタに乗っていて,よく見ていたので,そんなに古い感じはしない
DURA-ACE AX 7300 series (1980年)
これもつい先ほどまで2Fでじっくりと観察してきたばかり(笑)
DDペダルのネジの直径がとても大きいのがわかりますね
(昔DeoreのDDペダルを使っていたけど,直径が大きいわりにピッチが狭いいから,取り付け時に注意しないとネジ山を舐めやすかったです)
ここの展示のAXのDDペダルは左右が別モデル(右のみ改良版)になっています.
これがワザとなのか?
シマノは何を意図しているのか?
ということで,一部のネット上では話題になっているようですね(笑)
DURA-ACE 7400 series (1984年)
12年続いたデュラの名作です
レバーにインデックスシステム(SIS)が搭載された最初のモデル
しかし,Wレバーが7速仕様の7401なのに,展示されているスプロケは6速で矛盾していたのが残念でした.
(そう考えると,AXのDDペダルの展示も特に意図はなく,担当者がストック品を適当に置いただけの可能性が高いのかもしれない(笑))
7400デュラの上には当時のライバル, サンツアー SUPERBE PRO (最終モデル)が展示されていました
DURA-ACE 7400 series マイナーチェンジモデル (1990年)
これは確か
8段変速 → STIレバー → デュアルピボットブレーキ→ SPDペダル
の順番で投入されたと記憶しています
一度にモデルチェンジをするのではなく,少しずつ投入して様子見をしていた感じでしたね
DURA-ACE 7700 series (1996年)
ギヤは9速
7700まではSTIのシフトケーブルが外に出ていましたが,この後の7800モデルからハンドルに沿わせることができるようになり,見た目が大きく変わりました
DURA-ACE 7900/7970 series (2008年)
10速仕様,最初のDi2搭載モデル
このメーターありましたねぇ
ギヤポジションが表示されるやつです
この頃には,STIレバー,キャリパーブレーキ,機械式のディレーラーはもう完成の域に達していて,以後は(ギヤが11速になったことを除けば)十数年にわたって機能的な進化はありませんでした.
DURA-ACE 9000/9070 series (2012年)
11速になりました.
リムブレーキ仕様の最終モデルです.
DURA-ACE R9200 (2021年)
現行モデル
Di2はワイヤレス仕様
12速になりローギヤ(34T)も大きくなりました
リムブレーキが廃止され,ディスクブレーキのみです
展示棚の裏にホイール倉庫が見えました
そういえばシマノは完組ホイールも多くラインナップしているけれども,ホイールの展示はひとつもありませんでした
Street of Bicycle Components
通過するのに40分もかかりました(笑)
歴代アルテグラとか105も見てみたいですねぇ
いよいよこの先が「ロードバイクの進化展」の会場なのだが,順路の途中にマルチメディアライブラリーなる場所があったので,寄ってみた
これはスゴイ!
自転車関連雑誌,関連本ばかりの図書室です
サイクルスポーツ誌は創刊号(1970年)から最新号まで揃っていたけれども,1980年から1986年だけ無し
バイシクルクラブ誌は創刊号(1985年)から最新号まで全部ありました.
ニューサイクリング誌はなぜか一冊もなかったです
30年以上前のサイスポのバックナンバーを読む
読んだ覚えのある記事,見覚えのある写真ばかり
結構覚えていて自分でもビックリ
若い頃の自分の投稿も確認(笑)
いろいろと調べたいことがあったので,バックナンバーを読み耽る.
その中でひとつ,個人的にとても重要な発見があった.
私は1989年にRALEGHIで事故に遭い5万円の格安のRossinに乗り換えた.
(この事故の話は以前noteに書きました)
このときはレース直前で急遽フレームが必要となったことから,ショップの吊るし在庫の中から,価格とブランドだけで適当に選んだのであった.
そのため,購入したRossinの正確なモデル名を知らなかったのだが,それで何か不都合があるわけでもないし,気にも留めなかった.
(そもそもカタログも広告も無いので,ショップに問い合わせる以外に調べようがなかった)
現在,同じRossinのフレームは中古車の販売サイトにてときどき見かけるけど,業者も調べようがないらしく,やはりモデル名が不明のまま売られているようである.
今回,サイスポのバックナンバーの中で,自分がRossinを買う半年前の 1989年1月号にて「気軽に外車と付き合いたい」という特集があり,その中に自分が乗っていたものと同じRossinが紹介されているのを見つけた.
どうやら「Rossin スーパーセネター」と言うらしい
購入から35年後,自分が乗っていたロードバイクのモデル名を初めて知る
ワタクシなのであった(笑)
時間が気になりつつ,ライブラリーであれこれ夢中になって読んでいるうちに,気がついたら既に1時間半が経過していた
時刻は15時30分
閉館の16時まであと30分しかない
ヤバい,急いで「ロードバイクの進化展」を見に行かなければ
ようやく到着しました!
「ロードバイクの進化展」を開催している特別展示室です.
ジャーン!
