THE IDOLM@STER SHINY COLORS "CANVAS" 08にまつわる雑記
こんにちは。蜷川です。
シャニソン 11/14 リリースなんて聞いてないよ~~~~~~(急な開村宣言を受けた八宮めぐる)
M1. 無自覚アプリオリ
作詞:出口 遼(KEYTONE)作曲・編曲:涼木シンジ(KEYTONE)、Bass:pino、Guitar、All Other Instruments &Programming:涼木シンジ(KEYTONE)、Music Production:川野勝広(Bandai Namco Music Live)、佐川純子(Bandai Namco Music Live)、山本悠太(Bandai Namco Music Live)
作詞は CANVAS 02 の『有彩色ユリイカ』で Bass 参加していた出口さん、そして作編曲は直近の味(ウェイ)でも注目が集まっている涼木さんという KEYTONE チーム。
演奏面ではギターは涼木さんで、ベースは有名どころだとすりぃさんの『テレキャスタービーボーイ』『エゴロック』や Orangestar さんの様々な楽曲に参加されている pino さんが担当されています。
そしてなにより、久々にみた「Music Production」。おそらくシャニソン合わせで力を入れているため明記しているのかなという推測ですが、シャニマスとの関わりとしてはこれまでのシャニマスの音楽プロデュースにおいて(特に川野さんと佐川さんは BRILLI@NT WING の頃から)ずっとディレクターや A&R などで関わられていたチームになります。
ライブでの楽曲初公開時の演出なども含めたクレジットと考えていますが、それだけシャニマスの新たな門出の象徴の一つとなるこの楽曲にはいろいろな「おもい」がかけられていそうです。
各曲の詞はコメティックそれぞれ個人にフォーカス
5.5th ライブの MC やその後の各種インタビューなどで触れられている通り、CANVAS 08 の 3 曲はコメティックの 3 人、斑鳩ルカ、郁田はるき、鈴木羽那それぞれにフォーカスを当てた詞が書かれており、『無自覚アプリオリ』は斑鳩ルカを描く歌詞となっているとのことです。
シャニソンのキービジュアルでも二つの尾がくっきりと描かれた彗星が印象的ですが、「黒色彗星(カラーレス・アイドル)」というキャッチフレーズや2023 年 8 月のイベントコミュ『バイ・スパイラル』でも彗星をモチーフにいろいろなオタク仕草をしてくれたシャニマスくん。
過去にいくつか記事を書いていますが、やはりコメティックそして斑鳩ルカは母天体から切り離された物質による流星群をモチーフにしているのではないか、と無自覚アプリオリの詞から想像を掻き立てられます。
音の方を見てみると上の音は全体的にリリースが短めなのに対して中低音はゴリゴリと唸るようなグルーヴ感のある構成となっていて、全体的にそれぞれ役割の違いがくっきりと出ている印象です。
特にサビに注目してみると(以下1サビ該当部分を引用)
の部分では右から聞こえるギターとベースがトーンの長いフレーズを展開している一方で、その次の
ではギターのカッティングとベースのスラップがバチバチと鮮明に表に出てきます。
この音の長さ(粒感)の切り替えは映像・カメラでいえば、前者は俯瞰・全体を映す構図、後者が詳細・個人を構図と使い分けをしたくなるのですが、実際歌詞割も含めて『無自覚アプリオリ』の MV では前者パートではカメラを頻繁に切り替えながら 3 人を映し、後者パートでは 1 サビだと「だぶるは」のそれぞれ個人に対して注目が向くような構成となっています。
このような演出面としても、新しいユニット、新しいアイドルそれぞれを印象付ける最初の楽曲として非常に効果的だったのかな、と妄想させていただいております。
M2. くだらないや
作詞:出口 遼(KEYTONE)作曲・編曲:篠崎あやと、橘 亮祐、Guitar:神田ジョン(PENGUIN RESERACH)、Bass:堀江晶太(PENGUIN RESERACH)、All Other Instruments & Programming:篠崎あやと、橘 亮祐
作詞は引き続き出口さんで、作編曲は「Massive New Krew」の両氏。デレ・ミリそれぞれで参加もあり、オタク界隈では月一でどこかで見かける MNK、アイマス内だと自分が一番好きなのは……「Brand new!」ちゃん!(烏屋さんも毎度ありがとうございます)
でですね、それを踏まえた上で……、
Guitar:神田ジョン(PENGUIN RESERACH)、Bass:堀江晶太(PENGUIN RESERACH)
どゆこと ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!???????????????????????????
