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雑感(中)

機能不全家族育ちで無かった人は誰一人いないのでは?と以前に思った。どの家庭も多かれ少なかれ何かしらの問題を抱えていて、少なければ大した問題は起き難く比較的無難に過ごせ、多ければ大変であるけれども気付きが多くなる。その気付いた人達が昨今様々な発信や行動をしている。逆に気付けていない人達が昨今になってから困り出している。

僕は認知行動療法の一環として、少年犯罪史や無差別殺人や通り魔殺人、海外の猟奇殺人なども学んだ。殺した死体と性交したり、殺した死体をシチューにして食べたり、様々な猟奇事件もあった。みな育った家庭環境が悪く、心が壊れてしまった影響が犯罪へと繋がっており、必要に迫られた故かIQの高い猟奇殺人鬼が多く、生きる為に高まった知能が猟奇殺人に活かされてしまった皮肉を感じ何とも言えない気持ちになった。

軽微な犯罪であれ、犯罪でなくとも問題行動であれ、背景には生い立ちによる心理状況があってそれが事件などに表れており、そういった様々な事を多くの人が理解し合ったら、世の中はほんの少し争いが減って、ほんの少し優しくなるかも知れないと思った。

ガンダムで言うところの「人類全てをニュータイプ」。心をさらけ出し合って、理解し合ったら、嫉妬など余計な争いも無くなり平穏が訪れる。ただ先にさらけ出す方が無防備な状態になりやすい危険性も孕む、人身御供。先に利他に動いた方が我慢出来なくなり、そうではない人やなかなか変わらない人達を時に憎み出すようになる。時の流れや数多な問題も同時進行であるから複雑になっていく。

そこら辺の心境が「逆襲のシャア」にて、「地球に住む者は自分達の事しか考えていない!だから抹殺すると宣言した!」「ならば、今すぐ愚民共全てに叡智を授けてみせろ!」とシャアに言わせ、もう一人の自分であるアムロに「貴様ほど急ぎ過ぎもしなければ、人類に絶望もしちゃいない!」と言わせ、急ぎ過ぎたシャアの人格は早期に絶望し「結局…遅かれ早かれ、こんな哀しみだけが広がって、地球を押し潰すのだ…。ならば人類は自分の手で自分を裁いて、自然に対し、地球に対して、贖罪しなければならん…。アムロ…なんでこれが解らん!」と独り善がりな嘆きに繋がる。シャアとアムロは富野由悠季監督の心の葛藤だと推測している。

そしてそこら辺の暫定的なまとめとしての作品が「ガンダムUC」だと思う。ミネバ「聞いてしまえばつまらぬ話だ。連邦を蚊帳の外に置いたサイド共栄圏の構築。変わろうとしない者に変われと要求するより、無視してしまえばいいという。人類の革新を夢見たジオン・ダイクンの理想からは遠い。地球を人の住めない星にして、人類を残らず宇宙(そら)へ上げようとしたシャアの狂気、熱情からも程遠い」「私の知っているシャア・アズナブルは、人の可能性を信じていた」と。無視したり関わり合いにならなければ取り敢えずは自分達は安全でいられる、しかし後に無視された方から様々な理由で恨まれる危険性も孕んでいる。そして可能性や狂気と熱情は人類絶滅の危険性も孕む。更にその賽は既に現実世界で投げられている。

マリーダ「バナージ、例えどんな現実が突きつけられようと、「それでも」と言い続けろ。自分を見失うな。」とも。「それでも」はとても重い。

アムロ「世直しの事…知らないんだな。革命はいつもインテリが始めるが、夢みたいな目標をもってやるから、いつも過激な事しかやらない!」「しかし革命の後では、気高い革命の心だって、官僚主義と大衆に飲み込まれていくから、インテリはそれを嫌って、世間からも政治からも身を引いて世捨て人になる。だったら…」

カイ「無くならぬ争い事が現実だと言うのであれば、全ての人々が世捨て人になる方が人類は幸せになれる…」


2022年11月13日 記

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