見出し画像

【雑記】庭先園芸と分類学レベルでの植物認知について。"植物好き"と"植物学者"を分け隔てるラインはどこか?

こんばんちは。こんな言い回しするの若者ヅラしてるおいらくらいすよね。

さてさて、雑記です。
思ったことをただ書き殴っていきます。
ようは今のエフゲニーマエダの脳内です。



キバナノコギリソウっているじゃないですか。

ちとこいつに関して”世の中の不完全さ”みたいなのを一つ覚えてしまったのですよ。
今回はそれのお話です。。。

自己研究で比較栽培してるおいらは”キバナノコギリソウ”が何を指すかといわれると、コーカサス地方あたりが原産とみなされているアキレア・フィリペンデュリナだと思ってるのですよ。
まさしく和名では「キバナノコギリソウ」だったと思います。
英称はFarn leaf yarrow(シダ葉ヤロウ)。

けどけどけど!

アキレアにおける黄色い花のアキレアって、世界を見渡すと複数いるんですよ。主に地中海周辺の乾燥帯に。
例を挙げるとアキレア・アゲラタム(A.ageratum)アキレア・クリペオラタ(A.clypeolata)
それぞれアゲラタムはモロッコあたり、クリペオラータはギリシャあたりが原産?とみなされてる黄花アキレア(俗)のspiciesです。

もちろん、黄花アキレアは世界にはもっと居ますが、小手先日本の園芸ショップで見かける代表種といえばそれくらいかなぁーと。

ですがですが、、、

日本国内での種の認知だと、これらを含めてイエローヤロウに統一されちゃってるんですよー。
おそらく葉っぱの形や原産地、樹体サイズなどには触れず、花の色のみに注視した呼び方だと思います。

実際表記の甘い園芸店だと、イエローヤロウを買おうにも実際にはA.ageratumだったりA.clypeolataだったり、形質が違うのが来たりする可能性があるわけです。

園芸を愛する人からこれ言っちゃうと怒られそうですが、偏見として庭を季節ごと色彩キャンバスのように彩るための植栽という園芸観ならば、そこまで種の違いにこだわる必要ってないのかなぁーと思ってたりはします。
もう一度言いますが、これはエフゲニーマエダの偏見です。


学者気質のオイラとしては、ここがどうも納得がいかない。
彼女にフラれたらすぐ別の彼女作ればええやんと言われてるようで何か納得がいかない。

そうじゃねえのよ、それぞれ植物ごとの個性があるやないか、と。

これと同じことが、こんにちの日本を取り巻くラベンダー認知の現状にも通づるものがあると思っていまして。
ただラベンダーと言っても、関東や西日本の人間からしたらストエカスがコモンラベンダー化しているし、樟脳を含むラバンジンがコモンラベンダーの香りだと思われてるし、そもそもコモンラベンダーは長野高原や東北・北海道でしか育たない。

こんな理由があってラベンダーの認知ってエリアによって様々なんですよね。

おいらが言う植物の個性とは?というと、一応アロマ屋なので近縁植物それぞれ作る香り成分の個性や花色の微妙な違いなどになるかと思います。
これらは園芸学的観点のようで、学術的に精油研究や園芸品種の開発研究は園芸学に加えられているよう。

そういった意味で野山やこんにちの園芸市場などで買えるハーブ植物は、名前が同じであっても別種として区別できるポイントが散見されるのです…。

結論!これら違いを区別する必要性について。

先の話として「キバナノコギリソウ」をA.filipendulina, A.ageratum, A.clypeolataなど。
「ラベンダー」をLavandula angustifolia, Lavandula x intermedia, Lavandula lanata, Lavandula dentataなど。
さらにコモンラベンダーLavandula angustifoliaを’No1 Yotei’ ‘Folgate’ ‘Munstead’ ‘Nana Alba’など。

「マルバ:アオイ」Malvace属以下クラスの「ゼニアオイ」をMalva sylvestris, Malva moschata, Malva alcea, さらに ‘Malva arborea(Lavatera), Malva trimestris(Lavatera)など。(分類史的に異属の性質を持っている種含め)(…亜属?)

樹木の「レッドシダー」を
Thuja plicata, Juniperus virginiana, Toona ciliata, Acrocarpus fraxinifoliusなど。
レッドを外して「シダー」としてしまうとさらに増えます。

かなり似ている同士を事細かく区別する必要の境界としては、「分類学者となるか、ならないか」の線引きになると思います。おいらは!

↑は曖昧に濁した言い方なのですが、園芸学や抽出成分化学など、学問に携わる人間ならば呼び分ける必要が出てくるよね!という予定調和的見解であったりも。


というように!
これら駄文を長ったらしく語ったエフゲニーマエダを俯瞰して見てみると、この男は分類学研究者ということになってしまいますね!
そうでした!この男はもう分類学者の領域に足を踏み入れていたのです…!

ちなみにヘッダー画像の花は…

ちなみにヘッダー画像の花はこれヤロウではなくノラニンジン。Daucas carota.
野菜でよく目にするニンジンのほぼ同種で、商用改良種(Daucas carota var. cativas)の原種。

サティバスは栽培種Cultivarのラテン読みっすね。

キバナノコギリソウについて気になりすぎたので調べてみた!

キバナは種か?属か?について。

どうやらAchillea/ノコギリソウ属Genus-Achilleaに内包される、白花と紅花が存在するコモンヤロウ(Achillea millefolium)などに対して、同じAchillea/ノコギリソウ属のくくりとしてフィリペンデュリナヤロウ(Achillea filipendulina)が扱われているよう。
特にキバナノコギリソウ属などは存在せず、グループ化もなされていないようです。

互いに交雑もしないはずで、遺伝距離もあるはずなんですが、なんか曖昧ですね。。。

エフゲニーマエダの友達からのコメント。

つい昨日聞かされたんですが、園芸もとい園芸学-horticultural scienceって、学問の歴史をたどると食える植物を中心に集めて栽培する学問だったようです。
分類・博物学要素はまだ後の話。
文明初期段階ではまずは食い物の確保が先決事項でした。

で産業革命やら資本主義が始まって個々人の生活が豊かになり経済的余裕が出てくる時代になると、美しい花で庭を彩る園芸の考え方-鑑賞園芸が始まります。
基本王族や貴族の特権趣味だったはずです。

という点を踏まえて、ハーブ研究や園芸の分野が発展している英国の園芸研究機関が全般的に役立つ情報源になるかと思います。

世界に50本程度しか存在してないという最古の種子植物Wollemia nobilisが所蔵されている英国キュー植物園

英国キュー植物園こちらが現世での植物分類学、植物博物館の長と思える植物園になるかと思います。

王立園芸協会-Royal Horticultural Society〜おいらが思う最も技術発展した園芸組織かと思います。なので庭師の都たる組織。
多くの園芸品種を知りたくば、RHSの発刊する園芸図鑑などが適しているかと思います。
が、ほとんどは英国で育つ植物種になりそうですが…。

かつて世界の半分を支配したとされる大英帝国略奪の歴史さまさまっすねf^^;

若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。