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マルハボロの映画MURMUR①『はじまりは幾つもの映画と共に』

さて、本日はここ一週間で家事の合間に見てきた映画について感想もどきを、ちょっとそれっぽいタイトル付けてシリーズ化できたらしようかな~~~ぐらいの気持ちで書いていきます(笑)
ちなMURMURは呟きとか囁きという意味になります。
また、以下紹介する映画の画像にはプライムビデオのリンクが貼ってありますので、画像を押していただけましたらそのまま飛びます。わたしの感想や一緒に貼った予告で興味を抱きましたら、是非ともそのままご覧くださいませ(∩´∀`)∩

※以下記事には映画の内容に関するネタバレがあります。ご注意ください※

ゾンビ津波

はい、ということでまず最初にご紹介するのはタイトル通りこちら

ゾンビ津波

シャークネードのスタッフ最新作!! しかも主演はあのアイアン・ジーリングとあっては、かつてクソ映画ハンターとして名を馳せることも無かったわたしからすれば外せない作品。予告動画を見る限りそれなりに予算を貰えたのか、派手な津波シーンや爆破その他様々な演出がほどよくチープに展開されております。

まあそこまで期待しちゃいませんが、シャークネードぐらいのぶっ飛び感と爽快感を楽しませてくれればいいかなとプライムにもなったことだしでややワクワクしながら見ました。

……レンタルしなくてよかった!!

この映画。内容に関しては部分的に指摘しますが、ネタバレしたところでって部分はあるのですが、まず映画そのものの評価としては端的に☆で評価させていただくと☆2です。一個多いのはアイアン・ジーリングの元気な姿が見れたからです(すでに彼は御年57歳。間もなく還暦ながら相変わらずびっくりするほどの肉体美です)。

何がダメだったのかちょっとわかんなくなるぐらいダメな映画。それがこの映画の総評ですね。まあいいんですよ。とりあえずカップルが襲われてとか、よくわかんない廃棄物が原因でゾンビ発生とか。そんなもんはこの映画を見る人間で真面目に考察するような人いませんから。もしいたらその人は病んでます。アーカムアサイラムにぶち込んでください。

なにが問題かというと、こちらに貼らせていただいた予告が映画の全てっていうところです。ないんですよ、奥行きが。仮にも海外でそれなりの予算をかけて作られた映画である筈なのに、紙芝居(別に紙芝居を貶める意図はありません)かと思うほど全体的に構成がチープなんです。

なに? ゾンビ入りの津波のCGで予算尽きたの????

思わずそう呟かざるを得ないほどに中身がありません。そもそもこの映画の構成のまずさは序盤から目立ちます。
何の脈絡もなく登場するカップル。サメ映画で言うところの今週の餌枠です。ところが彼ら、とりあえずセックスしようとしてるとかじゃなくて、プロポーズしてるんですよね。これはいけない。ホラー映画においてまず死ぬ役というのは、そもそも悲劇性を増す映画ならまだしもこういった娯楽作品において初っ端の犠牲者を”可哀相な人”にするのは最悪にも程があるんですよ。

その後も登場するキャラクターは、意図的に外しているのか犠牲者の基準がおかしいと思わざるを得ない死に方でやられていきます。如何にもな主題歌を歌う主人公といい感じのバツイチDr. の娘の彼氏(ややこしいな)も、この娘を逃がす為に歌でゾンビを引き寄せて死にます。よくまあそんなウクレレモドキで激しい演奏できたなおいとか、クソ映画特有の演出の拙なさがシャークネードと違って全部逆効果なんですよね。

これならまだ『デッド・ドント・ダイ』の方が役者が豪華なだけ見応えがありましたよっていう。

そうじゃないだろうと。シャークネードがヒットしたのはチープさの中にあるとんでもな面白さと、主人公の持つヒーロー性に加えて、とんでも設定を活かした急展開にあっただろうにと。
まあでもこの作品を見る前にそんな予感はしていました。実際シャークネードシリーズも、3作目ぐらいでわたしは見るのを止めてしまいましたので。理由は言わずもがな、シリーズに胡坐をかいて作品そのものの構成やストーリーがおざなりになっていったから。

