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「11人のいい声、集まりました。」 ラジオで気づけた個人理念を掲げることの意味


こんにちは。株式会社サインコサインのライターをはじめました、高嶋麻衣です。2020年4月から加来さんが始めた、「自分の声で語り、いい声で話すラジオ」が、これまで11人のゲストを迎えたということ。私も聞いてみて、改めて「個人理念を持つっていいなぁ」「他人の個人理念を聞くの面白いなぁ」…と思うところがあったので、少しまとめてみようと思います。


自分の人生のWHY=個人理念からはじまる自己紹介

基本的にゲストに自由に語ってもらう形式のゆるりとしたこの放送ですが、決まっていることがあります。それは、はじめに「私の個人理念は◯◯です」と自己紹介してもらうこと

「この前、加来さんにつくってもらいました」「5年前に自分で考えました」「理念というより座右の銘ですが…」など、なぜその理念にしたのか、その言葉に至った経緯などを最初に話していただきます。

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個人理念を紹介いただいてから、「で、そんな理念を掲げている◯◯さんは、何をしている方なんでしたっけ?」と具体的な仕事内容(WHAT)に。

会社員として働かれている方から、フリーランスとして、また経営者など、働き方は様々ですが、11人だけでも「世の中にこんなにいろいろな仕事があるのか」と、異色(職)、異彩(才)揃いで、並べてみたらクレパスみたいなゲストの方々でした。

だからこそ、一人ひとりの細かい仕事内容まで理解するのは難しいところもあり、もし個人理念の紹介なしに仕事の紹介から始まっていたら、ここまで関心が持てなかったんじゃないかと思う方も。

しかし不思議なことに、はじめに理念を聞いていると、興味のベクトルが「仕事」ではなく、その「人物」に向くので、“すっ” と「いい声」が入ってくるのです。

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頭で理解するというよりは心で理解する、といった感覚。だからこそ、フィールド自体は自分とは異なると思う仕事でも、「あぁ、そういう感じ、わかります!」と、海底でハイタッチをする感じ…(伝わりますか?)

「何をしているか」より「なぜしているのか」。「What」や「How」の前に「Why」が聞けていると、こんなにも受け入れ方や理解の深さが変わるのだと実感しました。


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フリーに語っていただく中でも、共通して話題にあがったのは「個人理念を持つことで良かったと思うこと」。重なるものもありましたが、いくつかをそれぞれの個人理念とともに紹介させていただきたいと思い、6つほどピックアップしてみました。


【1】 新しいことにチャレンジできる。

記念すべき最初のゲストは飯島夢さん。飯島さんの理念はオンライン講座「Schoo」の授業で加来さんと一緒につくったもの。“世界の複雑さと美しさを紐解き、それを必要とする人に繋ぐ”とう覚悟を掲げながら、広告代理店で営業のお仕事をされています。

飯島さんの在籍している株式会社セプテーニは、「 With Next Wisdom 」という経営理念を掲げていますが、この企業理念と個人理念の親和性も高く感じられることで、「クライアントの複雑化する課題をどう噛み砕いていくか。商品の美しさをどう紐解いて伝えていくか。」と、広告の本質的な意味価値を感じて働けているそうです。

その他にも、おなじくstand.fmでラジオ放送をしていたり、YouTubeを始めてみたり、個人理念をネイルで表現したり、さまざまなことにトライされていますが、すべての行動の根元には個人理念があります。

新しいことやるときに、この理念を思い出すんです。
理念が後押ししてくれる。理念があることでチャレンジできる。

という飯島さんですが、だからといって「理念に沿っていないことはやらない」というわけではなく、「沿っていなければ理念を変えればいいや」というくらいの思いでまずは行動してみるそうです。たしかに、個人理念は自分を自由にしてくれるもの。それに行動が縛られてしまっては本末転倒。このくらいの柔軟性をもって個人理念をうまく利用していきたいですね。

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↑ 飯島さんの個人理念ネイル。素敵です…


【2】 取捨選択できる。

“大切なのは小手先のHOWじゃない。心のWHATとWHYだ”という言葉を心に掲げる髙橋沙希子さんは、これまでパティシエ、ドラマー、テレアポのスーパーバイザー、ソムリエなど色々な経験をされてきました。