展示は時代ごとに大きく3つに分かれていた
題名:1960-1980年 近代化の時代
・スチールフレームの素材が試行錯誤された
・フランスとイタリアのメーカーが競い合った
・選手経験のあるフレームビルダーが現れ,高性能化が進んだ
・ウエアはウールや綿などの天然素材
・カラフルなチームジャージが自転車競技の魅力を高めた
ロードレーサーはチネリ,パーツはカンパ ヌーボレコード
Shimano-flandriaのチームジャージ
トゥークリップ用の革製シューズ
エディ・メルクス,シマノ-フランドリアの選手たち
題名:1980-2000年 挑戦の時代
・フレームの素材が鉄からアルミ,カーボン,チタンなどにシフトした
・ヨーロッパの伝統的なメーカーに加えて北米やアジアのメーカーも参入した
・変速レバーに位置決め機構がつき,1990年にはブレーキレバーと一体化した(デュアルコントロールレバーの発明)
・ウエアが化学繊維になり立体裁断されフィット感が向上した
・ビンディングペダルが発明された
・ナイロンメッシュのアッパーと樹脂ソールのシューズに変わった
ロードレーサはアルミのCannondale,コンポはシュパーブプロの最終モデル
ただしチェーンとフロントメカ,シフトケーブルが付いていませんでした.
シマノの最初期のロードシューズ,LOOK PP56ペダル
TOSHIBA La Vie Claireのチームジャージ
(このウエアは僕も持っていて,今でもたまに着ている(笑))
グレッグ・レモン,ファニーバイク,DHバー,STIレバー
題名:2000年-現代 科学の時代
・カーボン繊維が進化するとともにモノコックフレームの製造法が確立した
・ホイール,ハンドル,クランクなどのパーツもカーボン化した
・風洞実験と数値シミュレーションを組み合わせたエアロ設計が進んだ
・変速機が電子制御に進化した
・リムブレーキから油圧ディスクブレーキに変わった
・ペダリングと快適性を両立するシューズが開発された
バイクはLivのカーボンモノコック,最新型のDURA-ACE
シューズはシマノRC9,ペダルはDURA-ACE
クリス・フルーム,マーク・カヴェンディッシュ,風洞実験,進化したTTバイク
(もしもアレがなかったら,中央はフルームではなくて”7連覇”のアームストロングが入っていたのでしょうね...残念です)
スチールフレーム(コルナゴ),アルミフレーム(MIZUNO),カーボンモノコックフレーム(ノーブランド)を手に持って,重さ比べができた.
あれ...
もしかして,特別展の展示ってこれで終わりですか?
もっと色々とあるのかと思っていた
感想とコメント:
「近代化の時代」のチネリは,今日はここに来るまでレトロなバイクをたくさん見てきたから,なんだか新鮮味がなかったです(笑)
「挑戦の時代」ではSUPERBE PROがチェーンもFメカもなく,適当に扱われていたのがちょっと残念(もう少し丁寧な展示をして欲しかった)
一方で「科学の時代」では,さりげなく女性向けブランドのLivを取り上げたりして,これは良く考えましたね!
全体的には一般向けの展示だから,まぁこんなもんですかねぇ
でも,仮にだけれども...
もしも僕が約30年前に島野工業株式会社に "運良く" 入社していて,いろいろな仕事をしたのち,2022年にリニューアルオープンしたこの博物館に配属されて,そしてこの「ロードバイクの進化」展の担当者になっていたとしたら,どのような展示にしたか?
僕だったら,単にShimano-flandriaやLa Vie Claireを飾るだけじゃなくて,
展示品の中にこんなストーリーを加えるんだけどなぁ...
数々のレース経験が開発にフィードバックされ,いまのDURA-ACEが完成したハズだ.そして上のように考えると,ギマールによるDURA-ACEの最初の勝利から,現在の大躍進までが繋がるのです!
アンドリュー・ハンプステンはシマノの革命的発明でもあるSTIレバーのテストライダーでもありましたから,そうしたストーリーも加えてもいいですね.
(ロードパーツを妄想していた中学〜高校生の頃から何も変わっていないワタクシなのであった...(笑))
吹き抜けからみた特別展示室
ここの3階と5階の部分も自転車の保管庫になっているのだけれども,非公開でした.どんなものがあるのか気になりますね.
16時閉館かと思っていたのですが,いつまでも閉館のアナウンスが流れません.入館案内を確認したらワタクシの勘違いで16時半閉館でした.
あと30分あるのでライブラリーに戻ります.
某大学サイクリング部の部誌が創刊号から置いてあって,これがなかなか楽しかった(シマノにOBがいるのでしょうね)
そういえば,シマノの社史を見てなかったなぁと,ふと思い出し,2021年発行のSHIMANO 100th ANNIVERSARY(非売品)を見つけて開く
コレはヤバイです
重要なことがたくさん書いてある
部誌なんか読まずに,こっちを読んでおくべきだった(笑)
でもあと10分しかない
気になるところだけざっと目を通すうちに,閉館の16時半となった
今回の「ロードバイクの進化」展
3月31日で終了となりましたが,4階に行くまでに様々なロードバイクを見て目が慣れてしまっていたのと,事実上2階の展示とも似ているので,正直あまり新鮮味はなかったです.
でもシマノ自転車博物館そのものは,全体的にはとても楽しかったですし,また行きたいですね.
長くなりましたが,最後まで読んでいただきありがとうございました!
(終わり)
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