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古のCDたちよ

先頃、天野月AMNリクエストアワー2024の開催が発表された。
このAMNというのはファンにはおなじみの企画で、楽曲のリクエスト投票を行いその中で上位の楽曲(だいたい20曲ほど)を歌う、いわばお祭り的なライブだ。
(もはや元ネタを知らない人も多いかもしれないが、かつて人気アイドルだったAKB48がAKBリクエストアワーというものをやっていて、それのパロディのつもりでつけたタイトルだったりする)

そのAMNリクエストアワーに向けて、色々と自分なりに楽曲リストを作ろうかとか、もう一度ちゃんと歌詞カード読んでおこうかだとか思いついたので、古のCDたち…そう色々な思い出が、失った思い出が詰まったCDたちと数年ぶりに対面したのです。
住んでいた環境が悪かったのか、ケースに入れていたにも関わらず一部劣化していて、これはもう、綺麗にしようぜ…となり、持っている全てのCDとDVDのケースを清掃。
ディスクも汚れてないか再確認!
歌詞カードをチェック!
…していたら、ある事に気づいた。
「Love Dealer」の歌詞カードが手書きだったという事に。

Love Dealer(シングルCD)の歌詞カード。


私はこのCDを開けてちゃんと聴いたはずだ。
だが、この事は完全に記憶から抜け落ちていた。私を塞ぐピアスが足りない状態だ。

《歌詞カードが手書き文字》というのは、私の中では「ごもくならべの」イメージが強い。しかし、字の印象が結構違っていたのでとても驚いた。
なんだこの躍動感は!これが若さか!?

「ごもくならべ」はリード曲の「鳥籠 -in this cage-」が零〜濡鴉の巫女〜のエンディングテーマということもあったからか、一部でこの手書きの歌詞が『世界観に合わない』という批判的な意見もあった。
主にアマゾンレビューで。
(そのことは若干…恨んでいるので覚えている…私は根に持つタイプなのだ)

ごもくならべの歌詞カード

見てわかるとおり、月さんの字はとても個性的だ。
字が下手というより字が絵だ。
こちらの歌詞カードの文字は躍動感溢れる「Love Dealer」の歌詞カードの文字と比べると、かなり丁寧な印象だ。
文字を見るとどことなく絵本の文字のような風合いがあり、これはこれで独立した世界観があって良い。

そんなことを思いながら、ちょっと恨みがましい気持ちが蘇りながらCDを外すと…

私はギョッとした。

なんか…書いてある…!と。


I live a beautiful life
Always,have and  always will

私は美しい人生を生きている
これまでも、これからも

!!!!!!!!!!!!
!?!?!?!?!?!?
!?!??!?!!?!?


不覚にも泣いてしまいそうになった。

この作品に収録されている「贅沢な日々」という曲にちなんだ言葉なのだと思う。

私はこのCDも決して初めて開けたわけではないし、なんなら沢山聴いたはずだが、やっぱり私を塞ぐピアスがもう全然足りない感じでこの事も完全に忘れてしまっていたけれど、むしろもう一度、気づけて良かったのかもしれない。

あなたは私達…そう最近、界隈の一部では存在しているのに目立たなすぎて、隠れキリシタンになぞらえて《隠れツキシタン》とも言われている(というかファンが自認している)私達のことを…
そう…ひどくとても大切に思ってくれているけれど…
私達もあなたが、本当に大好きです。
心からそう思った。

そんなことを考えていたら、いつぞや見た「ごもくならべ」のアマゾンレビューのことなど、すっかりどうでもよくなっていた。

恨みよサヨウナラ。
ありがとう古のCDたちよ。
ありがとう、月さん。