20代半ばは自分の中でも何をしてもうまくいかない暗黒時代で、「自分は何を思って、なぜそれを大事にするのか」を問い続けてきたそうです。その結果、「HOWはいくらでも手に入る、心のWHATがついていってないからうまくいかない」と気づいたといいます。

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顕在意識ではやろうと思っているけれど潜在意識がついていってない、「手足だけ先に出て、心は置いてきぼり」状態。しかし、それに気づいた結果、一見バラバラに見えたものも、その実は、心の何かに対して忠実に生きてきた結果であったと受け入れることができたそうです。

そんな沙希子さんは、2020年に入ってからイベントの司会やブライダルMCといった現場での仕事から、「自分だけが理解していればいいやと思っていたことを伝えていくべきだ」という思いを決意に、少しずつ仕事内容をシフトしてきました。

最近はいやだと思う仕事がない。仕事を選べるようになりました。

という沙希子さん。まさに「 HOWではなく、心のWHATやWHYを軸に仕事を選べるようになった」からとなのでしょう。「どんなお仕事しているの?」と沙希子さんの活躍に興味を持たれた方は、ぜひ“ソムリエドラマー”で検索してみてくださいね。

↑ 髙橋さんのソムリエドラマーYouTubeチャンネル。美味しそう…


【3】 ぶれない。言い訳しない。継続できる。

“複業研究家”として様々なフィールドで活躍し、多くのメディアにも取り上げられる西村創一朗さんが掲げる個人理念は、“二兎を追って二兎を得られる世の中を創る”

これは、株式会社リクルートキャリアで会社員として働きながら、副業として自分の法人を設立した際につくったもので、「自分が作りたい世界観や価値観を社名にしたい」「自分自身の理念ってなんだろう?」と考えた結果、この言葉に落ちたそうです。

はじめは「父親と会社員」、そして次に「本業と副業」。つねに“二兎”を追ってきた西村さんらしい理念ですね。

現在、「二兎どころか五兎くらい追っている」という西村さんですが、理念を持つことでよかったと思うことは、まさに「複業を続けられたこと」だそうです。

というのも、副業を始めて最初の月に得た収入は、40〜50時間働いて、なんと62円。翌月は360円。それでも諦めずに続けた結果、数ヶ月後には数十万円まで収入を増やすことができました。

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しかし今度は、収入が増るほどに忙しくなり、時間との戦いに。それでも、本業も副業をやめず、本業での生産性をあげるなどの工夫をして”複業”を継続しました。

言い訳が減る。やらない理由を言わなくなる。ぶれなくなる。

儲からないからやめよう、キャパオーバーだからやめよう、とならなかったのは、“二兎を追って二兎を得られる世の中を創る”という理念があったこらこそ。社会や環境の変化、そして自身の変化において、厳しい局面を迎える時もあるかもしれませんが、そんな時こそ理念は自分を強くさせてくれるものになるんですね。

↑ 西村さんが自身の理念の元で運営するメディア。流石です…


【4】 立ち止まれる、立ち戻れる。

「失敗している姿すらかっこよかった」と、ものづくり好きな親の姿に影響を受けて育った加藤英也さん。

「自分は子どもたちにどう見られたいか」と考えた時に、「つくっている姿を見せたい」、そして「つくっている人を応援する人だったな、とも思われたい」という想いから、”エンジニアリングと人をつなぎ、「つくりたい」をつくる” という個人理念が自然と生まれたそうです。

そんな加藤さんは、“つなぐつなげる” というビジョンを掲げる会社で、企業のマーケティング支援をするかたわら、小学校で3Dのデザインやプログラミングも教えています。

まさに企業の理念ともシンクロする加藤さんの個人理念は、このラジオ収録の数日前に、「データと感情を「つなぐ」ラジオ」という自身の番組もつくってみたそうですが、理念を持ったことでさっそく起きた変化があったそうです。それは、

自分の気持ちを抑え、客観視できるようになりました。
ちょっと待てよ、僕がやりたいことはそっちだったよな、と。

自身でつくることが大好きな加藤さん。しかし、自分でつくってしまうと、“「つくりたい」をつくる機会”は減ってしまいます。そんなときに、「自分でやりたい」という思いに一瞬のブレーキをかけ、「効率は悪くなるんだけれど、あの人とあの人をつないでみたら面白いんじゃないか」と、誰かに任せることができるようになったといいます。