今回のゾンビ津波はそれら悪い部分が濃縮された作品となってしまいました。願わくば、今回この作品に関わったスタッフとは縁を切って、なぜあのシャークネードがヒットしたのかを考え直してほしいですね。


ザ・ライト エクソシストの真実

ザライト エクソシスト

アンソニー・ホプキンスの顔がドーン!と前面に出たポスターですが、主演は彼ではありません。

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本当の主役は彼、コリン・オドナヒュー演じるマイケル・コヴァックです。アンソニー・ホプキンスに負けないアクの強い演技をしてくれたことから、正直今後に期待が持てる中々素晴らしい俳優さんです。

また、こちら副題は『エクソシストの真実』となっておりますが、作品そのものはドキュメンタリーではなくきちんと映画として仕上がっております。

……さて、みなさんはエクソシストについてどの程度ご存じでしょうか?
わたしもそうですが、大半の方々はあの大ヒット映画『エクソシスト』における悪魔と神父の戦いを思い起こされるのではないでしょうか。

それらは間違っていませんが、同時に「また別の側面もあるよ」というのが今回の映画です。というのも、ホラーとしての要素もやや抱えた本作は徹底して悪魔の悪辣さが描かれます。
物語は序盤、神を信じず、遺体をきれいに整える葬儀屋である実家を継ぎたくない思いから家を出て神学校へと進学した主人公であるマイケルは、数ん年後神父にならないことをメールで恩師であるトビー・ジョーンズ演じるマシュー神父へと送ります。しかしその後、そのことを受け入れがたいマシュー神父は雨の中マイケルを呼び止めますが、神父が転んだ表紙に自転車に乗っていた女性が目の前で事故に遭ってしまいます。困惑しながらも、今にも死にかけた女性が不安を訴えかける中、見た目だけは神父であるマイケルは彼女が安心して眠れるよう祈りを捧げます。それを見たマシュー神父はそれを「誰にでも出来ることではない」と告げ、神父になりたくないのなら別の道があると語ります。そうして明かされたのは、バチカンで行われている『エクソシストを育成する悪魔祓いの特別講習』の存在でした。期間は一か月。マイケルはイタリアはローマ市内にあるバチカンへと赴きます。

最初の授業で悪魔祓いの実態をスライドと動画で紹介されながらも、悪魔憑きを精神疾患とどう見分けるかなど、悪魔を信じないマイケルは問題を指摘します。それに講師であるザビエル神父は淀みなく答えますが、まさしくそれを証明しきることは悪魔の証明じみており、完全な立証は不可能です。
さて、そんな彼は同じく講義を受けていた女性記者アンジェリーナと出会います。彼女はかつてのトラウマからエクソシストの存在、ひいては悪魔の実在を追求したいという目的でこの講義に参加していました。

そんな中マイケルは、マシュー神父の親友だというザビエル神父から一風変わったエクソシストであるルーカス神父を紹介されます。アンソニー・ホプキンス演じるこのルーカス神父は猫嫌いで偏屈な老人そのものでした。
マイケルは実際に彼がするエクソシズムを見て、その呆気なさに物足りないかのような表情を浮かべます。するとルーカス神父はこう言いました。

「どうした? 首が回ったり緑色のゲロを吐くとでも思ったか?」と。

実際悪魔憑きによる現象は事象や憑依された人物が示す超常的な現象として顕在化します。事実、マイケルが持ってきた一ドル札を、悪魔に取り憑かれた少女は袋に入れられたままの状態でピタリと当てて見せます。

エクソシストの仕事とは神の言葉による宣誓と共に行われます。彼らが出来ることとは悪魔を倒すことではなく追い払うこと。映画エクソシストのように、人間は悪魔の前に無力であることが徹底して描かれます。

しかし神は別です。神の言葉、神の存在を信じる者による呼びかけは悪魔にとって最大の嫌がらせになるのでしょう。十字架、聖堂、聖水など、悪魔は様々なものに拒否感を示します。

