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ビジュアルの力で、「分かりにくい」先端技術を世に広める。

シグマアイのプロダクトやコーポレート関連のデザイン業務を一手に担っている山本さん。10月に、事業を説明する「キービジュアル」、名刺、会社紹介資料の制作、コーポレートサイトのデザインリニューアルや採用サイトのオープンなどを、一気に手掛けました。プロジェクトの経緯やデザイナー・広報担当としてのこだわりを聞いてみました。

【プロフィール】

山本あずさ

シグマアイ デザイナー・広報

美術大学を卒業し、DTP制作会社に就職。その後、Web業界に転身して、ソーシャルゲームや金融系のWebアプリのデザインを手掛ける。2022年1月、シグマアイに1人目のデザイナーとしてジョイン。自社プロダクトや、Webサイトのデザインを手掛けている。最近では広報も兼務している。

デザイナーというよりも、「複雑で抽象的なものを分かりやすく伝える人」

―今回、シグマアイの事業説明の「キービジュアル」をデザインいただきました。その経緯を教えてください。

シグマアイの多岐にわたる事業を、ビジュアルで分かりやすく説明したいと思っていました。中で働いている私から見ても、言葉でスパンと言い切るのは難しくてもどかしく感じていたのです。「量子コンピュータを活用している会社」と伝えても、社外の方はピンとこない。私は広報も兼務しているのですが、PR会社の担当者の方とやりとりをした際にも、「斬新な事業を展開しているので、もう少し分かりやすく説明できたら良いですね」と指摘いただいたことがあります。

前職は金融系の会社に務めていて、一般の方が使うアプリのデザインを担当していました。金融系のサービスも、実態がない抽象的なものなので、表現するのに苦労はしました。ただ、粘り強く要素を構造化して、ビジュアルの改善を重ねていくと、「あ!全てのピースがはまった!」という瞬間が訪れます。この気持ち良さを味わうために、デザインをやっているようなもので、シグマアイにおいても、事業を何とか上手く説明したかったのです。

キービジュアルをベースに、コーポレートサイト、名刺、Zoom背景などを制作

―そのような思いを抱きながら、コーポレートサイトのデザインリニューアルを進めたのですね。

そうですね。2023年の9月になって、コーポレートサイトのデザインリニューアルに取りかかりましたが、真っ先に着手したのが添付のキービジュアルでした。まずは事業の全体像と詳細を把握するために、全社員にアンケートを実施して、そこで拾いきれない情報は丁寧にヒアリングを行って集めました。リストから社外に公表できるプロジェクトをピックアップして、ビジュアルに落とし込んだのです。

そして、完成したのがこちらのキービジュアルです。遊び心や先進性を表現しながら、事業全体を俯瞰して見せられるように、ゲーム画面のようなクオータービューで制作しました。それぞれのオブジェクトでプロジェクトを表現しています。倉庫は高速様の物流倉庫最適化、豪華客船は三越伊勢丹ニッコウトラベル様の営業の効率化、病院は医療向けコールセンター用サービスの「whis+」、実験中の化学者は三井化学様とのプロジェクトを表現。今後、プロジェクト化が予定されている、シェアリングサイクルも盛り込みました。「街」という形で、シグマアイの事業と実現する未来を表現することで、「あ!全てを説明できた!」と感じました(笑)。

社内のスタッフに見せたところ、代表の大関さんをはじめとして、評価していただきました。コーポレートサイトにとどまらず、Zoomの背景や名刺、会社紹介資料にも展開しました。シグマアイの社員と初めて会う人、打ち合わせをする人、資料請求してくれた人にも自社の事業を説明できるように。堅苦しくなく、ゲームのようなビジュアルで楽しく理解していただくことで、その後のやりとりに良い影響をもたらすことができれば、と思っています。私が作ったビジュアルが、先端技術が世に広まるきっかけになれば嬉しいです。

↑Zoom背景


↑名刺デザイン

コーポレートサイトについては、リリース後に改修を加えました。大関さんに意見をいただいて、それぞれのオブジェクトをクリックすると説明文が表示されるように。ぱっと見で興味を持ってくださった人に、より詳細な情報を提供する機能を加えました。

「シグマアイで全開放しよう!」学生向けの採用サイトを制作

―キービジュアルの制作、コーポレートサイトのデザインリニューアルと並行して、採用サイトも制作したと伺いました。

10月30日に学生アルバイト・インターン募集の特設サイトをオープンしました。アルバイト・インターンと言っても、れっきとしたソフトウェアエンジニアの募集です。社会人の社員と同等の開発業務を任せています。幅広い最先端のプロジェクトを形にするためには、彼らの力は欠かせません。

これまでも積極的に採用活動を行っていたのですが、学生向けにオフィシャルな情報提供を行っていませんでした。シグマアイ代表 兼 東北大学教授の大関さんに声を掛けていただき、学生を集めていました。ただ、人づての採用手法だけでは限界があるので、特設サイトを制作したのです。

勢いのある「シグマアイで全開放しよう!」というメッセージと、大関さんの写真がドーン!と載っているビジュアルをメインに置きました。このビジュアルは、8月にシグマアイが東北大学の学生合唱団の定期演奏会に協賛した際に、広告として出稿したものです。大関さんも「このビジュアル、いいねー!」と喜んでくれたので、Webサイト用に調整して掲載しました。

さらに博士課程に在籍をしながら働いている社員や、現場のアルバイト・インターンにインタビューを重ねて、シグマアイにジョインするメリットや働きがいを表現。学生エンジニア向けの独自制度「クエスト」を紹介する欄も設けました。クエストをクリアすると時給がアップする制度で、案件以外でも学生エンジニアの成長を促す施策として実施しています。こちらのサイトはリリースしたばかりですが、とても好評です。より多くの学生にシグマアイで働く面白さが伝わることで、採用活動にも寄与してくれると思います。

「グッドデザイン賞」の目標は社内でも公言。周りも応援してくれる

―キービジュアルや2つのサイトは、どのようなスケジュールで制作されたのでしょうか?

スピードはかなり早かったですね。キービジュアルの初稿は、プロジェクトスタートから1週間で提出して、コーポレートサイトのデザインリニューアルは約3週間で完了しました。学生向けの採用サイトは、同時並行で約2週間くらいですね。代表の大関さんの要望を受けて、デザインを小出しにして綿密にすり合わせることで、手戻りが少なくできました。

―最後に、今後のご自身のキャリアは、どのように考えていますか?

シグマアイに入社して、デザイナーに留まらず、広報としても活動をスタート。シグマアイの強みや魅力をビジュアルで表現するだけではなく、言葉や写真などでも伝えていくことで、より多くの人に知ってほしいと考えています。

その先の自分自身の目標として掲げているのは、「グッドデザイン賞」の受賞です(笑)。デザイナーとして目指したい賞の一つで、私が手掛けたシグマアイのプロダクトで受賞したいなと。そのためには、様々な方が購入・利用できるプロダクトのデザインの創出の必要があるので、広報を強化して案件を呼び込みたいのです。「グッドデザイン賞」の目標は社内でも公言していて、周りからもアドバイスをいただきます。一人ひとりの“野心”を受け入れてくれるシグマアイは、自分にとっては非常にありがたい環境です。また、社員のみんなの“野心”をビジュアルで表現して世の中に拡げることも、私の大切な仕事だと思っています。




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