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「誰かに任せるのは不安だったりします。でもそんな不安を、自分は「つくりたい」をつくる人だろ、と合理的に消化させてくれるんです」と話す加藤さんは、もともと「自分がやりたい」が強くなってしまうタイプでした。でも個人理念を持ったことで初めて、あえて自分が引く材料を持てるようになったそうです。

「チャレンジできる、前に進める」とはまた違った、「あえて立ち止まれる」という個人理念の効果。自分がすべきことを冷静に俯瞰して判断できる、やるべきことに選択と集中できる指針にもなるんですね。

↑ 加藤さんが自身の理念の元で配信を続けるラジオ。いい声です…


【5】 もっと"わくわく"できる。

“覚悟を叶えるために足りない力になる”という理念を掲げ、日本企業の海外進出を助ける会社を経営されている徳田裕希さん。この理念は、年明けに人間レストランで開催した「人間理念展」で加来さんと一緒につくったもので、まさに「それだ!」感が強いものになったそうです。

そんな徳田さんが経営する会社のビジョンは、「マーケティングと言葉の力で世界と日本のボーダーをなくす」、そしてミッションは「日本の魅力を世界に伝える」こと。

短期的にみれば国内のほうが良いといえる市場の中で、あえて海外に進出するというのは、自分も相手(クライアント)にも相当な覚悟が必要とされるそうです。それでも、

個人の理念と企業の理念が重なると疲れることがない。
いつでも"わくわく"しちゃうんですよね。

と話す徳田さんは、シャワー浴びていても寝ていても(?!)、「あれもできるかもしれない。これもできるかもしれない」とわくわくが止まらなくなってしまうそうです。

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「日本の魅力を世界に発信し続けていれば、いずれボーダーがなくなり、届けたい人に届けられるようになる。そして、悩みや課題を抱えている海外の方の生活を豊かにできる。覚悟をもった人と意義を持った仕事をしていると感じられる」、そしてこれが自分のライフワークだと思って取り組めているといいます。

また、理念に沿った最近のチャレンジとしては、覚悟を伝えるためのフィールドワークとしてYouTubeをはじめたこと。自分の理念が明確になったからこそ、「そのために自分になにができるか」を考えたら自然と行動につながり、立ち止まらなかったと言います。

「わくわくしてしまう」と言いつつも、「経営者って本当に大変なこといっぱいありますよね」という本音もつぶやいてくれた徳田さん。しかしだからこそ、言葉や覚悟に支えられている部分が大きいそうです。

↑ 徳田さんが自身の理念の元で配信を続けるYouTube。すごいです…



【6】 会社と同じ方向を向ける。

「会社の理念と個人の理念が重なることによる効果」を感じている方は、経営者だけではありませんでした。

会社と同じ方向を向けているな、と感じる瞬間が多い。

と話してくれたのは、”人の可能性を最大化させる人である”という理念を掲げて、株式会社CRAZY(クレイジー、以下CRAZY))で活躍する乾将豪さん。

「なぜあんなに熱く語っていた人が夢を諦めてしまうのか」「社会人になると、もともと持っていた個性や可能性が無くなってしまうのだろう」というモヤモヤを抱いてた乾さんは、「自分自身を通じてそういう人たちの可能性を最大化できたらもっと良い社会になるのではないか」「自分自身がそういう生き方をしたらいいんだ」と閃いたときからこの理念を掲げ、そしCRAZYに入社しました。

“世界で最も人生を祝う企業”というビジョンを掲げ、オーダーメイドウエディングという新しいトレンドを生み出したCRAZY。乾さんは人事として、組織の中にいる人の夢や可能性を最大化することをミッションとしていますが、

数字だけではない、会社の中の言語や感覚値、温度感。そういったフィット感を日々感じる。
だからこそ、社内で何か方針の変更や変化があったときにも、附に落とすことができる。

と、企業で働く上でも個人理念を持つ大切さを話してくれました。

まさに昨今の混乱や変化に伴って方向転換を強いられた企業や事業も多かったのではないでしょうか。結婚式業界も例外ではありませんでしたが、CRAZYでは「今、自分たちにできることはなにか」と全員でアイディアを絞り出し、新しいサービスを始めました。「企業理念と個人理念がリンクしたからこそ生まれた」と言います。