さあ、果たして神を信じることのないマイケルはどうなっていくのか。アンソニー・ホプキンス演じるルーカス神父にはその後衝撃の展開が待ち受けていますが、是非ともそのことは実際にその目で確認してください。

個人的な評価は☆4です。


悪魔のビンゴカード

続いてはアマプラオリジナルのホラー映画になります。

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閑静な田舎町といった風情のオークスプリングス。何かと近所の住人へ声をかけ、若者をやっかむオバサンが主人公になりますが、こちらも上記の『ザ・ライト』と同じく悪魔を題材にしたホラー映画です。

先に評価を言っておくと、可もなく不可もなしといったところ。暇つぶしに深夜で見る分にはいいが、主人公である意地悪ばあさんのルピタへ感情移入が出来るかどうかといった部分がこの映画を楽しむコツかもしれません。

アマプラオリジナルというだけあって豊富な予算による特殊効果、演出は目を見張りますが、そのテーマからも窺えるように「年老いた人間は過疎化していく街とどう向き合うか」といった部分なので、これらは自分とどう向き合うかといったところも作品の魅力になるのかもしれません。

派手すぎないゴア描写。ビンゴゲームを解して行われる悪魔との契約。心を惑わし人の欲望につけこみ、最後にはその命を奪っていく悪魔の悪辣さは中々によく出来ています。

ちなみに一晩で古びたビンゴゲームの会場が新築同様となっていた様相が如何にも悪魔の仕業めいた不気味さを出していたものの、タイミングよく見たニュースが「地震で壊れた首都圏の水道管が一晩で修理された」という記事だったので、さながら日本人の異常な勤勉さは悪魔に取り憑かれたものであるのかもしれません(笑)

暇つぶしに見るならばオススメしますが、これを見るぐらいなら他のプライム対象でもいい。特にホラーやアクションを望む方には。そんな映画です。
こちらに関しては内容に特別触れません。ダメなところがあるともいいませんし、感激した要素があったわけでもないので。

ひとつダメ出しをするならば、主人公であるオバサンをヒーローにするならどうしてもっと早くに彼女の過去を明かさなかったのかなというところが気になりました。それがあるだけで、この映画の雰囲気も変わっていただろうにと思うと、そもそもわたしの想定する需要と製作サイドの需要が違うのかもしれませんね。


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こちらは以前100円キャンペーンの際にレンタルした映画になります。プライム対象ではありませんが、次回以降また対象になることがありましたら是非レンタルしてみたは如何でしょうか。それぐらいには評価が高いです。
評価は☆4です。

世界人口の実に8%が超能力を持って生まれる社会。超能力を持つ人々はかつて高度経済成長期においてはその能力を有用されビルの建設から医療まで。ありとあらゆる分野で活躍しました。しかしながら現在は超能力を仕事に利用するには厳しい利用制度をクリアせねばならず、またその為には金がかかる。必然的に非合法な形で搾取される超能力者達が社会には溢れているという現状が発生していました。

さながらマーベルにおけるミュータントを思わせる内容ですが、その能力の種類はかなり限られています。
劇中に登場したのは

・炎熱能力者。手の平などから高熱を発生させバーナー代わりにしたり金属を焼いて溶かしてしまうほどの出力まで可能とします。劇中では主にトーチのように用いられている場合が大半でした。
・念動能力者。ベタではありますが劇中では弾き飛ばしたり引き寄せたりモノを浮かせたりと、かなり多才な能力を見せていました。実際能力としてはかなり役に立つ部類だと思います。
・肉体強化能力者。超人的な怪力や耐久力を発揮し、人によってはバーベルの重り部分をフリスビーのように投げつけたり銃弾をも物ともしない頑強さを発揮します。
・電気系能力者。集中することで高圧電流を発生させることが出来、またその能力から高圧電流にも耐性を持ちます。ちなみに主人公の能力はこれになります。

さて、こんな超能力者が人類の4%。先日のドゥムクロ感想のメタ遺伝子ほどではありませんが、驚異的な数字です。あちらと同じ比率を用いるなら70億人の内2億8000万人が超能力者という数字です。これはマイノリティとしては実に絶妙な数字だと言えます。