めちゃくちゃ個人的な話になるのですが、裏でこっそりカバー曲連載企画を動かしていて、ノクチルはやっぱ堀江晶太だよな~~と楽曲オタクスマイルをしながら堀晶速報風のサムネ画像をノクチル版で作り始めていたところにこの情報だったので、いやいやいやいや、え~~……。
(その感情の副産物👇)
まあ、5.5th で初めて聴いてアーカイブでベースなぞっていたときも妙にすっと入ってきたし、サビとか聞き覚えのあるギターフレーズだし、まあ……そうか……。
どこか郁田はるきの「壁」を感じる詞曲
先述の通りコメティック 3 名それぞれに焦点を当てた CANVAS 08 楽曲の中で、『くだらないや』は郁田はるきにフォーカスした楽曲となります。
1A、2A 前半ともにバックの音数が少ない郁田はるきの歌唱パートから始まり、A 後半、B と他 2 人の歌唱パートに繋ぎながら音数が膨れサビで爆発する全体のうねりが印象的ですね。
そしてこの曲で心に残る、浮遊感があるサビ後の変拍子パート。
さながら現代の漢詩のような構造になっているこのパートは 1C 後 2A 前の接続と、楽曲終わりに配置され、それぞれ 2A に向けたクールダウンとアウトロ的な機能を感じます。
特に最後の使われ方はあれだけラスサビとその後のインストパートでゴリゴリ音を鳴らしているだけに、一気に距離を置かれてしまうような感覚を出してきます。最後の音の切り方も「確かにそこにあったのに」と思わせてきて、表面的に明るさはありながらどこか最後の最後まで踏み入らせない、あるいは踏み入らない郁田はるきの「壁」のようなものを感じる構成となっていました。
M3. 平行線の美学
作詞:園田健太郎、作曲・編曲:ねりきり(KEYTONE)、Guitar、Bass、All Other Instruments & Programming:ねりきり(KEYTONE)
めずらしくユニット CD 内で作詞担当がかわり、『平行線の美学』は『Resonance+』でおなじみのソノケンさん。作編曲と各種インスト担当は今回が初参加のねりきりさんです。
今の時代としてボカロ畑から出てきたクリエイター自体全然めずらしくないのですが、ねりきりさんもその一人と言っていいでしょう(さらに古株となればそれこそ先ほどの堀江晶太とかは kemu ですし、烏屋茶房さんもカラスヤサボウ名義でボカロ畑出身、米津玄師はハチ、キタニタツヤさんもこんにちは谷田さん名義で……などなど)。
個人的には力強いベースフレーズの印象が強い方です。
『絶対純白領域』を脅かされ続けてきたかもしれない鈴木
ねりきりさんのベース自体がそうというところもあるのですが、ベースのフレーズが印象的なこの曲において、そのフレーズたちが音を出して表現することの原初的な楽しさにすごく溢れているように感じます。
スラップもかっこよくできるようになった、グルーヴ感のあるフレーズも自分で表現の仕方を考えながら弾けるようになった、それでなおピックでガシャガシャ鳴らす楽しさもまだ忘れていない。
そんな若さのある音を出しながら、対して詞はどこか「疲れ」を感じるものになっています。
歌詞を通しで見てみると、鈴木はすごく素直で、その上であるのレベルまではそつなくこなせてしまう器用貧乏タイプなのかなと想像を掻き立てられます。
誰かに「これやってみてよ」と言われて最初は順調にできるものの、上位のレベルを求められると梯子を外されて勝手に失望される。嫌な大人がその白さゆえに色を塗ろうとしたところ、思うようにその色が出なくて捨てられ、また別の人に色を塗られては捨てられ、を繰り返してきたのかな……。勝手にやれと言われて始めたのに、しんどくて限界が来てやめようとしたら
ですよ。
ですよ。の最近は、鈴木のことばっか。
そんな鈴木がコメティックで、283 プロで自分自身の羽を広げられるのなら、それはとってもうれしいことだなって……。
おわりに
なんか最後ずっと妄想をしていましたが、やはりシャニマスはコミュと楽曲の繋がりで味がどんどん変わっていくコンテンツだと思うので、シャニソンと enza 版それぞれでその答えを確かめにいけるワクワク感でいっぱいです。
3D の音ゲーだし、曲もたくさん増えていくんだろうな~。
tasukete~。
🐚
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