シンクロ

組織が壁にぶつかったとき、舵を切り直さなければならないとき、「振り回されている」とマイナスに感じるのではなく、納得した上で共に覚悟を持って進める、というのも企業と個人の理念のシンクロによる強みですね。

CRAZYでは乾さんだけでなく、すべての社員が個人の理念や思いを掲げています。というのも、採用の最後のプロセスで、全社員を前に「自分自身が会社を通じて、人生を通じて、何を成し遂げたいのか」を話す人生のプレゼンテーションがあるそうです。CRAZYのHPにそれぞれの言葉が紹介されているのでぜひのぞいてみてください。

↑ 企業と個人の理念のシンクから生まれた新サービス。新時代です…


言葉にした瞬間に発揮される個人理念パワー

「進む、止まる、戻る、選ぶ…」。どこで誰と何をするのか、自由に選択できる社会で自由に生きるには、自分の舵を自分の判断で切らなければなりません。そのあらゆる局面で、「だいじょうぶだよ」と背中を押ししてくれたり、「こっちだよ」と導いてくれたり、「一緒にやろうよ」と仲間が集まったり。不安や迷いさえもわくわくさせてくれるパワーが、個人理念にはあるようです。

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「もう何年も前から変わりません」、という方もいらっしゃいましたが、「つい先日つくりました」という方でも、すでに個人理念の効果を実感されていることにおどろきました。持続性も即効性もあるなんて、最強のお守りとも言えますね。


「それだ!」感のある曲紹介で迎えるエンディング♪

ゲスト回には、「最初に個人理念を紹介してもらう」のほかにもうひとつお決まりがあり、それは最後に「自分の理念を思い出させるような(象徴するような)曲を紹介してもらう」こと。

邦楽、洋楽、誰もが知っている名曲から、インディーズまで。「迷ったんですけど…」と少しはずかしそうに紹介しながらも、「この歌詞がヤバくて!」と放送の中で一番のハイテンショントークになる方も。

ラジオ番組では定番の曲紹介。残念ながら権利の都合で番組内で流すことができず、「ぜひ検索してみてくださいね」とおまかせplayで終わってしまうのですが、おそらくほとんどの方が検索してくれたのではないでしょうか。

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歌詞やつくられた背景など、その楽曲やアーティストを選んだ理由も11人11色でしたが、「曲というより、この演奏スタイルが好きで」という一味違った視点で紹介してくださる方もいらっしゃいました。

自分にとってはふだんは専門外な曲も、「みんな好きだよね」というメジャーソングも、個人理念を理解した上でそれぞれの思いを代弁するものとして聞くと、その人に対しての理解度バロメーターが一気に100倍くらいに。

曲を理解するというより、その人を知るための曲として聞くと、自分の「好き嫌い」はさておき、「なるほど!」という納得感とともに、「っぽいなぁ!」と染みてくるのが不思議です。

「もっとお話し聞きたかったんですが…」という心残りを、一気にすっきりとエンディングに持っていってくれる曲紹介でした。

↑ これまでの一覧はここにあるのでぜひ。パワーが湧き上がってくるものから、ほっこり脱力できるものまで、アーティストのいい声と共に、「あの人のいい声」も同時に響いてきます♪


「いい声ってなんだろう」と思ったら。

自分の声で語り、いい声で話すラジオ。「自分の声って、みんな自分の声でしょ?」「いい声ってウグイス嬢みたいな声のこと?」と思った方は、ぜひいちど聞いてみてくださいね。

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加来さんの“慣れない”感じの声が子守唄のようで寝る前にちょうどいい、と言ってくださった方もいましたが、仕事の休憩や、散歩のBGMにもおすすめです。

ゲストの方がだんだんいい声になっていくのにも注目です。最後の曲紹介やPRタイムでは「今日イチいい声でしたね!」と加来さんに言われる方も!



最後に、加来さんより

この番組の不思議なところは、聞いているうちに自分も語りたくなってくるところ。「我こそも!」と思われた方は、ぜひ一緒に話しましょう。あなたのいい声聞かせてください。

↓ 出演してみたい人は加来さんのSNSへ気軽にご連絡ください!



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