そんな風にして差別される超能力者達ではありますが、彼らがマジョリティである普通の人間に逆らえないのには理由があります。
ひとつは、この世界において生まれた人間はそのデータが殆ど登録され管理されているということ。劇中では超能力者がその超能力のレベル管理に用いている部分しか描写されませんでしたが、そもそも生まれた段階で調査されていると考えるのが妥当なのでこれは少なくとも劇中のアメリカ全国民が対象となっていると考えるのが自然でしょう。

そしてもう一つ。それがドローンの存在です。一般的に現実世界に存在するそれとは違って、ここで登場するドローンとはそこから投下される戦闘用アンドロイドを含めます。見た目や能力的には映画エリジウムに登場したアレを思い出しますね。

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そんな厳しい世界において、主人公であるコナーは優しい母親と暮らしながらも、母親は超能力が暴走し触れたものが凍ってしまったり、定期的に手先へお湯や水をかけて溶かさなければならないという症状に悩まされていました。そして息子であるコナーもまた超能力者、それもレベル5という最高クラスの能力者ではあるものの、やはり許可証を持っているわけではなく正規の仕事に就けないのが現状でした。彼は日雇いで非合法に超能力者を雇っている建築現場などで日銭を稼ぎますが、ある日いつものように日雇いされるのを待っていると、普段とは違う男女が現れ「レベル2以上の電気系能力者はいるか」と尋ねます。
如何にも不法行為への誘いであるそれでしたが、母親のことを考えるコナーはその誘いを受け違法行為に手を染めます。日雇い程度でしか能力を使用したことのない彼でしたが、これまで見たこともない報酬が僅かな時間で訪れたことを目にし、また彼がレベル5相当の能力者であることを見抜いた念動能力者であるギャレットに評価されたことから、彼は以後も違法行為に手を染め続けるようになります。

またギャレットの雇い主であるマーカスは一種の精神感応者でした。しかし彼もまたより大きな非合法組織の手下に過ぎず、自身が管理する非合法の麻薬売買が大規模摘発されたことによって支払いが滞り、その立場は追い詰められてしまいます。

この麻薬というのがかなり悪辣な存在で、日雇いすら出来ない超能力者の末路がそこにありました。というのも、サイクと呼ばれる麻薬の材料は超能力者の髄液から作られる代物だったからです。虚ろな目で一斉に髄液を抜かれている光景は、この社会が一種のディストピアであることを説明するのに十分な描写でした。

収入源の大半を奪われ荒れるマーカスへ、ギャレットはコナーを鍛えることで見せしめとして焼かれる大量のサイクを奪い返そうと提案します。コナーほどの電気系能力者であれば、不意打ちであればドローンを一撃で行動不能にすることが出来たからです。

これまで能力の使用を禁じられ、評価されることもなかったコナーは、非合法であることを知りながら初めて居場所を得ます。そして出会いもありました。マーカスに飼われるサイク依存症の少女ニアは、稀少な治癒系超能力者だったのです。彼女の能力を目の当たりにしたコナーは、彼女がいれば母親が助かるかもしれないと考えるようになります。

そして近づくエックスデイ。果たしてギャレットが計画した作戦は成功するのか。コナーは母親を救うことが出来るのか。
新世代ミュータント映画『CODE8』。もしよければ是非ご覧になってください。

ちなみにですが、今回紹介したこの映画で主演のコナーを演じているロビー・アメルは今年公開予定の『バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』でクリス・レッドフィールドを演じることが判明しておりますので、マイケル・コヴァックさん同様今後に注目の俳優さんになります。

あとがき

以上、4タイトルいかがだったでしょうか。隙間時間で見たこれらの作品でしたが半分は楽しめましたので今回は当たりだったと言えるでしょう。
既に細かい部分は忘れてしまっていますが、次回にはこれまで見たDCアニメについてなど語ってみたいと思っています。

それではまた、次回を楽しみにお待ちください( ´ ▽ ` )ノ

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