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遺品整理失敗の原因は遺品整理を依頼する側にあった?!

遺品整理現場での知っ得シリーズ

さて、本日のお題は遺品整理業者を選ぶのに一番重要な事は!?です。

先日テレビの製作会社の方からこんな質問を受けました。「遺品整理でトラブルが発生する理由とそれを防ぐにはどうしたらいいのか?」という質問です。

ステレオ的に「質の悪い遺品整理業者がいるから」とか「見積りは複数取って」という回答をするのは簡単なのですが、今回は一歩踏み込んで違う観点から回答してみたいと思います。

遺品整理で発生するトラブルには料金トラブルだったり、作業内容が依頼した物と異なっていたり、作業員の対応の悪さからくるトラブルだったりと色々とあります。

一般的にこういったトラブルは「業者側が悪い」とか「悪徳な業者が営利目的に行っている」といった遺品整理業者側が悪い!という風潮になっているのではないでしょうか。

実際にトラブルが起きている訳ですから、そこには何か原因があるわけで、その一端を質の悪い業者が最悪な遺品整理を行っているという事は事実としてあります。

ただ、私が考えるトラブル発生の要因はもうひとつあり、それは依頼者側の失敗でもあると考えています。

それは何かというと、自分の求める作業の質ではなく、遺品整理に掛かる費用や料金を中心に業者を選んでしまっているということです。

遺品整理にはそれなりに費用が発生しますので、できるだけ安く済ませたというのは当然のことです。

しかしながら費用が極端に安いというのはそれなりに理由がある訳で、全てを企業努力で賄えるものではありません。

もちろん、安くで誠実で、安全、確実な遺品整理業者というのが一番の理想ではあるのですが、そんなスーパーマンみたいな遺品整理業者はほんの一握りでしかありません。

多くの業者は作業価格と遺品整理の質は多かれ少なかれ比例しているものであり、質が高く高度な作業を含む遺品整理は他の業者よりも料金は高くなり、単純作業だけで手早く済む遺品整理の内容は比較的安く済むというのが道理なわけです。

そういった中で質が悪く作業料も高い業者というのは論外なわけですが、ここでは特に遺品整理業者としては特に悪質なことをしている訳ではないのに、依頼者からは苦情が出てしまう理由を考えてみたいと思います。

消費者としては、遺品整理の費用を安く済ませたいと思うのは当然のことでしょう。

しかし、ネットなどで費用を確認して「地域最安値」だとか「限界価格に挑戦!」「ただいまサービス期間中につき今だけ○%引き!」といった広告に惹かれて依頼してしまうと、依頼者側が自分が予想していた作業内容とのギャップに不満がつのってしまう結果となります。

・自分はこういった作業を望んでいたのに、全然希望通りにしてくれない!」

・遺品がまるでゴミのように扱われた!

・作業員の態度が最悪だ!

などという不満がどんどん溜まっていってしまいます。

では何故そういう結果になってしまったのか?

それは自分達家族が望む作業を行ってくれる遺品整理業者に依頼していないからです。(依頼者側のミスです)

作業費用の安さに釣られてついつい安い業者に依頼してしまった結果、その遺品整理業者には依頼者の要望に応えるだけの体制が整っていなかったということです。

これは一概にその遺品整理業者が悪い訳ではありません。その遺品整理業者としては依頼料に見合った作業を会社の規定に従って行っているだけで、特に悪意をもって作業を行っているというわけではないのです。

単にその会社で行う遺品整理の内容と依頼者の方が求める遺品整理の質とが合致していなかった、つまり依頼者の希望と遺品整理業者の作業内容に大きなギャップがあったということです。(依頼者と業者のミスマッチ)

もちろん、見積り時などに遺品整理業者が丁寧に説明していればこういった問題は起きなかったかもしれませんし、見積り時に自分達が求める作業内容ではないと解れば依頼者も別の会社に依頼したかもしれません。

しかしながら、遺品整理業者も会社である以上は利益を追求するのは当たりまえで、敢て不利になるようなことは言わないでしょうし、その点は依頼者側で注意していくしかありません。

過去に何度も言っていることですが、安い業者だから悪い業者、高い業者だから良い業者では決してありません。

遺品整理業者を選ぶポイントは価格の安さではなく、「自分達が求めている遺品整理はどんな内容か?」を中心に遺品整理業者を選ぶことです

例えば、多額の借金を持っている長年疎遠だった親族の遺品整理で、室内に残されているものには思い入れもなく、すべて処分してしまい、部屋を大家さんに返せる状態にしてくれればいい。

こういった内容なら「安くて作業の速い業者」で依頼者の要望には応えられるでしょう。

しかし、資産家の家で貴重品や重要書類がたくさん残っている。大事な物を選定して残しておいて欲しい、故人の財産調査もしてもらいたい、という依頼者の要望には「安くて速い業者」では力不足かもしれません。

そうした場合は「高いけれどもで知識が豊富で確実な作業を行う遺品整理業者」を選ぶべきですよね。

それなのに、安くて早い業者に依頼してしまい、確かに費用は安く、作業も早かったかもしれないけれども、室内にあった現金や貴重品の行方はわからなくなり、大事な書類も他のゴミと一緒に処分されてしまったなんて結果になってしまっては目もあてられません。

特に貴重品や大事な書類などがある部屋ではそれを確実に保管する高い倫理感と豊富な知識が必要とされ、安さと速さを売りにしている遺品整理業者ではなかなかそれだけの技能を有しているスタッフを抱えているところは少なく、どうしても価格と作業の質が比例してくる結果となります。

重ねて言いますが、自分達が求めている遺品整理の内容は何か?依頼する予定の遺品整理業者にはそれに応える能力があるのか?これを軸に考えて、見積り時に質問や相談をすることで、価格だけで遺品整理業者を選ぶよりは不測の事態を防げることになると思います。

もちろん、不法投棄や無許可回収、遺品の横領するような悪質な遺品整理業者は論外ではあります。

遺品整理や死後事務のご相談は名古屋の第八行政書士事務所までどうぞ~。

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